『私たちはどうかしている』最終回ネタバレと感想│今日子の最後にホロリ。恐るべし光月庵の呪い!

にこ

今回は、2020年9月30日放送『私たちはどうかしている』第8話(最終回)のネタバレあらすじと感想をまとめました。

血縁ではなく、最も心震わすお菓子を作った者を光月庵の当主にすると決断した大旦那(佐野史郎)。

 

七桜(浜辺美波)と椿(横浜流星)は、除夜祭に向けて菓子を作り出すが…。

 

当主殺人事件の犯人は!?そして菓子対決の行方は?

 

互いに想い合いながらすれ違い続けてきた2人は、ふたたび想いを通わせることができるのでしょうか?

それではさっそく、最終回のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

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『私たちはどうかしている』最終回のネタバレあらすじ

血のつながりではなく、最も魂を震わすお菓子を作った者に光月庵を譲ることにした大旦那(佐野史郎)は、

椿(横浜流星)七桜(浜辺美波)にお菓子対決をさせることに…。

 

決戦の日は大晦日の除夜祭。

 

遺言状を燃やし、先祖代々の写真の前で詫びる大旦那を見た椿は、再び光月庵を輝かせることを誓い、菓子づくりに励む。

 

栞を励ます城島さん

一方、妊娠していると嘘をついたものの、椿にはっきりと拒絶された栞(岸井ゆきの)は、激しく落ち込んでいた。

 

そうとは知らず城島(高杉真宙)は、先日『椿さんがあんたなんかに振り向いてくれるはずがない』と言ったことを謝る。

 

すると栞は急に涙をこぼし、妊娠したというのは嘘だったと告白する。

 

城島はそんな栞を部屋に招き、まんじゅうを食べさせた。

栞が小さい頃、自分だけあんこの入っていないまんじゅうを食べさせられて悲しい想いをしたというのを聞いたからだ。

 

『…あんこが入っていない』

城島の出してくれたまんじゅうを食べた栞は驚く。

 

『“かるかん”だよ。小さい子には虫歯を心配して、餡なしを選ぶ人も多い。

あんたが小さい頃に食べたのって、本当にハズレのまんじゅうだったのか?』

 

“どんなに中に愛情が詰まっていたとしても、外から見ただけではわからないこともある”

 

城島の言葉を聞き、栞は父の隠れた愛情に気付かされる。

そして自分は愛情を求めてばかりだということも…。

 

でも七桜は違う。

七桜は椿のためだったら、なんでもできる。

そう思った栞は七桜に本当のことを伝えるため、城島と共に“花がすみ”に向かった。

 

スランプに陥る七桜

その頃、七桜は店を閉め、対決に向けて菓子作りに集中していた。

でも頑張れば頑張るほど、何を作れば大旦那の心に届くのかわからなくなる。

七桜は、大旦那とずっと一緒にいた椿には叶わないと焦り、過呼吸に陥ってしまう。

 

多喜川(山崎育三郎)はそんな七桜にみかんの香りを嗅がせ、落ち着かせてくれた。

 

七桜にとってお菓子はいつだって自分を助けてくれる味方だった。

でも今は違う。

七桜はうまく作らなければというプレッシャーに押しつぶされ、初めてのスランプに陥っていた。

 

すると『安心した、七桜ちゃんもちゃんと人の子だったんだね』と多喜川は笑う。

光月庵を継いでも、花がすみに残っても、たとえお菓子づくりをやめたとしても、七桜は七桜。何も変わりはしない。

 

だから自分の好きなものを作ればいい

多喜川はそう励ますと『何もかも終わったら、僕と結婚してほしい』とプロポーズした。

 

火事の日の真相

そこに城島と栞がやってきた。

栞は自分は椿とは何もないことを打ち明けると、ずっと言えなかったあの火事の日のことを話し始めた。

 

あの時、椿はうわ言のように『七桜のところに戻る』と言っていた。

そして栞は、炎の中、家宝の道具箱を持ち出す今日子(観月ありさ)の姿を目撃していたのだ!

