『三浦部長、本日付けで女性になります。』ネタバレあらすじと感想|私よりずっと女らしいムロツヨシに乾杯!

スペシャルドラマ2020

今回は、2020年3月21日放送『三浦部長、本日付けで女性になります。』のネタバレあらすじと感想をまとめました。

今まで男性としてなんの疑問ももたずに生きてきた三浦部長(ムロツヨシ)は、40代半ばにして、自分の心は女性だと気づきます。

最初はケバいメイクが、どんどんナチュラルに可愛くなっていく。そんなところも注目のドラマです!

それではさっそく、ストーリーを紹介したいと思います。

 

『三浦部長、本日付けで女性になります。』ネタバレあらすじ

三浦部長、女装する

食品メーカー総務部長・三浦安雄(ムロツヨシ)は、思ったことはすぐに行動に起こすところがある。

部下の土方はる子(伊藤沙莉)は、そんな安雄に振り回されてばかりだ。

そこではる子は送別会で、日々のたまったストレスを発散することにした。

安雄にチャイナドレスを着せ、ウイッグをしてメイクをし、山口百恵の『横須賀ストーリー』を歌わせたのだ。

それを見て、みんなの反応は意外に上々。安雄は今まで感じたことのない高揚感を得るのだった。

やりたいこと

そんなある日、安雄はいつものように妻のカオリ(鈴木紗理奈)と、10歳の息子・秀太(大江優成)のサッカーの応援にきていた。

そこには安雄の同級生・田代(三宅弘城)もいた。

すると田代は、まだ子供も小さいのに、タクシー運転手をやめて蕎麦屋を始めたいと言い出した。

チャレンジするなら、40代の今しかないというのだ。

その後、安雄は荷物を置くため、トランクルームに立ち寄ると、山口百恵のテープを手に取った。

安雄は『これっきり これっきりもう これっきり〜ですか〜♪ 』と口ずさむと、送別会で女装した時のことを思い出した。

女装にハマっていく安雄

安雄が家に帰ると、カオリの様子が変だった。

安雄が困っていると、カオリは『納戸の奥から出てきた』と真っ赤なブラジャーをテーブルの上に置いた。

また浮気してたんだ!』と声を荒げるカオリに、安雄は送別会の余興で女装したんだと説明した。

でもカオリは全く信じてくれなかった。

そんな中、安雄は、家族に隠れて女装にハマり始めていた

夜な夜な1人で、メイク動画を見ながら練習する安雄。

最近では外を歩いていても、女性のメイクや歩き方に目がいってしまうようになっていた。

女装バーに通う安雄

そんな女装についての熱き思いを、安雄は逐一はる子に報告した。

安雄は子供の頃、山口百恵が大好きで、姉の服をこっそり借りてドキドキしていたことを思い出したという。

嬉々として語る安雄に、はる子は『奥さんに申し訳ないので、女装はやめてください』と頼んだ。

しかしはる子の願いも虚しく、安雄は女装バーに通いだした

そこで安雄は、とても綺麗なトランスジェンダーの先輩・つばき(中村中)に出逢った。

つばきは今は女性にしか見えないが、昔は男性として生きていたのだ。

安雄は『どうしたらそんなふうに自然な女性に近づけるんですか?』と尋ねた。

するとつばきは『女装したいだけなのか、本気で女として生きていきたいのか、それによるかな?あなたはどうなりたいの?』と答えた。

田代に打ち明ける安雄

女装を始めて3〜4ヶ月経ったある日、安雄はとうとう女装した格好で、田代と会った。

安雄は『私、もしかしたら女になりたいのかもしれない』と田代に打ち明けた。

だが、昔から安雄のことを知っている田代は全然相手にしてくれなかった。

結婚してから浮気するくらいの女好きが、女になりたいなんてありえないというのだ。

そのうち2人は言い合いになり、安雄は男の声で怒鳴ってしまい、ハッとした。

カオリに打ち明ける安雄

その後、安雄はメンタルクリニックに相談にいった。

すると里中院長(平泉成)は、安雄のように40代半ばに初めて女性になりたいという気持ちが芽生える人はたくさんいるという。

