『ひきこもり先生』最終回(5話)ネタバレと感想│また自由にどこへでも行ける、そんな世界になりますように…

にこ

今回は、2021年7月10日放送『ひきこもり先生』最終回(第5話)「できる、できる、できる」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

学校に復帰した陽平(佐藤二朗)は独自の活動を始める!

 

そんな陽平を見て、周りも次第に変わっていき、追いつめられていく校長の榊(高橋克典)…。

 

そんな中、世の中の誰も想像できなかった事態が起き…!?

 

はたしてSTEPルームのみんなは無事に卒業式を迎えることができるのでしょうか?

それではさっそく、最終回のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

『ひきこもり先生』最終回のネタバレあらすじ

『僕…、なんで子どもたちが苦しいのか、わかったんです』

 

朝の朝礼の後、先生たちの前で陽平(佐藤二朗)は言った。

 

本当のことを言えないと、心が苦しい。

陽平は、いじめがあるのに「ある」と言えなかった。

だから学校を、本当のことが言える場所にしたかった。

 

それを聞いた校長の榊(高橋克典)は、先生たちに尋ねる。

 

『クラスでいじめがあるという方は挙手して』

 

でもSTEPルームの担任の祥子(佐久間由衣)以外は、誰も手を挙げようとしなかった。

 

直談判

そこで陽平は教育委員会に直接、「梅谷中学にいじめはある」と言いに行った。

この前、嘘をついてしまったので聞いてほしいと。

でも非公式で話をきくことはできないと追い返されてしまう。

 

それを聞いた祥子と藍子(鈴木保奈美)はびっくり!

しかしなぜ校長はあそこまで、いじめを隠そうとするのか?

 

それは教育長になるため!

教育長には、市長の後ろ盾があればなれる。

そのためには、市長が掲げる「いじめゼロ、不登校ゼロ」は絶対なのだ。

 

でも学校は子どもたちのためにあるはずだ。

話を聞いてくれる、”味方”になってくれる人がもっとたくさんいればいいのだが…。

 

藍子の話を聞いた陽平は、翌朝から意外な行動に出る!

 

あなたの味方

「味方になります」という段ボールでつくった看板を体に下げ、

『僕はあなたの味方になります!』

と校門の前で登校してくる生徒たちに呼びかけたのだ。

 

これは目立ちすぎると先生たちに止められ、

STEPルームでも『こんなの持ってても誰も話しかけてこないよ』と言われ。。

 

でも話すことはできなくても、

味方になってくれると本気で言ってくれる人がいるのは嬉しいものだ。

 

そこで祥子は、元のクラスに戻りづらいという子どもたちのために、

「STEPルームで卒業式をしよう」と提案する!

 

それには子どもたちも大賛成で、奈々(鈴木梨央)「みんなでどりーむ遊園地に行こう」という。

遠足も運動会もなにも参加できなかった子どもたちは、いいねいいねと盛り上がった。

 

陽平が一生懸命になる理由

そんな中、陽平の「味方になります」という声かけは続いていた。

 

放課後、そんな父の姿を見守るゆい(吉田美佳子)を発見した藍子は、河原のベンチに腰かけ一緒に話す。

 

ゆいはこの前、あんな別れ方をしてしまったのにまたここまで来てしまった自分をバカみたいだと思っていた。

それなのに陽平は、あんな看板をぶら下げてまた変なことをしているし。。

 

でも陽平は、ひきこもったことで「大事な人=ゆい」を傷つけてしまったと今でも自分を責めている

それで生徒たちのことも一生懸命にならずにいられないんじゃないか…。

 

そう藍子は陽平の気持ちを代弁した。

 

校長の圧力

一方、祥子は、全体の卒業式に出られないSTEPルームの子どもたちにも巣立ちの場所を用意してあげたいと校長に直談判にいく。

 

しかし、市長の目を気にする校長はそれを拒否。

『それは市長が来るからですか?』と意見する祥子に、

『これからも教師の仕事を続けたいと思っているなら、わかってるね?』と脅しをかける。。

 

その後、校長は全校集会で話をした。

社会で生きていくためには、制度に合わせる必要がある。

学校はそのための練習の場だ。

 

『もし大人になって、周りに合わせることができなかったらどうなる?』

そう言って、校長は名前は出さないが、陽平の話を例に出す。

 

親がひきこもりになってしまったら、その子どもはどう思う?

