『ひきこもり先生』 4話ネタバレと感想│きみを救う光。たとえ毎日が戦いでも…

にこ

今回は、2021年7月3日放送『ひきこもり先生』4話「戦場」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

4話では、あることをきっかけに陽平(佐藤二朗)がまた“ひきこもり”に…!?

 

悲しい、苦しい、自分との闘いの中、陽平を救ってくれたものはなんだったのでしょうか?

 

今回も涙が止まりません…!

それではさっそく、4話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

『ひきこもり先生』4話のネタバレあらすじ

『苦しいときは、学校なんか来なくたっていいんだ』

 

陽平(佐藤二朗)の言った言葉が波紋を呼び、梅谷中学ではいじめをうけていた和斗(二宮慶多)をはじめ、4人の生徒が長期欠席していた。

 

これは不登校ゼロ、いじめゼロを掲げる校長の榊(高橋克典)にとって大問題!

 

STEPルームの担任・祥子(佐久間由衣)は、職員会議で校長からプレッシャーをかけられ、イライラしながら廊下を歩いていた。

 

そのとき、2年生の吉村なつきが思いつめた表情で駆け寄ってきた。

 

『先生、学校って無理して来なくてもいいって本当ですか?』

 

なつきは学校が気持ち悪くて、けど休めなくて辛いという。

でも担任でもない祥子に何も言うことはできない。

すると、なつきは悲しそうな顔をして行ってしまう。

 

会う資格

STEPルームの子どもたちの間でも、陽平の言葉は波紋を呼んでいた。

あんなことを言って先生、大丈夫?と。

 

『でもあのときは本当にそう思ったんだ』

 

陽平が答えると、

『私、嬉しかった』『俺も』

奈々(鈴木梨央)たちが言った。

 

それにしてもなぜそんなにも陽平は自分たちの気持ちがわかるのか?

 

陽平は子どもたちの疑問に答え、

・38歳からつい最近まで11年もひきこもりだったこと

・人と会うのも話すのも怖かったこと

・1番辛かったのは大切な人を、1番大切な人を傷つけてしまったこと

だと打ち明けた。

 

陽平には、ひきこもりが原因で離婚して以来ずっと会っていないゆい(吉田美佳子)という娘がいた。

その時、ゆいはまだ5歳だった。

 

すると『俺も』『私も』と次々と子どもたちが言った。

みな、自分が不登校になったせいで親を傷つけてしまったと自分を責めていたのだ。。

 

でも陽平が「会う資格がない」のでゆいに会えないと言うと、子どもたちは『そんなの関係ない!』『きっと向こうは会いたいと思ってるよ』と言ってくれた。

 

陽平は何度も何度もうなずくと、やっとのことで『ありがとう』と感謝の気持ちを伝えた。

 

みんなの苦しみ

祥子は担任なのに、みんながあんなに話すことも、自分を責めていることも知らなかった。

 

担任だけど祥子はあまりみんなに話してもらえない…。

それに祥子は、陽平が抱えている苦しみも知らなかった。。

苦しんでいるのは陽平も同じだったのだ。

 

祥子が謝ると、花に水をやりながら陽平は言った。

 

『僕は、今も娘を苦しめています…』

 

ゆいとの再会

文科省には、「不登校の生徒は無理に学校に戻さなくていい」という方針がある。

それならなんのために学校は存在するのか?

 

そう思いながらも公務員の藍子(鈴木保奈美)たちは、お上の言いつけに従うしかない。

 

『世の中の歪みは子どもたちにいく。

声もあげられずに苦しんでいる子もいる…』

 

その夜、藍子は焼き鳥屋に行くと、ビールを飲みながら陽平に愚痴った。

 

そして何を思ったか、ふせんに「ヤキトリ」と書いて、ペタペタ陽平の顔や服に貼り始めた。

それで満足したのか、藍子は退店〜。

店の外に出るとゆいが立っていて、忘れ物を届けにきた陽平と目が合った。

 

嬉しそうにパッと顔を輝かせ、陽平に近づくゆい。

しかし陽平は突然のことに驚き、藍子のかげに隠れて目をそらしてしまう。

 

傷ついたゆいは、何も言わずに走り去る…。

 

追いかけることもできず、ゆいと合わせる顔がないと落ち込む陽平。

おまけに顔には藍子につけられたふせんがついたままだ。

なんだこれ…!

 

『そんな顔でも見たくて来たんでしょ?