里中は、これから治療を望むなら家族の同意が必要なので、奥さんを連れてきてほしいと言うのだった。

その夜、安雄はカオリに、自分がトランスジェンダーであることを告白した。

診断結果を見たカオリは、しかたなく安雄と一緒にクリニックへ行った。

ところがカオリは、安雄がトランスジェンダーであることを全く受け入れられず、『浮気されてやっと落ち着いたと思ったら今度は女になりたい?いい加減にしてよ!』とブチ切れると出ていってしまった。

1度気づいたらもう戻れない

翌朝、カオリは安雄に、全ての女装グッズを捨てさせた。

しかし安雄はそれを捨てることができず、トランクルームに持っていくと綺麗に並べた。

安雄にとって、それはもう女装ではなく、女でいる方が普通になっていた

それから安雄はトランクルームで女装するようになった。

安雄は女装バーに行くと、つばきに『どうやって女になろうと踏み切ったのか』と尋ねた。

するとつばきは『時間かな。一刻も速く自分に素直になりたいと思ったの』と答えた。

嘘はいかんよ

そんなある日、安雄は老人ホームにいる痴呆症の母・季実子(松金よね子)を訪ねた。

元気そうな季実子を見て、安雄は『長生きするよ』と言った。

すると季実子は『嘘はいかんよ。嘘はいかん』と繰り返した。

姉は『大丈夫、元気だから』と言うが、安雄はその言葉が胸に刺さるのだった。

安雄、本部長に怒鳴る

一方、安雄が会社に行くと、女性プロジェクトチームのリーダー・君島からしばらく休むとメールが届いていた。

君島はプロジェクトで成果を出せず、本部長の榊原(中村育二)からプレッシャーをかけられ、会社をやめると言っていた。

それを聞いた安雄は、榊原にズカズカ歩み寄ると文句を言った。

しかし榊原は、安雄の肩を抱くと『あいつら所詮お飾りでしかないんだから。彼女たちだけじゃ何もできない』と小声で囁いた。

安雄は榊原の腕を振りほどくと『あんた、女をなめてるだろ!』と怒鳴った。

その夜、安雄は遅くまで会社にいた。

そして、はる子に挨拶すると帰っていった。

すると近くにいた別の男子社員が『え!?』とすごい顔で立ち上がった。

はる子が男子社員に促されメールを見ると、安雄が全社員に対し、一斉メールを送っていた

その中で安雄は、自分が男性として生まれながら、女性の性自認をもつトランスジェンダーだと告白明日から女性として出社するというのだ。

はる子は『何やってるのよ!ふざけるなよ』と、必死で安雄を追いかけた。

はる子は安雄に追いつくと、『部長!何考えてるんですか?本部長へのあてつけ?それとも男でいるのが嫌になったんですか?』と問いかけた。

すると安雄は『わかんない。でもいろいろかな。でももう戻れないから』と笑った。

安雄、女性の姿で初出勤

翌朝、会社は大騒ぎになっていた。

安雄はトランクルームでメイクすると、30分ほど遅れて女性の姿で出社した。

安雄は遅刻したことを謝ると、『はるちゃんおはよう』とはる子に言った。

はる子は、安雄に『はるちゃん』と呼ばれたことに戸惑いながら、周りの目を気にした。

すると女性プロジェクトチームの町田が、こだま銀行の五十嵐さんが来ているとやってきた。

安雄が行くと、五十嵐は『総務の三浦部長を…』と言った。

安雄は『私が…』とネームを見せると『実は私、本日付けでこんな感じになりまして…』と挨拶した。

今のご時世か、安雄が女性になったことを咎める声は聞かれなかったが、その反応はさまざまだった

こだま銀行の五十嵐のように、担当を変わりたいという人もいれば、『男だろうが女だろうが、三浦さんは三浦さん』と温かく迎え入れてくれる人たちもいた。

安雄は新しい名刺ができたと渡され、嬉しそうにそれを配った。

はる子が見ると、そこには『安雄』の上に『あゆ』と読みがながふってあった

え?三浦あゆ?????

