『六番目の小夜子』最終回(12回)ネタバレと感想│そして扉は開かれる…!?大人の階段を昇る少年少女たちの友情と再生のものがたり!

にこ

今回は『六番目の小夜子』最終回(第12話)「そして扉が開く」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

出典:NHK

北校舎が火事になり、中に由紀夫(勝地涼)が取り残される…!

 

はたしてユキは助かるのか?

 

そして偽のサヨコの正体は?

 

サヨコ伝説を通して、友情と親子の再生が描かれる。感動の最終回…!

それではさっそく、最終回のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

その他のあらすじ
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『六番目の小夜子』最終回のネタバレあらすじ

サヨコの資料が処分されることを知った雅子(松本まりか)は、安全な場所に移そうとする。

 

しかし北校舎で火事が起こり、火の海に!

『サヨコが燃えちゃう!』と半狂乱の雅子を、玲(鈴木杏)はなんとか落ち着けようとする。

 

そんな中、『ユキも燃えちゃう…』という言葉を残し、雅子が燃えさかる校舎の中に!

 

『マーが中に!ユキも一緒なの!』

 

玲は駆けつけた秋(山田孝之)に助けを求めた。

 

その頃、雅子は戸棚の前で倒れている由紀夫(勝地涼)を発見していた。

 

『ユキ!しっかりして!

すぐに終わるから、待ってて!』

『ああ…』

 

由紀夫の無事を確認した雅子は、戸棚の鍵を開けようとする。

でもポケットに入っていた鍵がない!落としてしまったようだ。

 

『開いて!』

雅子が狂ったように扉を開けようとしていると、玲と秋が助けにきた。

 

しかし雅子は『サヨコが泣いてる!助けてってわたしに言ってる!』と戻ろうとする。

 

『しっかりしてよ、マー!サヨコなんていないの。どこにもいないの!』

 

玲は必死に雅子の目を覚ませようとするが、雅子の悲しみは止まらない。

 

『サヨコは寂しいんだよ。

たった1人で誰にも気づいてもらえなくて。

わたしだって寂しいもの…。

誰にも…、誰にも気づいてもらえなくて』

 

そこに先生が駆けつけ、暴れるマーを抱えて連れ出す。

玲は覚悟を決め、戸棚に戻った。

 

先ほど拾った雅子の落とした鍵を使い、扉を開ける。

でも箱が引っかかり、なかなか取り出せない!

 

無理やり出そうと引っ張ったら、戸棚が倒れてきて下敷きに!

玲は足を挟まれて動けなくなってしまう!

 

2人だからできる…!

玲がいないことに気づいた秋は捜しにいこうとするが、

『兄ちゃん…』

と足元にすがる由紀夫を置いていくことなんてできない…。

 

そのとき、チリリリン…という鈴の音と共に、誰かが校舎の中に入っていくのが見えた。

 

『潮田さん!潮田さん!』

沙世子(栗山千明)が助けにきてくれたのだ。

 

『今、助けるね!』

必死に上に乗った棚をよける沙世子。

 

『無理だよ、もう』

『諦めちゃダメ!』

『2人のサヨコが、災いを起こした…』

 

『違う!2人だから…、2人だから助かる!

2人で力を合わせて!』

 

沙世子が棚を持ち上げ、玲はそこから這いだした。

 

『一緒に行こう!』

玲は6番目のサヨコの台本を持って、沙世子に支えられ外へ向かう。

その途中で炎に挟まれ、身動きが取れなくなってしまう!

 

扉の向こうへ

そのとき、炎の向こうに髪の長い少女が後ろ向きに立っているのが見えた。

 

『誰…?』

 

彼女はチラリとこちらを少しうかがうと、前へ向かって歩きだす。

カチャリ…

鍵が開く音がして、炎が消え、道ができた。

まぶしい光が射しこみ、2人の顔を明るく照らす。

 

『開いた…』

 

玲と沙世子は微笑み合い、支え合いながら外へ出た。

 

命より大切なもの

玲が台本を持っているのに気づき、雅子はそれを奪い、よかった~!と泣き崩れる。

 

『マーがもう1人のサヨコだった。

偽のサヨコは全部、マーのしわざだった…』

 

玲がすすで真っ黒になった顔で告げると、沙世子は雅子から台本を奪い取り、叫んだ。

 

『こんなものが大事?こんな紙切れが大事なの!?

