『ライオンのおやつ』7話ネタバレと感想│最後の最後まであきらめない。なりたい自分を見つけたアワトリス…!

にこ

今回は、2021年8月8日放送『ライオンのおやつ』7話のネタバレあらすじと感想をまとめました。

最後に、純(柳生みゆ)に恋したアワトリス(和田正人)。

 

その恋の結末は…?

 

そしてシスター(梅沢昌代)とヘルパーさん(伊藤修子)の過去も明らかに。

 

そんな中、雫(土村芳)は最後のお楽しみに、あることをタヒチ(竜星涼)に頼む…。

それではさっそく、7話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

『ライオンのおやつ』7話のネタバレあらすじ

『私の…せいじゃない。。

カレー鍋…、私は…倒してない…』

 

幼いころの夢を見ているのか、雫(土村芳)はうなされていた。

 

医師がやってきて、押すと痛み止めの薬を注入できる装置をつけてくれた。

 

『雫さん。これはなんという名前にしましょうか?』

マドンナ(鈴木京香)に尋ねられ、

「魔法のお弁当箱」と雫は命名した。

 

一方、アワトリス(和田正人)は両親との面会もそこそこに、タクシーでいそいそとどこかへ向かう。

 

きれいな花束を買い、バックミラーで身だしなみを直し、

そわそわしながらタクシーの中で待っていると…。

来た!

 

『あの車を追ってください!早く!』

アワトリスはすやすや気持ちよさそうに居眠りしている運転手を叩き起こし、白の軽トラを追いかけさせた。

 

白の軽トラが明日葉畑に停まり、中から純(柳生みゆ)が降りてくる。

 

『あの~、ここが君の仕事場?

ずっと握ってたからちょっとしおれちゃったけど…』

 

驚く純に花束を手渡していると、タヒチ(竜星涼)が現れ、アワトリスは警戒する。

でもよく見たら、雫と一緒にいた男性ではないか!

 

すっかりタヒチのことを雫の彼氏だと思い込んだアワトリスは、

『粟鳥洲です。よろしく』

といつものヘラヘラした笑顔に戻り、握手する。

 

そんなアワトリスのことを、複雑な表情で純は見つめていた。

 

最後に恋していいですか?

雫が痛みとたたかっていると、

『水臭いよ、雫ちゃ~ん。

彼氏さんの近くにあんないい子がいるんなら紹介してくれたらいいのに』

とアワトリスがひょこっと顔を出し、入ってきた。

 

アワトリスが明日葉畑に行ってきたと聞き、雫はすぐに純のことだと気づく。

 

純は、アワトリスが高校生の頃に好きだった女の子に似ていた。

その時は告白する度胸なんてなかったが、今度こそ告白したい。

そう意気込みを話すアワトリスを見て、ふぅ~っと雫は微笑んだ。

 

『アワトリスさん…、私、タヒチさんとはつき合ってません。

それに…無理だと思います、私たちには…』

 

残されたわずかな時間を傷ついて過ごすのは、辛いことのように雫には思えた。

 

でもアワトリスは、

『傷ついても笑ってやる。そういうふうに生きるって決めたんだよ。

恋したいんだよ、恋。

失恋だって、立派な恋だろ? 生きてなきゃ、できないだろ?

死ぬからって、諦めたくないんだよ』

と雫に語る。

 

雫は目頭が熱くなって、アワトリスを見つめ、かすかにうなずいた。

 

アワトリスの猛アタック

それからアワトリスはバーに花束を持って押しかけ、

いきなりプロポーズめいたことを言う。

 

『あのっ。俺と同じお墓に入ってください。

おじいちゃんとおばあちゃんになるまで一緒に…、

いや、おじいちゃんまでは生きられないから…』

 

困った純は断ろうとするが、

『あ!つき合ってください!だ』

と話をさえぎられ、何も言うことができない。

 

『とにかく僕は君が好きだから。

こんな気持ち、初めてだし。

こんなふうに猛アタックするのも生まれて初めてで…。

今すぐ返事くれなくてもいいけど、あんまり遅いと死んじゃうから…。

だからそれまでに返事をください』

 

アワトリスは笑顔で花束を渡し、去っていった。

 

笑顔

バーからの帰り道。

アワトリスの顔が苦痛でゆがむ。

 

道にあった小さなカーブミラーをのぞきこみ、アワトリスは笑顔をつくり、また歩き出す。

 

純がバーで働いていることをアワトリスに教えたのは、雫だった。

純が困るだろうということはわかっていた。

 

雫は純に電話し、正直に気持ちを伝えてほしいと頼んだ。

アワトリスは言っていた。

失恋だって生きてなきゃ、できないって。

 