会いたいからに決まってるじゃない!』

 

藍子が出ていくと、陽平は5歳のゆいが置いていった羊のぬいぐるみをじっと眺めた。

 

ゆいはもう小さかったあの頃のゆいじゃない。

美しく成長したゆいの姿に、陽平は戸惑っていた。

 

奥山の転校

そんな中、和斗をいじめていた奥山は、主犯格の山田たちから無視されていた。

 

行き場のない怒りを抱えた奥山は、鉄パイプで廃車を殴り、警察沙汰をおこす。

 

理由はとくにないというが、この前のいじめと関係があるのは明らかだった。

それでも『いじめはない!』と校長の榊は言い張り、藍子に奥山のケアを頼む。

 

その直後、藍子は奥山が2階の窓から物やバケツの水をかけられ、山田たちにいじめれているところを目撃する!

 

陽平も逃げていく山田たちを目撃する!

 

藍子は慌てて奥山に声をかけるが、

『もう関係ない!

気持ち悪いんだよ、この学校!!』

と言い放ち、奥山は転校する。

 

ヨーダくん、倒れる

一方、ヨーダくん(玉置玲央)のコンビニ店員・ビックさんへの恋心はふくらむばかり。

ついにヨーダくんは21年のひきこもり生活にサヨナラを告げ、就職先を紹介してもらおうと長嶺(半海一晃)のもとを訪ねる。

 

人の話し声や携帯の着信音にビクビクしているヨーダくんを見て、長嶺は静かな場所へ案内しようとするが、

『俺には働けないと思ってるんだろ!』

とヨーダくんは興奮して怒鳴り散らす。

 

するとヨーダくんはお腹をおさえて倒れ込み、救急車で運ばれてしまう…!

 

その夜。

長嶺はヨーダくんのことを陽平に伝えようと、焼き鳥屋を訪れた。

しかしそこには、

『明日、娘に会うんです』

と穏やかな顔で微笑む陽平がいて…。

 

長嶺は『よかったね〜』と言うことしかできなかった。

 

ゆいに言う言葉

翌朝。

陽平は羊のぬいぐるみを見て気合いを入れていた。

ポケットにしまっていたメモを見ながら、陽平はゆいに言う言葉を確認する。

 

『今まで悪かった。悪かった。今は働いてる。今は働いてる。

ずっと愛してる。ゆいのことを愛してる』

 

陽平は繰り返し念じてから家を出た。

 

和斗の登校

今日から和斗がSTEPルームに参加することになった。

 

和斗が奈々にいじめていたことを謝ると、奈々は『もういいって』と和斗と握手し、仲直り。

 

和斗は、休んでいたら学校に来たくなった、高校にも行ってみたいと明るい表情で話す。

 

嘘をついた陽平

そんな中、教育長になるのが目的の校長は、教育委員会のいじめ調査で『いじめはなかった』と答えるように陽平に迫る!

 

いじめを認めれば、和斗の将来に響く。

そう言われ、

『いじめは、、ありません』

と嘘をつく陽平…。

 

下校時間を知らせる音楽が鳴り、陽平はハッとしてゆいとの約束を思い出し、待ち合わせ場所に走った。

 

先に来ていたゆいを見つけ、おずおずと近づく陽平…。

しかし出てくる言葉は『大きくなった』『身長が大きくなった』とそればかり。

 

『他に言うことはないの…?』

『・・・・・・・』

『私、ずっと待ってたんだよ。ずっと待ってた』

 

『ごめん…あの、ごめん…、あの…、う、嘘をついて…、学校で、嘘をついて…』

 

目をそらしてつぶやく陽平を見て、

『私のこと、ちゃんと見てくれないんだね』

と、ゆいは傷ついた表情で言う。

 

『ごめん…、ゆいに会う、資格が…なくて。嘘を、今日、ついて…』

 

『どうでもいい…。

どうでもいい!!!』

 

走り去るゆい。

握りしめたポケットの中には、本当に言いたかった言葉が渦巻いている。

 

後ろでは小さい頃、ゆいと乗ったメリーゴーランドがくるくると回っていた。

 

学校というところ

翌朝。

けたたましい目覚ましの音と共に、陽平は激しい腹痛に襲われた。

 

それでも学校に行かなければと、陽平はなんとか身を起こし、階段を降りて玄関へと向かう。

しかしその途中で吐いてしまい、部屋に逆戻り。

そんな日が3日続いた。

 