 

でも後日ニュースを見ると、椿が取りに戻ったということになっていた…。

『これは椿のためなの。上に立つものにはそういう逸話が必要なの』

 

今日子の言葉を聞き、栞は誰にも言わず黙っていた。

椿は火事の時の記憶を失っていたため、道具箱は自分が守ったのだと信じてしまった。

 

『すいません…もっと早く話すべきでした』

栞が泣いて謝ると、七桜は『たとえそうだと知っていても、抗えない運命だったんです』と答える。

 

でももし七桜が対決に破れ、光月庵を継げなかったらどうなるのだろう。

 

七桜さんは一生光月庵を、椿さんを恨んで生きていくんですか?

 

城島の言葉に、七桜は何も返す言葉がなかった…。

 

近づく城島と栞の距離

その帰り道、城島は『あんたはよくやったよ』と栞を励ます。

そしてマフラーを取り出し、栞の首に巻いてあげる。

 

『ありがとう』

栞ははにかむと、先を歩く城島のあとを追いかけた。

 

『あの2人、複雑だよな』

城島は月を見上げ、呟いた。

椿の目の異変に気付く女将

一方、椿は3年ぶりに小料理屋の女将・夕子(須藤理彩)と再会する。

そこで椿は七桜が妊娠していたことを知り、衝撃を受ける。

 

そんな中、今日子は栞の妊娠が嘘だと気づきながらも、無理やり椿との結婚話を進めていた。

 

椿の子じゃなくても、誰の子でもいい。子どもができれば状況が変わる。幸せになれるの』

そう言うと、今日子は嫌がる栞に頼み込む。

椿は今日子と栞の間に入ると、栞を先に部屋の外に出した。

 

すると今日子は、樹(鈴木伸之)を殺した百合子(中村ゆり)の娘・七桜にだけは光月庵を継がせたくないと主張し、お菓子作り対決をやめさせようと大旦那のもとへ行こうとした。

 

その時、椿の目に激痛が走る!

心配する今日子に、椿は『絶対に自分が勝つから何もするな』と釘をさすのだった。

 

もう会えないかもしれない

除夜祭の2日前。

多喜川は七桜に『光月庵の後継者が決まればもう2度と椿くんに会えなくなるかもしれないよ』と告げる。

 

一方、城島は椿を待ち伏せし、『いつまでカッコつけてんだよ!この3年、ずっと七桜さんのことを忘れられなかったくせに!』と椿の胸ぐらを掴む。

 

…本当にこのままでいいのかよ

城島はそう言うと、椿を突き放し去っていった。

 

椿はそれを聞き、七桜との想い出を次々に思い出す。

それは七桜も同じだった。

 

2人はたまらず走り出し、互いの姿を見つける。

でも七桜はどうしても殺人事件の日のことを思い出すと、心の中がドロドロしてしまう。

椿を好きだという気持ちだけではいられなくなる。

 

だから勝っても負けても、明後日が私たちの最後。

椿とはもう2度と会わない』

 

今にも泣き出しそうな七桜を見て、椿は七桜の頬に触れようとする。

でもその手を下ろすと、『わかった…』と椿は元きた道を戻り始めた。

 

粉雪が舞い、七桜は堪えきれず泣き出す。

 

『泣くな。帰れなくなるだろ』

椿は七桜を抱きしめ、その夜、2人は共に朝を迎えた。

 

お菓子対決

そして除夜祭・当日。

いよいよ運命の時がやってきた。

大旦那の前に座る七桜と椿。

座敷には3人しかいない、厳かな世界。

 

まずは七桜の作ったお菓子から。

それはゆずの上生菓子“冬暖(ふゆあたたか)”

ゆずの中身をくり抜き、極限まで皮を薄くし、蜜漬けして中に餡を詰め、包餡したもの。

お菓子をお椀に入れることで、最後まで香りが残る工夫がされていた。

 

それを食べた大旦那は『いつまでも食べていたくなるような、温かいお菓子だ』と涙ぐむ。

 