『どうか彼にちゃんと 恋させてあげてください』

 

どんなときも笑顔で

翌朝。

よろめきながらアワトリスは食堂に向かった。

でも食欲がなく、おかゆも食べられない。

それでもアワトリスはみんなを笑わせようと、寒いオヤジギャグを言う。

 

『ライオンの家で、つらいオン。フフフ…』

『朝食が食べられなくて、超ショック』

 

シスター(梅沢昌代)たちから笑いが起き、アワトリスは満足そうに微笑んだ。

 

そこに純がやってきて、アワトリスは重たい体を起こす。

純が返事をしにきたのだと気づいたアワトリスは、あえてみんながいる前で聞きたいと頼む。

 

『ごめん、体が鉛になっちゃった。ハハ…』

 

純の返事

『あの…、私、アワトリスさんの気持ちにこたえることはできません』

 

純の返事は、ノーだった。

 

『それは、俺がもうすぐ死ぬから?』

 

アワトリスのストレートな質問に純はたじろぐ。

でも『そうです』と答える。

みんな、いつ死ぬかなんてわからないけど、別れが近い人を好きになるのは辛いから。

 

それに純は今、やりたいことがたくさんあって、恋している余裕なんてない。

そんな自分を待ってくれる人じゃなければダメなのだ。

 

『ならオッケー。

だって病気が原因だってことは、俺の顔とか性格は問題ないってことだろ?』

 

アワトリスの返答に、

『まあ、そうなるかもね?』と周りから笑い声が起きる。

 

『ああ~悲しいなぁ。病気にさえ、なってなかったらな~。

けど病気にならなきゃ、純ちゃんに会うことはなかった。

ってことは病気に感謝か~』

 

大げさに落ち込んでみせるアワトリスを見て、純も笑顔になる。

 

『純ちゃん、最後にいい恋をさせてくれてありがとう』

 

アワトリスがにっこり笑うと、みんなから拍手が起きた。

 

そのとき、純はほんのちょっとだけ、アワトリスさんがかっこよく見えたと、あとで雫の部屋を訪ねて教えてくれた。

 

『でもそれはアワトリスさんには言わない方がいいですね。

猛アタックが再開しちゃいますから』

 

雫の言葉に、純はいつもの元気を取り戻し、笑顔を見せる。

雫はひさしぶりに恋バナをして、なんだか元気をもらうのだった。

 

シスターのおやつ

そして日曜日のおやつの時間が訪れた。

今日のおやつは、芋ようかん。

でもそれは前にもやったはず…。

疑問に思うアワトリスに、マドンナは手紙の続きを読み上げる。

 

『みなさま、また同じリクエストをして申し訳ありません。

でもシスターがなぜ芋ようかんをリクエストしたのか、その理由がわかったのでみんなに知ってほしいんです』

 

ヘルパーさん(伊藤修子)が『いいですね?』とシスターに確認すると、シスターはただにっこり微笑んだ。

 

ふたりの部屋には、シスターの古い日記がたくさんある。

先日、うっかりそのうちの1冊を落としてしまい、中から写真が出てきたのだ。

 

その写真を見て、先生(三浦浩一)は驚く。

シスターの旦那さんは、スタッフのシンちゃん(名村辰)そっくりだった。

だからシスターは、シンちゃんのことが好きだったのだ。

 

だがシスターは当時、旦那さんのことがあまり好きではなかったようだ。

 

マドンナは、手紙に同封されていたシスターの日記のコピーを読み始めた。

 

旦那さんとの思い出

源太さん、ごめんなさい。

 

私は長い間、あなたのことを受け入れようとしませんでした。

 

でもそれはあなたが嫌だったのではなくて、親同士が決めた結婚だったから、反抗していたのです。

 

 

あなたはよく本土から、芋ようかんを買ってきてくれましたよね。

 

私が食べ飽きたと言ったら、

 

網焼きにしてバターをのせてくれたこともありました。

 

本当に一生懸命、私を喜ばせようとしてくれました。

 

 

『はい、食べてみて!』

渡された芋ようかんを食べ、シスターの口元が緩む。

『うまいか!へへっ』

『・・・・・・』

 

『生まれ変わってもまた一緒にいたいなぁ』

 

でも私は返事をしませんでした。傷つけましたよね。

 

けど一緒にいるうちにだんだん夫婦らしくなってきて、やっと私もそう思い始めた時、

 

あなたは漁に出たきり、帰ってこなくなってしまいました。

 

 

あれから私はずっと後悔しています。

 