STEPルームの子どもたちは陽平を心配し、何があったのか祥子に尋ねた。

でも『ごめんなさい、言えません…』と祥子は謝る。

 

学校の先生たちの都合で言えないという祥子。

すると奈々を先頭にみんなは屋上へ向かった。

 

『私たちはなんで学校に来られなくなったのかな?』

 

奈々が問いかけると、みんなは次々に言った。

 

学校に行こうとしても起きられなくなった。

なんでかわからないけど吐いた。

教室に入れなくなった。

なんでか涙が出て体が動かなくなった。

 

みんな、学校が気持ち悪かった。

 

それでも学校に来ていた子もいた。

毎日、親に学校に行けと言われるのが辛かった。

 

『気持ち悪い、本当に気持ち悪い…』

 

『学校なんかいらない!

先生も親もみんないらない!!!』

 

奈々たちの叫びを、祥子はどうすることもできずに聞いていた。。

 

陽平の苦しみ

その頃、陽平は部屋で物を投げたり倒したりして暴れていた。

物に押しつぶされた羊のぬいぐるみに気づき、陽平は涙を流しながら抱き寄せ、叫び始める。

 

その声が階下にいる藍子と長嶺のもとにも聞こえてきた。

陽平はもう2度と傷つけたくないと思っていたゆいを、ふたたび傷つけてしまったのだ。

 

『本人は、本当に辛いと思います。

1度出たのにまたひきこもる。

1度出られたのにまた戻ってしまった。

苦しいんです…』

 

長嶺が語る。

そんな中、母・美津子(白石加代子)は背中を丸め、仏壇の前でじっと耐えていた。

 

そのとき藍子は、陽平が今までどんな気持ちで毎日学校に通っていたか思い知った。

 

彼にとって、学校に行くのは「戦場」に行くようなもの。

 

それなのに藍子は、陽平を守ることもサポートすることもできず、むしろ甘えていたのだ。

 

ヨーダくんの病気

その夜。

陽平はヨーダくんの声が聞きたくなって、ビデオ通話した。

でもヨーダくんはそっぽを向いたまま、陽平を見ようともしない。

 

『ヨーダくん、また引きこもっちゃったよ〜。

あの11年がまた始まるよ〜。

なんで返事してくれないの〜?

君の声が…聞きたいな〜

君の…声が、聞きたいな〜』

 

ヨーダくんは苦しげな顔でカッと陽平をにらみつけると、電話を切ってしまった。

 

翌日。

ヨーダくんは陽平の家へ行った。

部屋のすみで、クマだらけのやつれた顔で壁にもたれて座っている陽平を見て、

『何やってんの?何やってんの?何やってんの?』

とヨーダくんは嘆く。

 

テーブルの上には真っ黒に枯れはてた、見る影もない鉢植えの花があった。

 

『これ、また咲くの?』

ヨーダくんはそれを食い入るように見て言った。

 

『毎年、なんで咲くんだろ?

上嶋氏、俺さ…、半年だって』

 

『え?半年? なにが?』

 

『死ぬんだ』

 

ヨーダくんはすい臓をやられていて、余命宣告をうけたのだ。

 

ヨーダくんは陽平のほうを振り返り、精一杯の笑顔で言った。

 

『上嶋氏、すごいよ、ほんとに。ひきこもりが先生なんてさ。

上嶋氏は 時間があるじゃない 』

 

それはずっと言いたかった、でも言えなかった、ヨーダくんの本音だった。

 

窓から柔らかな光がカーテン越しに差し込み、2人を包む。

たまらず泣き出す陽平を、ヨーダくんは優しいまなざしで見つめていた。

 

私がおかしいの?

あれからSTEPルームに子どもたちは来なくなったようだ。

1人ぽつんと祥子が座っていると、2年の吉村なつきがやってきた。

学校が気持ち悪いと訴えていた生徒だ。

 

なつきはあれからもずっと学校に来ている。

中1のとき、みゆちゃんという子がいた。

みゆちゃんのお弁当はいつもゴミ箱に捨てられたり、教室にバラまかれたりしていた。

 

みゆちゃんは何も言えなくて、先生も見て見ぬふりで、なつきも何も言えなくて…。

それからずっと苦しい。

毎朝、吐いたり体が動かなくなったり、それでも休めなくて学校へ来る。

 

『私がおかしいの…? みんな平気そうなのに。。

私がおかしいから、学校が気持ち悪いの?』

 

祥子はなつきを抱きしめて言った。

 