対する椿は、椿の葉で道明寺を挟んだシンプルな“つばき餅”を出す。

一口食べた大旦那は『…この味』と驚く。

なぜならそれは、大旦那が樹に教えた味だったからだ。

 

椿は幼い頃、樹からこのつばき餅を教えてもらっていた。

それは椿にとって、決して忘れられない、大切な味。

そして、やさしい想い出。

 

椿と大旦那は、樹と3人で和菓子を作った時のことを思い出す。

それこそが光月庵に代々受け継がれてきたもの。

まぎれもない光月庵の味…。

 

泣き出す大旦那を見て、椿も胸が熱くなるのだった。

 

光月庵の当主に選ばれたのは…

その後、大旦那は2人を別々の部屋に行かせ、障子のかげから様子を伺っていた今日子を呼び出し、どちらの菓子が光月庵の跡継ぎに相応しいか選ばせた。

 

それを見た大旦那は

光月庵はお前に譲る…』と、ふすまを開けた。

 

そこにいたのはなんと七桜だった!

今日子は見た目も美しく、趣向を凝らしたゆずの上生を椿が作ったものだと勘違いしたのだ。

 

『絶対勝つって言ったじゃない!あなたのことを信じるんじゃなかった!』

椿を責める今日子を止めようとした大旦那は胸を押さえて倒れ込む。

 

大旦那の想い

命を取り留めた大旦那は、椿1人を呼び、話をした。

 

椿のつくったつばき餅は本当に美味しかった。

でもあれは、大旦那1人に向けて作られたもの。

お客さまのことを考えて作られた菓子ではない。

だから大旦那はどうしても椿のお菓子を選ぶわけにはいかなかったと告げる。

 

『私はずっとあなたに認めてほしかった…』

ポツリと呟く椿に、大旦那は今までしてきたことを謝る。

そして自分にも樹にもできなかったが、椿にはもっと自由にお菓子を作ってほしいと願う。

 

何にも縛られず…、思うままに…

大旦那は微笑みを浮かべると、そのまま眠るように息を引き取った。

 

おじいさま!まだたった2つ!たった2つしか食べてもらっていない。

これからもっと食べてもらう!今までのぶんももっと!』

 

椿の目から涙がポタポタと畳に滴り落ちた。

 

光月庵を出ていく椿

そして大旦那の葬儀も終わり、椿は黒のスーツ姿でここを出ていくことにする。

 

『18年前と逆になったな。これで自分のものを取り戻せた。よかったな』

椿は七桜に光月庵を絶対に潰さないよう頼み、去っていった。

 

七桜には母・百合子の考えたお菓子を光月庵の店頭に並べたいという想いがあった。

そこで七桜は多喜川にプロポーズの返事を待ってもらい、“桜の羊羹”作りに着手した。

 

しかしこれを作るには、赤い食紅を使用しなければならない。

七桜が溶かした食紅を見て過呼吸を起こしそうになった時、『大丈夫?七桜さん』と今日子がふいに現れた。

 

今日子は『これから一緒に店を守っていきましょう』と怪しく微笑むが、そんなことができるわけがない。

七桜は今日子に、自分が樹を殺して百合子に罪を被せたことを認め、罪を償うよう訴えた。

 

でも今日子はあくまで樹を殺したのは百合子だと言い、七桜の顎をクイッと掴んで『この店は渡さないわよ』と凄む。

 

今日子の共犯?

その後、今日子は家宝の道具箱を樹の部屋に持ってくると、灯油をかけて燃やしそうとした。

 

すると今日子に短刀を突きつけるものが!

どういうつもり?あなたと私は共犯でしょ?

今日子の視線の先にいたのはなんと、

…多喜川だった!

