鍵のかかった部屋・特別編8話(最終回)のあらすじと感想|たとえ向こう側に行けなくても…

にこ

今回は、『鍵のかかった部屋特別編・8話(最終回) 硝子のハンマー後編のネタバレあらすじと感想をまとめました。

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介護会社『ベイリーフ』の社長が殺された!

榎本(大野智)は第1発見者のクリーンスタッフ・佐藤学(玉木宏)が犯人だと考える。

だが部屋は密室で、当日彼は部屋には入れない。一体、学はどうやって社長を殺したというのか!?

そしてついに…榎本の正体が明かされる…!!?

特別編も、ついに最終回!

それではさっそく、8話(最終回)のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

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『鍵のかかった部屋』前回のあらすじ

介護ロボットの開発で注目されている『ベイリーフ』の社長室に銃弾が撃ち込まれた。

身の危険を訴えた社長は、社長室がある最上階だけでもセキュリティを強化した方がいいと提案。

芹沢(佐藤浩市)の紹介で、榎本(大野智)が工事をすることになる。

 

しかし、工事当日。

窓ふきをしていた清掃スタッフの佐藤学(玉木宏)が、倒れている社長の姿を発見。

死因は、頭部に打撃を受けたための脳出血だった。

 

真っ先に疑われたのは、監視カメラに映らずに社長室に出入りすることができた久永専務

だが検証を重ねた榎本は、社長室を狙撃したのは社長自身だと見破る。

社長は自作自演してでも、セキュリティを厳重にして、社長室に隠している何かを守りたかったのだ!

それは10年以上に渡り、会社の金を横領して得た6億円もの大金。

社長はそれを貴金属にかえ、隠匿していたのだ!

 

社長が窓を防弾ガラスに変えようとしたのは、誰かに窓からそれを見られてしまったからかもしれない…。

その誰かとは、窓を拭いていた佐藤学なのか…?

榎本 VS 犯人の対決が始まります!!!

 

『鍵のかかった部屋』8話 硝子のハンマー後編のネタバレあらすじ

純子(戸田恵梨香)は、佐藤学(玉木宏)について調べるため、学が働いている清掃会社に行った。

でも写真を見せてもらうと、どの写真も学ぶの顔は陰に隠れてほとんど写っていなかった。

 

佐藤学は、何か身元がバレたら困ることがあるのだろうか?

 

純子の報告を受けた芹沢(佐藤浩市)は、鴻野刑事(宇梶剛士)から佐藤学の本籍を聞き出した。

 

芹沢が帰ろうとすると、鴻野刑事が美術館や宝石商で起きた窃盗事件の記録を見せてきた。

どこも厳重な防犯システムを備えていたのに、犯人はそれをあっさり突破した。

その上、どの事件の日にも、終業間際に榎本の姿が防犯カメラに写っていた。

それ以外に痕跡は何もないが、最新鋭の防犯システムを突破できる人間は、そういない。

 

芹沢の脳裏に、絶対開けられないと言われた金庫を開けた榎本の姿が蘇る。

芹沢はそれを断ち切ると、鴻野に事件記録を返し出ていった。

 

別人!?

翌日、純子はさっそく佐藤学の本籍の群馬へ。

しかし家があったはずの場所は売り地に出されていた。

そこで純子は母校を訪ねる。だが学は引きこもりで、なかなか学を知っている人はいなかった。

純子は同級生を片っ端からあたり、とうとう学を知っている人に会うことができた。

 

高校の入学式の写真を見せてもらった純子は『これですよね』と佐藤学を指差す。

でも彼女は『え?違います』と別人を指差す。

実は、純子が“佐藤学”だと思っていたのは、“椎名章”だったのだ!

 

椎名章の過去

章が高校生の時に、父親が共同経営者に裏切られて会社が倒産。

両親は、多額の負債を背負ったことを苦に、彼を残して心中。

その後、章はヤミ金業者にしつこく追われていたが、取り立て屋の男をナイフで刺し、逃走。行方不明になっていた。

 

ヤクザに追われた章は、仕方なく学になりすますことにした。

当時はまだ管理も厳しくなかったので、章は学の住民票を入手し、免許を取得した。

 

章はこんなことがなければ、1流大学に行き、エリートコースを進むはずだった。

それが今や、取り立て屋の男にビビる日々だ。

章はアパートの外にたむろしていた男たちが、別の部屋の住人を取り立てに来たことを知り、昔のことを思い出す。

章は夜逃げしようとしたのを、取り立て屋の男に見つかり、殺してしまったのだ。

 

名探偵 芹沢

その頃、純子と芹沢は、もし章が犯人なら、どうやって社長を殺したのか考えていた。

榎本は介護ロボットを使ったと考えていたが、ルピナスVのセーフティプログラムは万全で、殺人の道具になるとは思えなかった。

 

そこに秘書の里奈(のん)がコーヒーを持ってきて、コーヒーを取ろうとした純子が派手に零す!