『あなたはおかしくなんかない!全然おかしくなんかない。

ごめんなさい、ごめん…、ごめん…』

 

なつきは陽平が「学校に来なくてもいい」と言ってくれて救われたという。

 

それを聞き、祥子は本当のことを話す覚悟を決め、みんなに学校に来てほしいと電話した。

 

本当のこと

翌日、祥子は集まってくれた生徒たちに、陽平が学校に来られなくなった理由を話した。

 

それはおそらく、「学校にはいじめはない」と言ったから。

学校の都合で言わされたのだと、祥子は考えていた。

 

『私も学校の都合を考えて、みんなに本当のことが言えなかった。

ダメな先生でごめんなさい』

 

すると子どもたちは、陽平のことを心配し始めた。

 

子どもたちの声

その日の夕方。

部屋の中でボーッとしていた陽平の耳に、窓の外から子どもたちの呼ぶ声が聞こえた。

 

『ヤキトリ!ずっとそこにいていいよ!』

 

陽平が窓を開けると、みんなが並んで立っていた。

 

『ヤキトリ!』『先生!』『大丈夫?』

と口々に叫び、陽平を心配する子どもたち。

 

『いないと寂しいけど、来たら死んじゃうから来なくていい!』

誰よりも子どもたちは陽平のことをわかってくれていた。

 

そしていつしかその言葉は『ありがとう』に変わっていた。

 

『ヤキトリ!ありがとう!』

『来なくていいよ!』

『先生、ありがとう!』

『ありがとう!』

『ありがとう!!!』

 

子どもたちのために

翌朝。

陽平は部屋の外へゆっくりと踏み出した。

古い階段を踏みしめるようにゆっくりと降り、廊下を1歩ずつ進んでいく。

 

大丈夫。今日は玄関までたどり着いた。

ドアを開け出ていく陽平の姿を、祈るような思いで美津子は見送った。

 

陽平が外を歩き出すと、

『一緒に行こう〜!一緒に行きたい』

と藍子が来て、少し前を歩いていく。

 

学校につくと、入ってすぐに校長がいた。

『大丈夫ですか?無理しないでくださいね』

わざとらしく心配してみせる校長に、陽平は逃げずに校長の目を見て告げる。

 

『いえ、します。無理をします。

しなくちゃいけないんです。

僕はもう、逃げません。

僕は、子どもたちのために戻ってきました。

学校を、子どもたちが安心していられる場所にしたいんです。』

 

 

──最終回につづく!──

 

 

『ひきこもり先生』4話の感想

そうとう厳しかった。

でもこれが現実だと思った。

学校に行くのがあたりまえで、どんなに辛くても休めないと思っていたあの頃。

毎日をどうやって乗り切ろうかと悩んでいたあの頃。

それなのに疲れ果て家に帰って寝てしまうと、なんで勉強せずに寝るんだと親に怒られ…。

いじめられているとか、友達関係に悩んでいるとか言えず、苦しんでいた過去。

あの頃、私を救ってくれたのは漫画の世界と、小学生時代の友達でした。

 

何がきっかけだったか忘れてしまったけど、3年生になってから違うクラスの小学生時代の友達と、その友達と帰るようになった。

 

そしたらめちゃめちゃ楽しくて、笑って笑って、その時間だけは私でいられた。

あの時間がなければ、きっと今の私はいないと思う。

 

せっかくゆいと会えたのに、思っていたのと全然違うことを言って、ゆいを傷つけてしまった陽平。

 

それは学校でいじめはないと嘘をついたから。

自分には、ゆいに会う資格なんてないと思ったから。

 

でもゆいにはそれがわからない。

 

陽平はまたひきこもりになってしまった。

 

やっと生きる希望をもてたヨーダくんは、余命あと半年だった。

 

ほんとは外に出て頑張っている陽平をすごいと思っていたヨーダくん。

 

あの状況で陽平を励ませるヨーダくんがすごい。

 

そして、陽平の言葉に救われた子どもたちが今度は陽平を助けにやってくる。

 

言葉は、行動は巡り巡って自分に返ってくる。

 

それがいつかはわからないけど、返ってくる。

 

このドラマを見ると、いつも濃縮した幾つもの人生を飲み干したような感覚になる。

 

教育長になるために道を間違えてしまった榊校長はこの先、どうなるんだろう?

 

きっとこのドラマではどの登場人物にも、崩壊ではなく再生の道を与えてくれるんじゃないかと思っています。

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(◍•ᴗ•◍)✧*。

またの〜。

 

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