 

『共犯?冗談じゃない。あなたは私がこの世で1番憎んでいる人だ。

光月庵は七桜ちゃんのものだ。まだ居座るつもりなら…』

 

多喜川に短刀を突きつけられ、今日子は後ずさりする…。

それを駆けつけた七桜が見てしまう。

 

椿の実の父親は…

一方、夕子の店でご飯を食べていた城島と栞は、溝口議員と会う。

城島は溝口に『椿さんの父親は、あなたなんじゃないですか?』と単刀直入に質問した。

 

すると溝口は、椿の父親は自分ではないが知っていると答える。

18年前、今日子はその父親と共謀して高月樹を殺害したのだ。

 

それは、多喜川の父親・多喜川秀幸だった!

 

当主殺人事件の全容

『そんなに意地悪しないで?お父様はとっても優しかったわよ』

今日子は余裕の表情で多喜川に語りかける。

 

そしてあろうことか、椿も多喜川家の血を継いでいるのだから、光月庵がだめなら多喜川家を継がせようかしらと言い出す。

 

椿と多喜川さんが兄弟…?

多喜川が七桜の呟きに気を取られた瞬間、今日子は多喜川を突き飛ばし、短刀を奪う。

 

そして道具箱にライターで火をつける。

七桜はなんとか火を消そうとするが、消えない。

そこに椿が現れ、スーツを被せて消してくれる。

 

本当なのか?俺が多喜川さんの弟だというのは…。

お父様を愛してたんじゃなかったのか?』

 

椿が今日子を責め立てると、今日子は『愛してたわよ、殺したいほど…』と事件が起こるまでの経緯を話し始めた。

 

今日子は光月庵に嫁いだ時、樹とこの店に一生尽くそうと思っていた。

でも樹の心にはいつも別の女性がいて、今日子には指一本触れることはなかった。

 

そんな時、今日子は樹に離婚届を出され、相手の女との間に子どもができたのだと直感した。

今度こそ2人は一緒になるつもりなんだ…。そう思った今日子は、自分も子どもさえできれば光月庵に留まれると思った。

 

それで多喜川と関係を持ち、大旦那に妊娠していると伝えたのだ。

 

もちろん樹は『どういうことだ』と今日子を問い詰めた。

でも樹が不倫していることが世間にバレたら、光月庵の評判はガタ落ちだ。

それで樹は今日子に従うしかなかった。

 

あとは、椿が当主を継げば、1番の復讐になる・・・

 

そう思った矢先、百合子が職人として店にやってきた。

百合子は七桜を身ごもった後、樹の迷惑にならないように姿を消していたのだ。

 

でも樹は百合子を探し出し、周りからどんな非難を浴びようと百合子と七桜を守ることを誓う。

その姿を、今日子は見てしまったのだ!

 

そこまで話を聞いた椿は、今日子に迫る。

それであの人に罪をなすりつけたのか?

あの日、厨房から七桜の母親の包丁を持ち出した人間がいた。

それがあんただ!…あんたがお父様を殺したんだろ!?

 

実はそれはすべて職人の山口(和田聰宏)から聞いたことだった。

山口は、当主殺人事件の後に、前の職人と入れ替わりで光月庵に入った。

その時、前の職人から

・今日子が百合子の包丁を持ち出していたこと

・店を辞める時に次の職場と多額の金を渡され、何も言えなかったこと

を聞かされていたのだ。

 

でも事件前夜、樹と百合子が会っているのを見た椿はショックで一睡もできず、その間今日子はずっと隣で寝ていた。

 

だが事件当日、今日子は樹を起こしてくると言って朝早く出ていった。

椿はまだ百合子が部屋にいたらどうしようと思い、慌てて後を追いかけた。

すると部屋の中で樹が倒れていたのだ!