辛いよね~、悲しいよね~。

本人も傷つくけど、周りも傷つく。

私はみんなにそんな大人になってほしくないのだと…。

 

その話をリモートで見ていたSTEPルームの子どもたちは、校長に腹を立てる。

そして『僕たちはヤキトリの味方だから』と陽平の周りに集まる。

 

譲れないもの

それを見て、藍子も動き出す。

教育委員会の指導統括室長の西村順子(室井滋)に、

『榊校長のやり方は間違っている』

と掛け合い、あるものを渡したのだ。

 

でも榊を校長にしたのは、誰でもない西村だ。

榊を訴えたら、仕事がやりにくくなる。。

 

それでも藍子は『子どもたちの苦しみの根っこを取り除きたいんです』と譲らなかった。

 

ヨーダ君の叫び

そんな中、余命宣告された依田(玉置玲央)長嶺(半海一晃)と共にSTEPルームに講師としてやってくる。

 

開口一番、

『ぼくの好きなものは、上嶋陽平。そこのおっさんです』

とヨーダ君は陽平を指さし、生徒たちを笑わせる。

 

ヨーダ君は高校1年のとき、ある日突然、満員電車に乗れなくなり、不登校になった。

父は引きずってでもヨーダ君を学校へ連れていこうとした。

でもそのうち、自分の部屋から出ることもできなくなって、16歳から38歳までずっと…ひきこもっている。

 

同級生が卒業するころ、父は言った。

『お前のことは生まれてこなかったものだと思ってあきらめる。

生活のめんどうだけはみてやるから、親子の縁は切れたものと思え』と。

 

ヨーダ君は興奮し、涙声になった。

話を止めようとする校長に『もう少しお願いします』と陽平と長嶺は頼み、ヨーダ君に話の続きをうながした。

 

それで何が言いたいかというと、ヨーダ君はもうすぐ、死ぬ。

ず~っとひきもっていて働くことも、結婚することもできなくて、

自分の部屋で人生のほとんどを過ごして、死ぬ。

 

でも遅かれ早かれ、人はみんな死んでしまう。

死なない人間なんていないのだ。

 

『だから、…だから、ちゃんと働いて、世の中の役に立つ人間になってください』

 

とそれがヨーダ君の言いたいことなのかと思いきや、

『なーんてな』とヨーダ君は校長を指さし、俺のことを見下してるだろと叫ぶ。

 

誰かに指図して思いどおりに動かすことで、自分は成功してる、立派だとか思っているのかもしれないけど、ヨーダ君は違う。

ヨーダ君は誰の思いどおりになったこともない。

『おまえなんかよりずっと自由だったんだ!』とヨーダ君は笑い、机に突っ伏す。

 

『俺にだって、なにか、なにかできたはずだ…』と。

 

ヨーダ君の泣き声が教室に響き、

『依田くん、よくやったね』と長嶺が背中をさすった。

 

榊の最後

その後、榊は西村順子に呼び出された。

ひきこもり先生がここに来たわよ…と。

陽平は言っていた。梅谷中学には『いじめはある』と。

 

それは『見解の違いですね』と、榊は答えた。

 

すると西村は、榊がまだ新任教諭だったころの話を始めた。

榊の担任のクラスが学級崩壊し、保護者や管理職から毎日責め立てられ、教室から逃げ出したときのことを。。

 

あのとき、榊は教師をやめると思った。

なのにいつの間にかこんなに出世して、市長の大のお気に入り。次期教育長の座まで見えてきている。

 

そんな榊に、西村は藍子が持ってきたボイスレコーダーの音声を聞かせる。

 

それは榊が教師たちに「クラスにいじめはあるか?」と挙手を求めたときの音声だった。

 

榊はボイスレコーダーを奪おうとするが、もう遅い。

『私は市長の教育理念を実行しようとしただけで…』という榊に、西村は告げる。

 

『残念だけど、あなたの人事評価をするのは、私たち教育委員会だから。

市長にもこの件は詳しく報告させてもらうわ』

 

人を育てるということ

失意の榊は、STEPルームで卒業式をしたいという祥子と陽平に『勝手にしなさい』という。

もう、関係ない。こうなってしまったらもう、どうだっていいのだ。

 

そんな自分勝手な榊を見て、祥子は訴える。

STEPルームを受け持つようになり、祥子は「子どもたち1人1人の想いを感じたい、理解したい」と思えるようになった。

 

それは子どもたちのおかげだ。

 

教育とは、人を育てるということは、そういうことじゃないのか?