『ああ〜ごめんなさい!!!』と慌てまくる純子をよそに、芹沢はコーヒーカップが乗せられていた受け皿を見つめる…。

 

そうか。そうだったのか…。わかったよ、介護ロボットを使ってどうやって殺害したか!

芹沢は今まで見たことがないような嬉しそうな顔でにんまり微笑んだ。

 

その後、芹沢は副社長(新社長)の雅樹(鈴木一真)とロボット開発担当の岩切を社長室に呼び、榎本抜きで種明かしを始めた。

 

『社長が殺されたとき、この部屋は密室でした』

室内をゆっくり歩き回りながら、芹沢は榎本のように話し始める…。

 

芹沢は、椎名章がゴンドラに乗り、窓の外からルピナスVを遠隔操作したと考えていた。

だが、ルピナスVのセーフティプログラムに自信がある岩切は『そんなことができるわけがない』と眉を吊り上げる。

 

そこで芹沢は岩切に、ルピナスVでソファーの上のダミー人形を抱き上げさせた。

すると上にかかった毛布が下に落ちた。

 

このように、ルピナスVは対象物は決して落とさないが、それ以外の付属物が落ちてもなんの関心も示さない。

犯人はこの盲点を利用し、社長を殺害したのだ。

 

事件当時、社長はカウチソファで眠っていた。

犯人はルピナスVに、カウチごと社長の体を持ち上げさせた。

そうすれば、セーフティプログラムの対象はカウチになり、社長の体は対象外になる。

その後、カウチを傾ければ、社長の体は滑り落ちて床に頭を打ちつけられる。

 

岩切が言われたとおり、ルピナスVにダミー人形ののったカウチソファを持ち上げようとすると『リフト不能』というエラー音が鳴り響いた。

 

なんとルピナスVは、アームの長さを超える物体は持ち上げることができないのだ。

その長さ、70cm。

 

口をあんぐりさせ驚く芹沢に、『だから、ルピナスVに殺人なんてできるわけないんですよ』と岩切は言った。

 

榎本の推理

さっそく純子は、そのことを榎本に報告した。

そんな中、芹沢はショックで、会社の外階段で抜け殻になっている…。

それを聞いた榎本は黙り込み、今から会社に向かうと言う。

 

榎本は社長室につくと、ルピナスVに奥行き70cmほどのキャビネットを持ち上げさせた。

すると、キャビネットの底に隠し扉が!

中身は空っぽで、6億円相当の貴金属は犯人に盗まれたようだった。

 

その時、風の音がして、榎本は窓がガタガタと揺れているのに気づく。

 

榎本は『ロボットにはロボットができることをさせたんだろう』という芹沢の言葉を思い出し、高速で指をすり合わせ始めた。

…ガチャリ。

そうか。そうだったのか…。密室は破れました

『ほんとですか?』

『教えてくれよ!犯人はどうやって社長を殺したんだよ』

『それは明日お話します』

 

 

 

『…出たよ。久しぶりに出ちゃったよ。俺が苦手なやつ。どうして明日なんだよ。今言えよ、すぐ言えよ、ここで!』

 

ダイヤを盗んだ方法

翌朝、椎名章は水が入った洗い物が入ったままの洗濯機の中を覗き込んでから出かけていった。

そんな章を、ピカピカの革靴の男が尾行していた。

 

章が暗い地下で掃除をしていると、コツコツと足音がして榎本が現れた。章を陰から見ていたのは、榎本だったのだ。

僕の情報を警察にリークしたのは、あなたですね。密室の解明にここまでてこずったのは初めてです。でも、ようやく答えを見つけることができました

『申し訳ありませんが、何を言ってるかさっぱりわかりません』

とぼける章に、榎本は種明かしを始めた。

章は窓ふきの最中に、社長が部屋に隠していた6億円相当のダイヤモンドを見てしまった。

 

章はなんとかそれを盗もうと、情報収集のため、盗聴器を仕掛けた。

 

 

章は清掃の時はいつも、屋上と内階段を開けるマスターキーをもらっている。

 

章は仕事中に抜け出して合鍵を作り、深夜に役員フロアに侵入したのだ。

 

 

夜間の監視カメラはセンサーで作動するようになっている。

 

そこで章は、体温が感知されないようアルミで全身を包んで中に侵入、盗聴器を仕掛けた。

 

そして時間をかけて情報を収集した。

 

 

それは例えば、社長が昼食後に砂糖を入れてコーヒーを飲むこと。

 

社長のコーヒーだけは専用の粉が使われていること。

 

毎日必ず、仮眠を取ること。

 

そしてダイヤがどこに隠されているのかということ。

 

章は、社長がルピナスVを使って棚を持ち上げる音を聞き、隠し場所を特定したのだ。

 

 

ところがそんな時、社長が自作自演で狙撃事件を起こし、警備システムが強化されることになってしまった!