なんであなたをもっと早く受け入れてあげなかったんだろうと。

 

 

できることなら過去に戻って、あなたと一緒にまた、あの芋ようかんを食べたいです。

 

その時は絶対に『私も一緒にいたいです』と答えますからね。

 

 

ごめんね、源太さん。大好きです。

 

 

シマさん(かとうかず子)がシスターを見つめてパチパチ拍手すると、シスターはにっこり。

みんなからも拍手が起き、シスターは嬉しそうに見回しながら拍手する。

 

網焼きされた芋ようかんにバターをのせると、まるでスイートポテトみたい。

みんなは感心して、芋ようかんを食べた。

 

その頃、雫は夢の中で、大浦先輩に告白していた。

 

ヘルパーさんの過去

そしてヘルパーさんも、母を交通事故で亡くしていた。

立ち直れたのは、シスターのおかげだった。

 

シスターとは教会で出会った。

 

泣きそうな顔で十字架をにらみつけているヘルパーさんの横にそっと座り、シスターは言った。

 

『私もね、夫を亡くした時、そうだったの。

なんで自分がって。そんなことばっかり考えてた』

 

そのとき、神父さんに言われたのだ。

「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くでしょう」

 

『今は難しいと思うけど、そのうちきっと乗り越えられると思う。

だから一緒に頑張ろう。私はずっとそばにいるから』

 

そう言って、シスターは持っていた芋ようかんを分けてくれた。

その甘くて美味しかったこと…。

 

おいおいと泣き出すヘルパーさんの背中を、シスターは優しくさすってくれた。

 

だからシスターが認知症になった時も、ヘルパーさんがお世話しようと思った。

ずっと一緒にいると約束したから…。

 

『ね?シスター』

ヘルパーさんがシスターの手を両手で包み込むと、

『ごきげんよう』

とシスターは満面の笑みでその手をポンポンと叩いた。

 

こころの栄養

そのことをマドンナは、その場にいられなかった雫に伝えた。

 

『芋ようかん、焼いたのも食べたかったなぁ…。

おやつっていいですね。温かい気持ちになる』

 

それを聞き、マドンナの瞳に光が宿る。

 

『おやつは、こころの栄養。

人生のごほうびです。

おやつがあることで、人生が豊かになります』

 

雫は今まで食べたおやつを振り返り、

『はい…。私の人生も豊かになりました』

と答えた。

 

しょうもない人生

その夜。もう1人、雫を訪ねてきた人がいた。

アワトリスだ。

 

『やつれたな』

『お互いさまです』

 

雫は自分がいなくなった後の六花のことを心配していた。

でもマドンナさんがなんとかしてくれると、アワトリスは答える。

 

アワトリスが旅立つときには、みんなでパーティーをしてくれと頼んである。

 

『ふふ、アワトリスさんらしいですね』

 

『雫ちゃんはどんなふうに死にたい?

その瞬間まで精一杯生きれば、人生をまっとうしたことになる』

 

『だからアワトリスさんはいつも笑顔なんですか?』

 

『思い出して笑われるような人生がいいからさ。

最期までしょうもない人生だったなぁって。へへっ』

 

『素敵な 生き様ですね…』

『惚れ直したか』

『ふふ、最初から惚れてませ~ん』

『なんだよ、四角関係かと思ったのに』

『ほんっと、しょうもないですね…』

 

『最高の褒め言葉だな』

 

2人は穏やかに笑い合った。

 

アワトリスの旅立ち

そしてある日の夕方。

空が真っ赤に染まり、暮れかけた頃。

マドンナはライオンの家の前のロウソクに火をともした。

 

『雫さん。よく眠ってましたよ』

部屋にやってきたマドンナの服装を見て、雫はハッとする。

マドンナは喪服を着ていた。

先ほど、アワトリスが旅立っていったのだ。

 

食堂を風船で飾り、にぎやかに歌うカモメちゃん(蔵下穂波)やシスターたち。

そこに両親に見守られ、ベッドに横たわるアワトリスの姿があった。

 

『間もなくかもしれません』という医師の言葉に、みんなはアワトリスの周りに集まって次々に呼びかける。

 

『アワトリスさん、ありがとうね』

『アワトリスさ~ん、楽しかったよ~』

『すぐ追いつくからな~!アワトリス~!』

 

なぜ息子がそんな名前で呼ばれているのかわからず、ぼう然としている両親に気づき、マドンナは説明する。

 

ライオンの家では、自分でニックネームをつけていいことになっている。

アワトリスは、苗字の「鳥洲」に「粟」という字をつけたいと希望したのだ。

理由は下ネタだと聞き、母親はショックをうける。

 

でもアワトリスは言っていた。

ずっと真面目に生きてきて、冗談のひとつも言えない人生だったと。

だから最後は、自分の生き方を変えたいと。

 

アワトリスはここに来る前、国家公務員をしていた。

それを聞き、みんなはびっくり!