潮田さんより、唐沢(由紀夫)くんより!?』

 

『大事よ!これはわたしだもの。

サヨコになりたくてなりたくて、一生懸命わたしが作ったんだから!』

 

雅子が言い返すと、沙世子の強烈なビンタが飛んだ。

 

『死ぬところだったんだから…。

潮田さんも私も、死ぬところだったんだから!』

 

雅子は何も言えず、泣き崩れる。

沙世子には、こんな時までサヨコの台本を抱えて泣いている雅子の気持ちがわからなかった。

 

でも玲がまだ校舎の中にいると知った時、沙世子は危険をかえりみず、炎の中に飛び込んでいた。

玲もきっとそう。

 

『潮田さんが助けたのは、サヨコじゃないからね。

潮田さんが助けたかったのは、あなたなんだから』

 

『そんなんじゃないよ。そんなんじゃないから…』

 

沙世子の言葉を否定しながら、玲は倒れて気を失う

 

『玲!しっかりして!』

 

みんなが必死に玲に向かって呼びかけている間に、

台本はボッと発火し、燃えてしまった。

 

雅子がサヨコになりたかった理由

玲はそのまま病院に入院した。

 

玲が中庭で子どもたちと遊んでいると、

雅子がお見舞いにきて、北海道にいるお兄さんが送ってくれたキタキツネの写真をくれた。

 

雅子のお兄さんは2年浪人してそれでも絶対なるんだと頑張り、今は大学で獣医になる勉強をしている。

 

でも家では犬としか口を利かないし、部活も長続きしないし、なんだかピりッとしないやつだった。

 

それを聞いて玲は確信する。

3番目のサヨコは男の子だった。

 

『もしかして3番目のサヨコは、マーのお兄さん?』

玲が尋ねると、雅子はバッグから焼け跡にあったサヨコの花瓶を取り出した。

花瓶は高熱で溶け、ただのガラスの塊になっていた。

 

『9年前、お兄ちゃんはここに赤い花を活けた』

 

1年経ってお兄ちゃんは変わった。

サヨコを成功させ、やればできるんだと思ったようだ。

獣医さんになると決め、急に生き生きして。

それを見てたら雅子も、サヨコをやったらあんなふうになれるのかなぁと思ったのだ。

 

雅子がしたこと、しなかったこと

けど、サヨコの鍵は雅子には送られてこなかった。

 

選ばれなかったのは悲しかったけど、せめてサヨコを見守ろうと思った。

(雅子が、サヨコの石碑の前で泣いていたのはこのせい)

 

卒業アルバムを借りていたのも、雅子。

2番目のサヨコと同じ名前の沙世子が転校してきて、

雅子は亡くなったサヨコの生まれ変わりだと思った。

 

だから沙世子の正体がバレないように守ろうとして、

アルバムの写真を抜き取ったり、

石碑の裏に泥を塗って名前が見えないようにした。

 

でも今年のサヨコは最初から変だった。

その理由を、雅子は秋が流したスライドで知った。

「ふたりのサヨコは災いを起こす」

 

今年のサヨコは2人いることに気づいた雅子は、

だったら自分が3番目になったっていい、と思ったのだ。

 

雅子にとって、サヨコはどんな困難にも負けないヒロインだった。

だからみんながサヨコを愛するように。

もっともっとサヨコを大切に思うように。

雅子は掲示板にメッセージを貼った。

 

雪だるまの着ぐるみを着て、玲と沙世子がつくった台本を持ち出したのも、雅子。

 

あの頃、歌詞カードを打つため、黒川先生のワープロを借りていた雅子は、それを使って芝居の台詞をすべて作り替えた

 

でも台本を作るのに夢中で、左上に線が入っているのには気づかなかった。

 

そして文化祭当日。

雅子は理由をつけて舞台袖をウロウロし、芝居の直前に台本をすり替えた。

そんなふうに雅子は雅子なりに、サヨコになろうとした。

 

けど、あのお芝居があんなことになるなんて、雅子は思いもしなかった。

 

あの風がなんなのかはわからない。

けれども、あの風が吹いたころから雅子は信じるようになった。

「本物のサヨコ」の存在を。

 

自分が何をしても、それはサヨコの意志だ。

全部サヨコが決めたこと。

雅子はそう思うようになっていた。

 

サヨコの存在

北校舎で起きた火事は、配線不良が原因だった。

 

でも資料を戸棚に封印した日にそんなことが起きるなんて、因縁めいたものを感じる。

やはり本物のサヨコがいて、サヨコの怒りに触れてしまったのだろうか?