 

その時、物音がして、椿は庭を慌てて去っていく今日子の姿を見た。

その後、今日子は厨房から百合子の包丁を持ち出し、何食わぬ顔で樹の部屋に戻り、凶器を交換したのだ。

 

そこに騒ぎを聞きつけ、百合子たち職人たちが駆けつけた。

百合子を見た椿は『昨日、お父様の部屋で見たんだ…』と呟いた。

 

すると悲しんでいたフリをしていた今日子はほくそ笑み、

ほんとに?本当に見たの?お父様の部屋で。

揉めていたのよね?ちゃんと言いなさい!ねぇ?誰なの?誰なの?』

と椿にまくし立てた。

 

それを聞き、椿は『さくらのお母さん』と証言したのだ。

 

しかし樹を刺したのは、今日子ではなかった。

今日子が来たとき、既に樹は刺された後だった。

今日子は凶器をすり替えただけ。

 

今日子は、多喜川の父親・秀幸に『大倉百合子を殺してくれ』と頼んでいたのだ。

 

『ひどい!!!!』

七桜が今日子に走り寄ると、今日子はそれを突き飛ばし、短刀を向ける。

 

お前さえ、…お前さえ生まれてこなければ!

今日子は短刀を構え、七桜に向かって走り出す。

椿は七桜を守ろうと捨て身でかばった。

 

でもその前に多喜川が短刀を掴み、今日子を制止した!

『彼女を傷つけることだけは絶対許さない』

 

そうよね?あなたがかばってあげないと!

だってあなたがあの子の父親も母親も奪ったんだから

 

あの晩、秀幸は怖じ気づいて来なかった。

なんと樹を殺したのは、多喜川だったのだ!

 

樹を殺したのは、多喜川だった!

多喜川は今日子から短刀を奪い取ると、告白する。

 

光月庵は、多喜川にとって家族団らんの象徴だった。

それなのに父・秀幸はどんどん今日子にのめり込み、逢瀬を重ねるようになった。

 

それを偶然、百合子が目撃。

今日子は次の職場を用意するから、この家から出ていくよう百合子に命じ、突き飛ばした。

 

すると百合子は『…どうして?どうしてあなたみたいな人が?』と涙を浮かべて言った。

愛してるんです、ずっと前から。樹さんを返してください!

 

今日子はそれを聞き、秀幸に百合子を殺してほしいと電話で頼んだ。

 

焦った秀幸は『今晩会いに行くから、落ち着いて話し合おう』と電話を切った。

でもそれを、秀幸の妻が聞いてしまい、自殺未遂を図ったのだ。

 

多喜川はこんな日にも今日子のもとに行く父が許せず、2人を別れさせるため、脅すつもりで包丁を持ち、高月家に向かった。

 

でもその途中で樹に見つかってしまい、もみ合いになり刺してしまった。

そこに今日子が呼ぶ声がして、多喜川は慌てて逃げ出したのだ。

 

その時まだ樹は生きていた。

樹は今日子に謝ると、椿と光月庵のことを頼んだ。

 

…いや!愛してるの!ずっと、あなたのことだけを愛してるの

 

しかし樹が薄れゆく意識の中で呼んだのは、百合子の名前だった。

 

それを聞いた今日子はすぅーっと立ち上がると、冷静にその場を観察した。

凶器は奇しくも、百合子が使っていたものと同じもの。

今日子が包丁をすり替えると、まんまと百合子に容疑がかけられ、全ては思惑どおりに進んだ。

 

しかしそこには思わぬ誤算があった。

それは樹を刺したのが、秀幸ではなく、多喜川だったこと。

犯人が誰かわからないまま15年が経ち、今日子は多喜川と再会し、彼が犯人だと気付いたのだ。

 

でも多喜川は、自殺未遂を起こして精神を病んだ母のことを思うと、自分が殺したと言えなかった。

 

それがどうして15年も経って七桜の前に姿を現したのか?

それは秀幸が亡くなる前に百合子の手紙を預かり、七桜が光月庵の後継者だと聞かされたからだった。

多喜川は七桜を見つけたら自首するつもりで、七桜を探し始めた。

 

すると七桜は、百合子と同じ温かいお菓子を作っていた。

それで多喜川は、七桜を本来いるべき場所に帰すことが自分にできるせめてもの贖罪だと思い、光月庵を乗っ取るよう仕向けたのだ。

 

七桜がいた店に嫌がらせのメールを送ってクビにさせたのも、

夕子に七桜の母親のフリをさせたのも、

週刊誌に事件を調べ直すよう情報を流したのも全部多喜川の仕業だった。

 

でも今日子は、七桜が光月庵の当主になってもまだここに居座ろうとしている。

 

出ていかないなら、消えてもらう!