 

そこで章は、工事の前日、つまり社長が殺された日の前夜にダイヤを盗み出し、盗聴器を回収した。

 

ダイヤの隠し場所

一方、榎本からの連絡を待っていた芹沢と純子は、待ちきれずこちらから電話をする。しかし…

おかけになった電話番号は現在使われておりません。恐れ入りますが…』

電話は通じなくなっていた。

 

話を打ち切り帰ろうとする章に、榎本は『ダイヤを処分しに帰るんですか?』と声をかける。

榎本はもしここから章が出ていくなら、警察に通報するというのだ。

 

数百個のダイヤを隠すなら、隠し場所は限られてくる。

本当はどこかに埋めておくのが1番だが、やはりそこは手元に置いておきたいもの。

そこで章は玄関脇の古い洗濯機の中に、洗濯物と一緒に入れておいた。

それなら誰も盗まないだろう。

 

だが、榎本はそれに気づいていた。

ダイヤの入った包みを、洗濯機の内層と外層の間に入れておけば、まず見つかることはないし、取り出すのも難しい。

しかも水を入れて洗濯機を入れておけばカムフラージュになるし、火災よけにもなる。

榎本は『なかなかよく考えたと思いますよ』と章を褒めた。

 

でもダイヤを盗むだけなら、社長を殺す必要はない。

それにあのダイヤは、会社の金を横領して手に入れたものだから通報もされない。

ではなぜ、章は大変な思いをしてまで社長を殺したのか?

それだけは榎本にもわからなかった。

 

すると章は『俺は殺してない!事件当日、俺はあの部屋に入れなかった。どうやって殺したって言うんだよ!』と反論した。

『いえ、可能でした』

榎本はまた犯行の手口を解説し始める。

 

章がロボットにさせたこと

事件当日、章は清掃開始時間より早く会社に行き、ゴンドラに乗って12階に降りた。

昼食を終えた社長は、章が前日、砂糖に仕込んだ睡眠薬入りのコーヒーを飲み、深い眠りに落ちていた。

 

社長室に置かれたルピナスVはまだ試作段階のため、市販のラジコン用リモコンでも操作できた。

盗聴で仕入れた情報を元に、章はコントローラーを持参し、ロボットに社長を持ち上げさせ、窓に頭がつくくらい近くまで連れてこさせた。

 

『ロボットにさせたのは、それだけです』

榎本が言うと、『ハッタリだろ?どうせあんたは何もわかっちゃいないんだ』と章は勝ち誇ったような顔をした。

 

すると榎本も、強風が吹かなければわからなかったと答えた。

 

社長室の窓は防弾ガラスだ。

本来ならどんなに強い風が吹いてもびくともしないはずなのだが、なぜか窓がガタついていた。

それは窓ガラスがほんのわずかだけ可動するよう細工がしてあったから。

そうすることで遊びが生まれ、外側からの力が内側に伝わるようになる。

章はビリヤードで言う『デッド・エンド』を用い、社長を殺したのだ。

 

あの日、ルピナスVに社長の頭をガラスに押しつけさせた章は、その後、重量のある鈍器をガラスに思い切り打ちつけた!

そうすれば、手術をしたばかりで弱っている社長の頭蓋骨には十分なダメージを与えることができる。

だが致命傷にはならず、社長はドアに向かってではなく、キャビネットに向かって這っていった。

社長は死の間際まで、ダイヤに執着していたのだろう。

 

硝子の箱

『どこにあるんだよ、そんな鈍器』

それでも章は粘る。

あの屋上で、そんな大きなものを隠せるのはただ1つ。給水タンクの中だけだ。

榎本はその中に沈む、赤いボーリング球を発見していた。

 

それを聞き、ついに章は自分が殺したことを認めた。

章の目的はダイヤではなく、最初から復讐することだったのだ。

 

社長は、章の父と共同経営していた会社が傾いたとき、会社の金を持ち逃げして、父と母を死に追いやった。

章は偶然『ベイリーフ』で仕事をするようになり、社長と再会。復讐計画を立てたのだ。

 