ここまでくると、はる子はもう笑うしかなかった。

プロジェクトリーダーの君島も、安雄に勇気をもらったと会社に戻ってきていた。

カオリに女装がバレる

安雄がはる子と居酒屋で話していると、カオリから電話があった。

秀太が学校を出たまま帰らないというのだ。

秀太は最近サッカーをやめたがっていて、今朝もそのことでカオリは叱ったという。

安雄は店を飛び出すと、スカートのまま凄まじい速さで秀太を捜した。

安雄は公園で秀太を見つけると、ホッとして声をかけようとした。

でも、自分が今女装中だということに気づき、慌てて隠れた。

するとそこにカオリがやってきて、安雄の女装に気づいてしまった

秀太が寝たあと、カオリは『嘘だったの?結婚したのも子どもができたのも、全部間違いだったってこと?』と安雄を責めた。

安雄はカオリに『本気で女になりたいなら、これからどうしてくつもり?秀太のこと、私たちのこと』と問われ、眠れぬ夜を過ごした。

安雄、絶望の淵に落ちる

次の日曜日、安雄はサッカーのお弁当の準備をしようとするが、カオリに拒否されてしまった。

サッカーの練習にはもう来なくていいというのだ。

安雄はこっそり木の陰から練習を見ると、自転車で走り去った。

そして女装バーに行くとやけ酒を飲み、つばきに『ねぇ、どうしよう。私どうしたらいい?』と尋ねた。

するとつばきは、カミングアウトしたことで家庭が崩壊し離婚したことを明かすと、『夫が女になるのは、妻にとって精神的なDVも同然なんだよ』と言い放った。

それを聞き、女性になれた喜びで浮かれていた安雄はどん底に突き落とされた

どれも自分

翌日、安雄は、榊原から福岡工場転勤の内示を聞かされた。

ショックを受けた安雄は、また母・季実子の元を訪れた。

女装した安雄を見て、季実子は『誰だか存じ上げないけど、昔の私みたい。綺麗ね〜』と言った。

安雄は季実子に今までのことを話すと『どうしたらいい?』と言った。

すると季実子は『嘘はいかんよ。嘘はいかん』という。

それを聞き、安雄は頷くのだった。

一方その頃、はる子はホームセンターで何かの苗を買っていた。

そこは、カオリが働いているところだった。

カオリのことを知っていたはる子は『もしかして三浦部長の奥さまですか?』と話しかけた。

カオリははる子に、安雄の不満をぶちまけると『ああいう人が家庭を持つこと自体が無理だったのよ』と言った。

はる子はカオリの気持ちを理解しつつも、1つだけ伝えたいことがあった。

それは、安雄のデスクに家族写真が飾られていることだった。

だからはる子は、すぐにカオリのことがわかったのだ。

家族だから

その夜、安雄が家に帰ると、秀太は1人でゲームをしていた。

安雄が『最近、お母さんと仲悪くてごめんな』と謝ると、秀太は『よくわからないけど、母さんに嫌な思いをさせるのはよくないと思う』と言った。

その後、カオリが帰宅すると、安雄は明日のサッカーのお弁当の仕込みをしていた。

安雄はカオリを呼び止めると、

・つい最近まで自分が男であることに全く疑問をもたずに生きてきたこと

・だから結婚して秀太が産まれた時は最高に幸せだったこと

・2人のことを何より大切に思っていること

・でもこうなってしまった自分も自分で、外では女性として生きていきたいと思っていること

・それを理解してほしいとか認めてほしいとは思っていないこと

を話した。

夫としても父としてもやり直したいという安雄に、カオリは『あんたの苦しみも、女になりたいという気持ちも一生わかんないと思う』と言った。

でもカオリは、今までどおりにはいかないけどもう少しがんばってみるという。

やっぱり、家族だから…。

その後