 

でも『どうだっていい』と榊はつぶやく。

榊は、ただ上に行きたかっただけ。

 

『だいたい、俺は人を育てられる器じゃないんだ!!!』

 

そう叫んで目の前のテーブルを蹴り飛ばす榊を見て、陽平は言う。

 

『苦しかったんですね、ずっと…。

苦しかったんですね、校長先生は』

 

陽平は初めて榊に会った時から、榊がすごく苦しそうだと思っていた。

自分と同じぐらい、苦しそうだと…。

 

『本当のことを言ってくれて、ありがとうございました』

陽平が深々と頭を下げると、榊はふーっと深いため息をついた。

 

陽平からのお願い

STEPルームで卒業式を行えることになり、みんなは喜ぶ!

 

そこで陽平はみんなにお願いをした。

STEPルームの卒業式だけじゃなく、全体の卒業式にも参加してほしいと。

 

無理にとは言わない。

どうしても苦しいときは、そのしんどい場所から逃げたっていい。

1番大切なのは、みんなの命だから。

逃げることで救われることだってある。

 

でも逃げたまま、ずっと生きていくわけにはいかない。

だから、ほんのちょっとだけ、ほんの一歩だけ、STEPルームから出て、みんなと一緒の卒業式に出てみてほしい。

 

すると…、

俺、やってみるよ…』と和斗(二宮慶多)が言った。

それを皮切りに、奈々もみんなも『卒業式に出てみる』と言ってくれ、

卒業式の後にみんなで遊園地に行くことになった。

 

その一歩が世界を変える

その帰り道。

藍子は陽平のほうをくるりと振り返り、陽平に人差し指を向け、そのまま河川敷のほうに向けた。

 

見ると、川を超えた向こうに、ゆいがいる

ゆいは陽平がこちらを見たのに気づくと立ち上がった。

 

『一歩踏み出すのは生徒たちだけじゃない』

 

その言葉に背中を押され、陽平はゆいのもとに走り出す。

 

夕日の中、親子は向き合う。

 

『もう、自分のこと、許していいから。

責めないでいいから。

私…、ちゃんと育ったよ』

 

ゆいの言葉に、陽平は涙を流す。

ゆいは陽平に近づくと、手を取った。

 

『お父さん、私の卒業式にも来てくれる?』

 

陽平は泣きながらその手に額をのせると、

『ありがとう、ありがとう』

とつぶやいた。

 

突然の休校

家に帰って台所に立っていると、美津子(白石加代子)が言った。

 

『陽平、あんたは自慢の息子だよ。あんたを産んでほんとによかった』

 

『俺も、母さんの息子でよかった…』

 

そして2020年2月27日。

コロナの感染を防ぐため、全国の小中高で、春休みまで一斉休校になることが決定した。

 

突然のことに学校は混乱に陥り、子どもたちも『卒業式はどうなるの?』と不安そうだ。

 

子どもたちに質問されても、陽平はだんまり…。

榊はウイルス感染を防ぐため、学校への出入りを禁止し、卒業式は行わない、卒業証書も郵送することを決める。

 

一生に一度の中学の卒業式。

やりたいのは山々だが、命に勝るものはない。

やってられませんよ!と怒って帰る教師もいた。

 

飲み屋には酔っ払いの笑い声が響き、満員電車も走っているのにどうして?

なぜいつも子どもたちにばかり、しわ寄せがいくのだろう。

藍子は悔しくてたまらなかった。

 

でも陽平に言っても、何も言わない。

一斉休校が決まってからずっと陽平は何も話そうとしない。

 

藍子が憤慨すると、陽平はなにか言おうとした。

でも客に呼ばれ、陽平は店に戻っていった。

 

卒業式

そして卒業式が行われるはずだった日がきた。

藍子と祥子がSTEPルームにいると、征二(南出凌駕)から電話がかかってきた。

 

子どもたちは卒業遠足に行こうと、どりーむ遊園地に集まっていたのだ。

でも感染防止のため、遊園地は閉まっていた…。

 

奈々たちは、やってきた藍子と祥子、陽平たちを無視して学校へ向かった。

でもやっぱり学校も閉まっていて。。

 