 

この話は、秋からも教室にいるみんなに説明されていた。

 

するとずっと話を聞いていた加藤(山崎育三郎)が『違う!』と叫んだ。

 

『花宮(雅子)は弱かったんだ。

だから別の誰かになりたかったんだ。俺がそうだったから…』

 

入院しているとき、毎日思っていた。

ここにいるのは本当の僕じゃない。

僕はこんなに弱くない。

こんなふうになったのはサヨコのせいだと、すべて祟りのせいにした。

そのほうが楽だから…。

 

そうやってサヨコは自分の1番弱いところにつけこんでくる。

 

すると『俺も。俺も加藤と同じだった』と秋が言った。

去年、入院した時、ここにいる自分は本当の自分じゃないと、ずっと思っていた。

 

けど、俺はサヨコなんかに騙されるもんか、負けるもんかと言い聞かせているうちに、吹っ飛んだ。

留年のことも、体のことも。

信じていないはずのサヨコが、いつの間にか秋を強く守ってくれていた。

 

その言葉に加藤は深くうなずき、

『サヨコなんていない』

と言う。

『サヨコはいつでもいる』

と秋は言い、溝口(鳥居紀彦)『もう、どっちが正しいのよ!?』と混乱する。

 

『どっちも…、だよね?』

秋が黒川先生に尋ねると、先生は微笑み、うなずいた。

 

ゆりえさん

『玲…、ごめんね』

ちょっぴり恥ずかしそうに謝る雅子を見て、玲はからかう。

 

その様子をこっそりゆりえ(冨士眞奈美)が覗いていた。

 

『いいの?お見舞いにきたんでしょ?』

ゆりえは一緒に来た沙世子に尋ねるが、

沙世子はもう少し時間をおいてから行くという。

 

ゆりえは笑顔で沙世子の隣に座り、質問した。

『今度の物語は、どうだったの?

転校って、新しい物語に入っていくみたいだって言ってたじゃない、昔。

で?この町のお話はどうだったの?』

 

沙世子は答えようとして、ハッとする。

『もしかしておばあちゃん、サヨコ伝説のこと、前から知ってたの?』

 

ニヤリと微笑むゆりえを見て、

『じゃあ、そもそも1番目のサヨコ…』

と沙世子は目を見開く。

 

どうやら黒川先生に鍵を送ったのは、音楽講師をしていたゆりえのようだ。

 

ゆりえはうっとりと目を細め、深く息を吸い込んだ。

 

今回の物語

翌日。

沙世子は黒川先生と一緒に、サヨコの碑の前にチューリップの球根やスイートピーの種を植えた。

 

『水とか肥料とか、いらないのか?』

心配そうに尋ねる先生に、

『さあ?過保護にしなくたって咲くときは咲きます。命って強いから』

と沙世子は答える。

 

『そうか…。そうだな』

先生はそう言うと、沙世子に鍵を送ったことを謝った。

 

『謝らないでください。

そんなことされたら、私がここに来たことが間違いになっちゃう』

 

沙世子は明るい笑顔で、歯を見せて笑う。

 

『そうか、すまん…』

先生はまた謝ってしまい、『ご、ごめん!』と慌てて謝った。

 

沙世子に鍵を送るよう先生に頼んだのは、ゆりえだった。

 

今回の物語がどうだったのかはまだわからない。

この町でのお話は、これからもたぶんずっとずっと続くから。

 

『そっか。もう、津村に鍵はいらないな』

 

先生の言葉に、にっこり沙世子は微笑んだ。

 

仲良し

その頃、病室には秋がお見舞いにきていた。

秋が花瓶を置いた音で目を覚ます玲。

 

秋がカメラを持っているのを見て、

『ちょっと寝顔とか撮ってないでしょうね!』

と玲は慌てる。

 

でも秋は別のものを撮っていたという。

しかも、秘密といって教えてくれない。

 

玲はもうすっかり元気で、土曜日に退院できることになった。

土曜日には、3年対2年の練習試合がある。

玲がいなくても、沙世子と雅子が勝ってみせると言っていたことを知り、玲は悔しがる。

 

『え~悔しい~~』

 

玲がジタバタしていると、秋がシャッターを切った。

 

『なんで?なんで今の顔、撮るの!?やめてよ、もう~!』

玲が騒ぐと、

『静かに!』と隣の人に怒られ、2人は顔を合わせ、肩をすくめた。

 

そっちに行ってもいいかな?