アワトリスが今まで、自分は優秀だったとか、国家機密を扱うような重要な任務に就いていたと言っていたのは本当だったのだ。

 

以前、アワトリスが「ティラミス」をリクエストした時、アワトリスはその理由をこう話していた。

 

ある会議の差し入れで、ティラミスが出された。

そのときパッとひらめいて、アワトリスは言いたくて言いたくてしょうがなくなった。

 

『ぷっ。フフ、フフ。

ティラミスを、チラ見する。ウフフフフフ…』

 

それを言った時の会議に参加していたお偉いさん方の顔と言ったら!

 

あの時の快感が忘れられなくて、でもその後すぐに病気になって。

だからアワトリスは、今までとは正反対の生き方をしようと思った。

 

けどそんな自分を親には見せたくなくて、

ライオンの家には連れてこようとしなかったのだ。

 

午後5時18分。

アワトリスは微笑みながら旅立った。

 

思い出して笑われるような、そんな人生がいいと言っていたとおり。

最期までみんなを楽しませて。。

 

『成し遂げましたね…』

雫が笑うと、

『はい』

と、マドンナは力を込めてうなずいた。

 

マドンナは、亡くなったら新たなステージに行くという。

あくまでマドンナのイメージだが、魂のステージというか、そうあってほしいとマドンナは思っていた。

 

『私はステージ4の次に、魂のステージに行くんだ…』

 

そう思うと、ほんの少し気持ちが楽になった。

 

みんなにお別れ

翌朝。

雫はマドンナに車いすに座らせてもらい、食堂へ行った。

 

『みんなに最後の挨拶をしにきました。

もうそろそろだと、思うから…。

今まで、ありがとう…ございます』

 

『こちらこそ、わざわざありがとう』

みんなが口々にありがとうと言い、シスターは黙って雫の手をギュッと握る。

 

大好きなみんなに囲まれ、雫はしあわせを感じていた。

 

最後のお願い

雫はタヒチに部屋に来てもらい、お願いをした。

 

まだ死ぬのが少し不安だから、

その時のおたのしみというか、

自分が死ぬときに六花と一緒に、明日葉畑から手を振ってほしいと。

 

そうしたら雫も、空から振り返すからと。

 

『わかりました。約束します』

タヒチが快諾してくれ、雫はホッとして笑顔になった。

 

その夜。

雫はマドンナに『あれが食べたい』とリクエストした。

 

マドンナが言っていた、素晴らしいもの。

『蘇』のことだ。

 

『わかりました。すぐに作ってきますね』

といっても、蘇ができあがるまでにはとてもとても時間がかかる。

 

マドンナは六花に雫のことをよろしく頼み、食堂に行って鍋にミルクを入れ、火にかけた。

 

 

──雫の、旅立ちの時が迫っていた。

 

~最終回につづく~

 

 

『ライオンのおやつ』7話の感想

うわぁ~ん、今回が見てて1番切なかったかも。

純さんもアワトリスさんを振るの辛かったと思うし、

誰も見てないときでも笑顔を作ろうとするアワトリスさんが痛々しかった。

 

真面目で冗談も言えない人生を送っていたアワトリスさんが、誰も自分を知らない土地に来て、まったく違う自分になる。

そんなことが私にできるかな~と考えたら、恥ずかしくてたぶん無理だ。。

 

みんなにウザがられながらも、自分の思う人生をまっとうさせたアワトリス氏。

雫は戦友みたいな、そんな存在だったのかもしれない。

最初に出会った時は、なんだこいつ!ってドン引きしてた相手だったのに。

一生忘れられない相手になるのは、不思議な縁です。

 

けどいくら息子の希望だといっても、いきなり息子の死に目にあんなパーティーを開かれたらびっくりするだろうなぁ。

でもアワトリスさんの想いが、みんなに、そしてお父さんお母さんに届いて、よかったなぁと思いました。

 

シスターと旦那さん、シスターとヘルパーさんのエピソードもよかった。

旦那さん、シスターにひとめぼれだったのかな?

それとも前から好きだったのかな?

シスターが冷たい態度をとっても、

ずっと一緒にいたいなぁって言える旦那さん。

答えがもらえなくてもそう言って明るく笑う旦那さんがとても素敵でした。

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(꒪ˊ꒳ˋ꒪)

またの~。

 

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