章がダイヤを見つけたのは予想外だったが、どうせ殺すならもらっておこうと思った。

ダイヤを手に入れられば新しい人生が始まる。硝子の向こう側に行ける。高級なスーツを着て、磨き抜かれた靴を履いて、いい暮らしができる

 

『君のことは調べさせてもらったよ。君にならわかるだろ?俺の気持ちが…』

『…それでガラスは超えられたんですか?復讐を果たし、ダイヤを手に入れて、解放されたんですか?僕にはそうは思えません』

 

榎本は今の章は『前後左右、上から下までガラスに囲まれているように見える』と言う。

 

僕は硝子の箱に閉じ込められるのはごめんです。たとえ硝子の向こう側に行けないとしても、自由でいたいんです

 

 

2人は長い間、無言で見つめ合った。

 

 

消えた榎本

 

その後、純子と芹沢が東京総合セキュリティの地下倉庫に行ってみると、榎本の鍵コレクションがすべて消えていた。

そして2人は鴻野刑事からの電話で、椎名章が自首してきたことを知る。

逮捕された久永も釈放され、復職はできないが依願退職として規定の退職金が支払われることになった。

 

だがあれから3日経っても、榎本からの連絡はなかった。

心配する純子のもとに、公衆電話から榎本が空港から電話をかけてきた。

榎本は臨時収入があったので、これから旅行に行くという。

芹沢は携帯を奪うと、章が盗んだ6億円ぶんのダイヤのうち、1億円ぶんがホワイトジルコン(偽物)になっていたことを告げた。

 

『おまえまさか…』

『なんのことでしょう。社長が業者に騙されたんじゃないですか?』

『ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!』

純子は携帯を奪い返すと、どこに行くのか?いつ戻るのか尋ねるが、榎本は『さぁ』と答えるばかり。

『では…』

 

榎本はそっと受話器を置くと、イヤホンを耳にさし、ニヤリと笑う。

 

 

〜 このドラマはフィクションです 〜

 

 

 

『鍵の掛かった部屋』終

 

 

『鍵のかかった部屋』特別編・8話の感想

https://twitter.com/chobi8ichi/status/1277587637134491650?s=20

 

ダイヤの方ばかりがクローズアップされてましたが、やはり章の目的は、父と母を死に追いやった社長への復讐でしたね。。

 

社長は、会社の金を持ち逃げした金で『ベイリーフ』を立ち上げたのでしょうか?

介護会社なのに、そのロボットをキャビネットを動かすフォークリフトとしか思ってなかったなんて許せん!

というか、社長が介護会社を作ったのも、最初からそれが穴場だったとか、そういう金儲け的理由なのかな…。

最後までダイヤに執着して死んでいった社長が憐れというかなんというか。

 

復讐を果たしても全然嬉しそうじゃない、むしろ全身ガラスに囲まれてしまった章を見て、なんとも言えない気持ちになりました。

たぶんあのダイヤを持っていても、章は一生使うことがなかったかもしれませんね。

 

それに対し、榎本は『僕はそんなのは嫌です。自由でいたいんです』と飛んでいってしまう。

もし榎本が窃盗を繰り返しているのなら、それは何に使ってるんだろう?

鍵をコレクションするため?

それに榎本の靴は、磨き抜かれ、ピカピカだった。

あれは、俺は例え実際には行けなくても、心はガラスの向こう側にいるよという意味だったのでしょうか?

ボロボロのスニーカーの章に対して…。

 

それに、あのダイヤが洗濯機に隠してあることを知った時から、

あれを盗んで外国に行こうと思ったときから、

榎本が芹沢と純子との縁を切ってしまったのが悲しかったですね。

最後に電話をしてきてくれたからよかったけど…。

『では…』と一方的に電話を切った榎本だけど、受話器を置く手に少し未練がありそうで。

でもイヤホンを耳にさすことで彼は気持ちを切り替える。

 

まるで僕は自由を手に入れた!と言わんばかりの、ニヤリという笑みが不気味で榎本だった。

ほんと、榎本がいつからこうなったのか理由が知りたい…。

わざわざ最後に、『このドラマはフィクションです』とドンと出すところも、憎い演出でした。

 

 

でも本編の最終回は、芹沢回でもありましたね!

芹沢が榎本のように種明かしをし(玉砕してたけど)、

榎本が閃いて『それは明日お話します』と言うと『なんだよそれ、今すぐ言えよ』の名言が飛び出すし。

芹沢ファンとしてはニヤニヤが止まらない回でした♪

純子がコーヒー零しちゃって『ああ!ごめんなさい!!!』とめっちゃ謝るところも面白かった。

この3人のバランスがとても好きでした(≧▽≦)

 

続編があったら是非見たいです。よろしくお願いします!

 

それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/

またの〜。

 

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