翌朝、はる子と君島、町田の3人は、安雄が福岡工場に転勤するなら自分たちもついていくと、社内一斉メールを出した。

田代は会社をやめ、とうとう蕎麦屋で修行することになった。

そして安雄は、今も父として、女として生きている…。

『三浦部長、本日付けで女性になります。』の感想

というわけで、ストーリーをご紹介させていただいたのですが、この後最後の最後に、息子の秀太くんが女装した安雄に気づいたっぽい描写があります。

それを見て私は『え〜!これ絶対続くやん!続きものやん!!!!!』と思ったんですが、違うんですかね〜。

こういうのは答えがあるわけじゃないので、すっきり気持ちよく終わるというわけにはいかないでしょうけど、なんか全体にもやもやが残る感じだったんですよね〜。

特に前半は、肯定も否定もなく、淡々と鑑賞していました。

それが、安雄が会社で本部長に切れたあたりから途端に面白くなった

女を飾りものとしてしか見ていない本部長にキレる安雄は、傍目には男らしく見える。

でもそれは、女性=自分をバカにされて怒ってるんですよね。

しかもその勢いで、全社員にカミングアウトするとは!!!

驚きましたね〜〜。

そして翌日には女性の格好で出社…。

それは、はる子じゃなくてもびっくりしますわ。

しかも発端は、はる子がちょっとした仕返しのつもりでやった女装ですからね。

歌わせたのが、山口百恵の曲というのも引き金になってしまったんですね。

人生どこで何が起こるかわからないもんだなぁと思いました。

 

でもほんと、女性を演じてる時のムロさん、なんか可愛かったですね。

最初はただ厚塗りしてる感じだったのが、動画見て研究して、どんどん綺麗になっていく。

やっぱり大事なのは技術もだけど、綺麗になりたい可愛くなりたいという気持ちなのかな?と思いました。

初めて女性として出社したときは、瞬き多くて笑ってしまいました。

それまでの自分を吹っ切って求めていた自分になる、みんなに認めさせるだけの勢いがありましたね。

特に、安雄が『あゆ』とルビがふってある新しい名刺を用意していたのには笑ってしまいました。いつ注文したんだろう?

でもやっぱり家族には、そう割り切って接することもできなくて。

私が奥さんでも、やっぱり最初から『あ、そうなんだ〜』とはいかないと思います。

うちの旦那はデカイのですが、ちょっと喋り方が女っぽい時があって、1度仕事でそれを指摘されたことがあったんですよね。『気持ち悪い』みたいな。

それを聞いてなんか、すごく嫌だったのを覚えてます。わかる!!!けど、そんなふうに他人に言われると不快、みたいな。

しかも、安雄は以前、浮気もしてたんだから大変です。

安雄も、外では女性だけど、家では父であり旦那に戻ると決めていて、帰る前に『あ…、あ…あ…』と男の声を練習するのが印象的でした。

あと、女性ものの時計を外して、男ものの時計の隣に置くシーン。服装やメイクだけじゃなく、そういった小物ひとつひとつ、身につけるたびに女性になってくんでしょうね。

私も見習いたいわ…。。

このドラマの原作となった小説『総務部長はトランスジェンダー 男として、女として』の作者・岡部鈴さんは、いつか息子さんに読んでほしいと思って、この本を書かれたそうです。

だからいつか、秀太も父のことを知るのかな。

それまで生きてきた人生は嘘じゃないのに、自分らしく生きることが自分を苦しめる。

でも女性として生きるときの安雄はキラキラしてて、本人にとってはそれが1番なんだと思いました。

 

P.S.トランスジェンダーのつばきさん役の中村中さんが、相変わらずお綺麗で驚愕いたしました!

 

以上、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。