そして土曜日。

マンションに由紀夫が引っ越してきて、千夏(多岐川裕美)は荷物をおろしていた。

そこに退院する玲を迎えに、真弓(美保純)耕(伊藤隆大)が出てきた。

 

ベランダから顔を出した由紀夫に、

『今日からお隣さんね。よろしくね~』

と、真弓と耕は手を振る。

 

そんな中、秋は父・多佳雄(古尾谷雅人)と一緒に、迷い猫を探していた。

 

迷子になった猫は、いなくなった場所から風上に移動した可能性が高い。

風下にいけば、自分の匂いにのって戻れるからだ。

 

『でもなんでわざわざ、自分が困る方向に逃げるかね~?』

多佳雄の疑問に、秋は答える。

 

『たまには自分の匂いがしないところに行きたいんじゃない?

安全で、エサもあって、けど猫にしたらまだきっと足りないものがあるんだよ。

まだまだ見つけたいもんがさ』

 

『なるほど…』

納得する多佳雄に、

『そっちに行ってもいいかな?ユキの代わりに。

今度は俺がそっちに住んじゃだめかな?

見つけたいものがいっぱいあるんだ』

と秋は頼む。

 

『お、おう。こっちはそういうことがあってもいいかもしれないけど…』

多佳雄がもにょもにょ言っていると、捜していた猫が現れた。

 

『あ~!猫!そっちに逃げた!お父さん!』

 

お父さんと呼ばれて、多佳雄はハッとして立ち上がる。

車越しに見つめ合う2人。

 

『あ、いた!そっち行ったぞ!そっち!』

 

2人はわらわらと猫を追いかけた。

 

復活!

その頃、体育館では練習試合が行われていた。

点差は、22対20。

でも玲がいなくて、沙世子も雅子も限界を迎えていた。

 

そのとき、沙世子は何かを感じ、扉のほうを見る。

すると扉を開けて、赤いユニフォームを着た玲が入ってきた!

 

玲がメンバーに加わり、沙世子たちは活気づく。

 

沙世子がゴール前まで詰め寄り、

後ろにいる玲にノールックパスを投げる。

 

玲がシュートしたボールは綺麗な放物線を描いてゴールに入り、

玲と沙世子は『イエーイ!』と拳を合わせた。

 

こうして2年生チームは、3年生に勝利!

みんながわーと喜ぶ中、沙世子は一瞬淋しそうな表情を見せた。

 

転校

そして月曜日。

沙世子が転校することを知り、玲はがく然とする。

沙世子は両親と住むため、外国に行くらしい。

 

誰にも何も言わずに行くなんて。

玲は立ち上がり、沙世子を追いかける!

みんなの気持ちを、自分の気持ちを伝えるために…!

 

『沙世子!』

 

玲は線路脇を歩く沙世子を見つけ、叫んだ。

 

『なんで?なんで何も言ってくれなかったの?』

 

すると言うほどのことじゃないから。こんなの何度も何度もしてきたことだからと沙世子は言う。

 

でも玲にとっては初めてだ。

雅子も溝口も加藤も秋もみんな、聞いてないって怒ってる。

ずっとずっと一緒にいられると思ってたのに…。

 

『新学期になったら、私じゃない誰かが私の席に座るわ。

私なんかいなくても、何も変わらない。

私は亡霊みたいなものなんだから』

 

『そんなことない!

始業式の朝、私より先に来て、サヨコの花を活けたのは誰?

私とゴール合戦したのは誰?

誕生日の夜に学校に一緒に忍び込んだのは?

みんなみんな、津村さんじゃない!』

 

玲は沙世子の前までやってくると言った。

 

『どんなに離れたって、どんなに会わなくなったって、

ずっとずっと覚えてるから。

たとえ津村さんが忘れたって、私は忘れない! 絶対忘れない…!』

 

『私だって!

一緒に6番目のサヨコになったとき。

いっぱいだまされて、いっぱい振り回されて。

それでもすごく楽しかったこと、怖かったこと、ドキドキしたこと。

そういうとき、いつもあなたと一緒だったこと。

忘れないんだから、絶対、絶対、絶対…』

 

玲は涙を浮かべ、ギュッと沙世子を抱きしめる。

 

『亡霊なんかじゃないよ。

だってこんなに、こんなに温かいんだもん』

『玲…』

 

『あ!やっと名前、呼んでくれた』

 

嬉しくて玲と沙世子は見つめ合う。

沙世子の目からも涙があふれる。

 

『玲!』

『沙世子!』

2人はお互いの名前を呼び合い、

沙世子は電車に乗り、旅立っていった。

 

大人の扉

── こうして私たちの6番目のサヨコの冒険は終わった。

 

その後、雅子はバスケ部の部長に任命され、張り切っていた。

秋は風景だけじゃなく、子どもたちの写真を撮るようになった。

 

2人だけじゃなく、

玲も加藤も溝口もみんな、前よりちょっと自分のことが見えるようになった。

 