和斗が持っていた卒業証書を見て、みんなは自分たちで卒業式をしようと言い出す。

でもやり方がわからないので、祥子に助けてもらうことに。

 

『じゃあ、始めるね』

校門の前で、祥子が一人ひとり卒業生の名前を呼び、卒業証書を手渡す。

 

『おめでとう』

 

みんなが輪になって拍手する姿を見て、藍子は涙が止まらない。

そこに校長たち他の先生たちもやってきた。

 

もう気は済んだろうから帰りなさいという榊たちに、

『なんで卒業式ができないんですか?』

と和斗たちは訴える。

『それは、決まっちゃったから…』

と、うろたえる先生たち。

 

でも『僕たちは、自分たちの卒業式なのに自分たちで決められなかった』と和斗はつづける。

 

『君たちのためだ。大人は責任をもって決めなきゃいけなかったんだよ』

榊は答えた。

 

そのとき、『なんで校門が閉まってるの?』とちひろ(住田萌乃)が疑問を口にした。

するとみんなは口々に、

『不登校してたときは学校に来いと言っていたのに、今は来るなというのはおかしい!』

と言い出した。

せっかく学校が楽しいと思えるようになったのに…!

 

でもこれは国が決めたことだ。

梅谷中学だけじゃない、全国の子どもたちが我慢している。

一体どうしろというのだ。

 

できる、できる、できる!

言い合いになる教師たちを見て、陽平がついに口を開いた。

『あの…!あの、校長先生…!』

 

一斉休校が決まった時、陽平はエラい人が決めたことだからとあきらめた。

 

ひきこもりになったときは、全部あきらめて、できないと全部あきらめて、1人でいることを選んでいた。

 

『でも君たちは”できる”と思った』

 

そう言って、陽平は子どもたちのほうを振り返る。

 

諦めないで、”できる”と思った。

自分たちで、卒業式を”できる”と思った。

 

『君たちは…、すごい。

もう、諦めるのをやめませんか?』

 

陽平はこの学校で子どもたちに教えてもらった。

「できる」を選んでいい。

 

『できる。できる。できる!

大丈夫、できる!

できる。できる。できる!』

 

それを聞き、『大人がそんなだから、子どもはいつまでもしんどいままなんだよ』と奈々が声を上げた。

『私たちのために…、まず大人が幸せになってよ!』

 

その言葉に心を動かされ、榊は校門の鍵を開ける。

重い扉が開き、子どもたちは校庭に走り出した。

 

ぐるりと周りを見渡し、陽平は空を見上げ、校庭に寝転ぶ。

それを見て、みんなも手足を伸ばして大地に寝転ぶ。

 

榊も座り、解き放たれた顔で手足を伸ばして寝転ぶ。

 

トンビが空高く飛んでいく。

 

 

空はどこまでも高く、広がっていた。

 

 

──おわり──

 

 

『ひきこもり先生』最終回の感想

なんで物語の始まりが2019年なのか、ずっと引っかかっていたんですが、コロナの一斉休校に合わせるためだったんですね。

最終回にやっとその謎が解け、すっきり〜。

 

榊校長の処分はどうなったのかわかりませんが、校長もずっと、自分で自分を追いつめていたんですね。

 

『苦しかったんですね、校長先生も』という陽平の言葉がすごく印象的でした。

そのとき、初めて校長は自分の苦しさに気づいたんじゃないかな?

 

そして最後には校長も、みんなと一緒に校庭に寝転んでいて。

あのときは先生も生徒もない、みんな同じ空を見上げる仲間だったような気がします。

 

最後は、ゆいとも和解できてよかったですね。

なんだかんだ、娘のゆいちゃんのほうが大人かも…!?

どんなときも陽平の味方である、母親の美津子さんの存在も大きかったなぁ。

 

これからの未来、どうなるかは誰にも予測できない。

あきらめなきゃいけないこともたくさんあるだろう。

実際、無理だとあきらめていることもたくさんあって。

今の子どもたちは、私たちが普通にしてきたことができないのがあたりまえで、好きなところに自由に行くこともできなくてかわいそうだと思う。

その反面、行事とかが減ってホッとしているところもあったり。

私は行事が苦手な子どもだったので。。

それは今もか(;^ω^)

 

早く、誰にもとがめられることなく自由に、好きなところにいけるようになればいいなぁと願っています。

うー、ライブに行きたい!

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(*´ω`*)

またの〜。

 

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