多喜川は今日子の首に刃をあてると、今日子を殺したら自首すると言った。

 

でも七桜は、今日子のことは憎いけれど椿のお母さんなのだと引き止める。

その瞬間、椿は多喜川に掴みかかり、短刀を奪おうとした。

 

だが多喜川は転がった短刀を拾い上げ、今日子に向かって走る!

そこに七桜が走り出た!

 

七桜は多喜川を抱き止めると『私たちからもう…大切なものをもう奪わないで』と呟く。

短刀はすんでのところで、七桜の横をすり抜けていた。

 

パトカーのサイレンが近づいてきて止まる。

 

『私は多喜川さんのことを絶対に許しません』

でも多喜川が真実を話してくれなかったら、七桜は今も光月庵を憎んでいた。

椿のこともずっと憎んでいただろう。

 

七桜はやっと、光月庵の呪いから解放されたのだ。

 

『僕が君を幸せにしてあげたかった…。七桜ちゃん…』

多喜川はポロポロと涙をこぼすと、『ごめん…』と膝をついた。

 

こうして多喜川は逮捕された。

 

今日子の最期

その後、今日子はフラフラと外へ行き、しゃぼん玉をしている子どもたちを見つける。

それを見て今日子は、椿が生まれて幸せだった頃の自分を思い出す。

 

でも椿が光月庵を継げなければ、椿も自分も店を追い出されてしまう。

そう思った今日子は優しい顔を隠し、椿に厳しく接してきた。

 

今日子が歌うしゃぼん玉の歌が止む頃、

1人の子どもが道路に転がったボールを取りに飛び出した。

大型トラックが走ってくるのを見た今日子は子どもを突き飛ばし、自分も逃げようとした。

 

でも今日子は思いとどまり、トラックに轢かれて亡くなった。

今日子は臓器提供の希望を出していて、椿に角膜を提供したいと申し出ていたのだ。

 

それでも椿は『もう俺は光月庵を継げなくなったんだから関係ないだろ』と今日子の想いを受け止めようとしない。

 

だが、今日子は椿の目がおかしいのに気づき、ドナーを探してもらえるよう頼み込んでいた。

それは、ただひたすら子どもの幸せを願う母親の姿だった。

 

職人の富岡(岡部たかし)の話を聞き、椿は初めて今日子の内側に隠された自分への愛情を知るのだった。

 

椿は今日子に近づくと、顔にかぶせられた布を取り、頬に触れた。

『…お母さん』

泣き出す椿を、七桜は後ろから抱きしめた。

 

こうして椿は目の手術を受けることになった。

 

1か月後…

1ヶ月後、七桜は光月庵の当主として責任を感じながら、忙しい毎日を過ごしていた。

 

そんな中、城島は父親の味である“しまやのわらび餅”を自分のものにし、店を再開することに。

そして店を手伝ってほしいと、栞に頼む。

 

『それは従業員としてじゃなくて、女将としてだろ!』

職人の安部(前原滉)が盛り上がる中、杉田(草野大成)はボロボロ泣き出し、栞の幸せを願う。

どうやら彼は栞に片思いしていたらしい。

 

そして今日は、椿の退院の日でもあった。

七桜は18年前に渡せなかった椿の型抜きを持って、椿のもとに走る。

 

そこに無事、手術を終えて回復した椿がやってきた。

 

椿、光月庵に戻ってきて。

光月庵には、…私にはあなたが必要なの』

 

…どんなに憎んでも、傷つけあっても、七桜は椿のことを忘れることができなかった。

初めて会った5歳の、あの時から、七桜は椿のことがどうしようもなく好きだった。

 

それを聞き、椿は七桜を抱きしめる。

椿にとっても、帰る場所は1つしかない。

 

七桜、好きだ。お前を愛してる

 

この先、辛いことが待っているかもしれない。

それでもどうしても惹かれ合ってしまう。

 