ひょっとしたらそれが扉だったのかもしれない。

 

沙世子という不思議な転校生と一緒に、

玲たちが開いた 大人への扉…。

 

エピローグ

サヨコの碑の周りには、色とりどりの花が咲いていた。

それを見て、赤い服の少女は笑顔で風のように姿を消す

 

そしてまた春がめぐってきた。

どこかの中学の玄関に、赤いバラの花束が活けられている。

サヨコの花瓶だ。

 

ざわめく生徒たちの後ろを、鍵についた鈴の音を響かせながら、女子生徒が通り過ぎていく。

風が長い髪を揺らし、彼女は振り向く。

 

沙世子…。

 

 

今もどこかで、サヨコの伝説は続いているのかもしれない。

 

 

~終~

 

 

『六番目の小夜子』最終回の感想

ついに終わってしまいましたね〜!

ラストシーンを最初に見たときは、うえぇ!と混乱してしまいましたが、沙世子はまたどこかの中学に転校して、サヨコ伝説を始めるのでしょうか?

それともあれはそっくりさん!?

 

小説は未読ですが、ドラマ版の方が謎に対する答えに先生が答えてくれていたように思います。

小説では、先生が鍵を送っていたのかどうかも、匂わせ程度で終わってしまうようなので…。

 

そしてどうやら1番目のサヨコに鍵を送ったのは、ゆりえさんらしい!

もしかしたら昔からサヨコ伝説は語り継がれていて、それを知ったゆりえさんが実際にやってみようと思い立ったのかもしれませんね。

イタズラ好きで、魔女っぽいゆりえさんなら、そういうことをしようと思いついても不思議はありませんね〜☆

 

そして北校舎が火事になったときに現れた髪の長い女子生徒!

彼女は本物のサヨコ??

 

シルエットがすごく沙世子に似てましたが、彼女が玲たちを救ってくれたようです。

玲たちが脱出するときに、階段の上で見てる姿が足だけ映っているのが怖すぎでした…。

 

世の中、理屈じゃ説明できないことがたくさんあります。

それを信じるかどうかは人それそれです。

だからサヨコの存在を信じるか信じないかは、人それぞれです。

1番目から6番目のサヨコの、サヨコに対する思いが、ひとりひとり違っていたように…。

 

でも共通するのは、2番目の亡くなってしまったサヨコ以外は、みな大人の扉を開いて中学を卒業していったこと。

 

そしてまた何も知らず、新しい生徒たちが入ってくる。

3年ごとに入れ替わる、学校のシステム。

 

たしかに異様だなと思ったこともあるけど、それが救いでもあった。

苦しくても辛くても馴染めなくても、卒業して違うところへいけば、もしかしたら自分を見つけてくれる人がいるかもしれない。自分を好きだと言ってくれる人がいるかもしれない。そう思えたから…。

 

そういえば、秋のように高校3年生の時にヘルニアの手術をしてもう1回、3年生をした先輩がいました。

その先輩は人の好き嫌いが激しく、棘のあるタイプでした。

 

でも1個下の学年は居心地が良かったらしく、とても物腰が柔らかくなった。

ああ、こんな優しい言葉をかけてくれる人だったのかと思った。

そんなこともあるから、容れ物は同じでも、中の人が変わるだけで全然変わるものですよね〜。

 

西浜中でサヨコ伝説が行われることは、もうないでしょう。

けれども玲たちの物語はこれからも続いていく。

玲と沙世子は離れていても繋がっている。

だから物語は終わらない。

 

ずっと「津村さん」「潮田さん」と呼び合っていた2人が、名前呼びするシーンはとても爽やかでしたね!

そして秋が「お父さん!」と多佳雄のことを呼び、もっと知りたいことがある、見つけたいものがあるから、そっちに行っていい?と尋ねるところはグッときました。

 

その人にとっての居場所は、その人によって違う。

誰が決めるわけでもない。

その人が1番心地いいと思える場所が、居場所になるのだ。

 

沙世子が犬と通じ合えたり、興奮すると無意識に力を爆発させてしまったり、何かを感じる力があるのは確かなようです。

 

赤い服の女の子の存在も、風になって教えてくれることも、

信じる人には見える。

見えない人には、いないのと同じ。

いつでも私たちは踏み入れようと思えば踏み入れることができるのです。

不思議で怖い、隣合わせの世界に。

 

こんな夏休みに見るのにぴったりな作品を一気に見ることができて幸せでした。

こういうドキドキわくわくして、大人になっても忘れられないドラマをまた、再放送&作ってほしいなぁ。

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(=^・^=)

またの〜。

 

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