「私たちはどうかしている」

 

七桜と椿は口づけを交わすと、ニッコリ幸せそうに微笑んだ。

 

ラストは百合子の考えた美しい紅白の“桜の羊羹”のアップで

〜終〜

 

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『私たちはどうかしている』8話の感想

終わってしまいましたね〜(>_<)

 

最後は登場人物すべてに花を持たせる感じになっていて、泣けてしまいました。

 

私はずっと山口さんが椿の父親かと思ってましたが、違いましたね〜。

最後まで思わせぶりなシーンがあって、すっかり騙されました(>ω<)

 

犯人は多喜川のお父さんではなく、多喜川だったとは!

まったくノーマークだったのでビックリしました。

多喜川も自分は七桜からすべてを奪ったんだから惹かれちゃいかん!と思いながら、惹かれてしまっていたんですね。

 

悲しい結末でしたが、今までの謎はすべて解消される内容になっていてスッキリしました。

 

一方、お菓子対決の軍配は、七桜に上がりましたね!

 

でも大旦那も、もし椿がお客さんを意識したお菓子を作っていたら、椿を選んでいたかもしれませんね。

 

でもそれでも椿は勝敗関係なく、大旦那に食べてほしいお菓子を作ったのかもしれない。

とにかく最終的に、大旦那と椿のわだかまりが解けてよかったです。

椿の、大旦那にお菓子をもっと食べてほしかった!という叫びが泣けました。

 

こうして、お互い想い合っているのにきつく当たってしまう。

優しさが空回りしてしまう。

今日子も本当は椿にもっと優しくしたかったし、一緒に遊んであげたかった。

そういう優しい1面を持っていたんだとわかり、切なかったです。

 

本当はトラックだって轢かれずに済んだのに、逃げるのをやめて思いとどまる今日子。

あれは椿に角膜を提供したいという気持ちからなんだろうけど、自分が消えればすべてうまくいくという贖罪の意味もあったのかもしれません。

 

ずっといがみ合っていた椿と今日子が、亡くなった後ではあるけれど、親子の関係を取り戻せてよかったなぁと思いました。

 

栞のお父さんも、意地悪で栞にひどいことを言っていたわけじゃなかったんですね。

あんこの入っていないまんじゅうも、虫歯にならないようにという配慮だった。

でもそれが子どもにとっては、トラウマになることもある…。

 

愛情は目に見えるものだけじゃないし、伝わらない愛もたくさんある。

そのすれ違いが悲劇を起こしてしまったんだなぁと思いました。

 

こうして考えると、誰が悪いとかじゃなく、みんな光月庵の呪いの被害者だったんですね。

今日子は光月庵に嫁いだものの、樹が百合子を好きなことを知っておかしくなり、

樹は大旦那が百合子との結婚を許してくれなかったため、おかしくなり、

大旦那は結婚は家同士でするものだ、跡継ぎは血縁者ではなければだめだというしがらみに囚われ、おかしくなった。

結局みんな、光月庵のせいじゃんかーーー。

それだけ先祖代々続く老舗の店を守り続けるということは大変なんですね・・・。

 

そんな中、城島と栞がくっついてくれてよかった!

唯一の癒やし枠・若手職人さんのツッコミと、大泣きぶりがよかったなぁ。

末永くお幸せに!

 

七桜と椿もいろいろあったけど、ハッピーエンドでよかったです。

七桜は食紅も克服できたみたいだし、これからもっと色とりどりのお菓子を作っていくんでしょうね♪

ふたりで仲良くお菓子を作る姿が目に浮かぶようです。

 

でもラストに、デカ文字で『私たちはどうかしている』というタイトルロールが出てきたのにはビックリしましたね!

せっかくここまで切ない感じできたのに、最後にそこにこだわる!?

せめて台詞だけにしてほしかった〜。ほんとどうかしているよ〜。

 

でも展開もスピーディで、見た目も麗しく、和菓子が食べたくなるドラマでした。

 

それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/

またの〜。

 

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