ドラマ『山女日記』5話ネタバレあらすじと感想│近いようで遠い…家族への想い

今回は『山女日記〜女たちは頂を目指して〜第5話 雨女~白馬岳のネタバレあらすじと感想をまとめました。

柚月(工藤夕貴)は白馬岳ツアーのガイドを務めることに。

 

参加者の4人はみな、何やら内に秘めたる人ばかり。

 

今回はそれに、木嶋(黄川田将也)がガイドする女性(丘みつ子)も加わり、ツアーは意外な方向に…。

 

まるで合わせ鏡のような7人は、白馬岳山頂までたどり着くことができるのでしょうか?

原作は、湊かなえさんの『山女日記』。

このドラマは、2016年にBSプレミアムで放送された作品です。

それではさっそく、5話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

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『山女日記〜女たちは頂を目指して〜』5話 雨女~白馬岳のネタバレあらすじ

柚月(工藤夕貴)が作った帽子が、クラフトショップ白馬に置いてもらえることになった。

一緒に店に来ていた木嶋陽菜(夏菜)も帽子をかぶって、大絶賛!

柚月はその帽子を陽菜にプレゼントする。

 

今回、柚月がガイドを務めるのは、白馬大池から白馬岳を目指すツアーだ。

前日の天気はあいにくの雨。

柚月は、ツアー客の美幸(井上晴美)と妹の希美(佐藤めぐみ)に、明日使うゴンドラとロープウェイのチケットを渡しにいった。

でも妹の希美は『雨でも登るんですか?』と、浮かない様子だった。

柚月は『明日は晴れて絶好の登山日和ですよ』と答えた。

 

父からの手紙

柚月がロッジ如月のバイトに行くと、オーナーの直子(かたせ梨乃)が柚月の父からきた手紙をくれた。

父と反りが合わない柚月は、会えばいつも喧嘩してしまう。

父もそんな柚月に気を遣ってか、柚月にではなく、直子に宛てて手紙を書いていた。

 

でも今回は柚月も読んだほうがいいと直子は言う。

柚月は、直子が置いていった父からの手紙をポケットにしまった。

 

コーヒーの想い出

その夜、明日の準備をしていた柚月は、コーヒーの布フィルターを見て、かつての恋人・吉田(萩原聖人)のことを思い出す。

 

吉田は、コーヒー通の柚月の父と一緒で、コーヒーを淹れるときはいつも布フィルターを使っていた。

 

『布フィルターは、コーヒー粉の膨らみを妨げない。だから豆はどんどん膨らんで、コーヒーの旨みを最大限に引き出すことができる。

おまえはそういう心の豊かな人間になりなさい』

それが父の口癖だった。

 

だから柚月はコーヒーの香りを嗅ぐと、いつも父のことを思い出す。

吉田曰く、そういうのを『プルースト効果』というらしい。

マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』に出てきた、マドレーヌを紅茶に浸した匂いにちなんで…。

 

それを聞いた柚月は、吉田くんは本当になんでも知っているな〜と感心するのだった。

 

今回のツアーメンバー

翌朝は晴れて、絶好の登山日和になった。

柚月は、前日会った美幸と希美姉妹、登山ガイド志望の牧野(片岡礼子)、昔の登山スタイルにこだわる本郷(蛍雪次郎)たちと、白馬岳山頂を目指すことに。

 

本郷は定年を迎え妻と隠居生活を送っているが、いつも1人で山に登っていた。

『妻も自分がいなくてせいせいしているだろう』という本郷だが…。

 

一方、先輩ガイドの木嶋(黄川田将也)も、同じルートで木村富江(丘みつ子)という女性のガイドをすることになった。

柚月はスタート地点の栂池で木嶋を見かけて驚く。

 

美幸と希美姉妹

柚月は山の植物の説明をしたりしながら軽快に登っていく。

山登り初心者の希美は、実家が農家で毎日畑仕事をしているため、登り道も平気なようだ。

希美は、本来の仕事である 翻訳の仕事もしていた。

 

紅葉を見た希美は、綺麗だと喜ぶ。

そんな希美に、姉の美幸は『来てよかったでしょ?』と声をかける。

 

美幸は夫や小学生の娘、他にも仲のいい山仲間がいるにもかかわらず、希美に山道具を買ってまで白馬岳に誘ったのだ。

でも雨女の希美は『私と行くと雨になるよ』と気にする…。

『それでもいい』

美幸はなにか希美に言いたいことがあるようだった。

 

ストックを使わない本郷

そうして1行は天狗原を過ぎ、ゴツゴツした岩の道を登り始めた。

キツい山道に、ベテランの本郷は辛そうだ。

 

そんな本郷を見て、ガイド志望の牧野は『ストックを持っているのに、どうして使わないんですか?』と尋ねた。

 

すると本郷は『ストックを使うと自然破壊に繋がるし、自分の足があるから十分だ』と言い張った。

 

でも無理して登っている本郷は浮石に足を取られ、よろめいてしまう。

それでも本郷はストックを使うことを拒否した。

 

ジンクスと こだわり

その後、1行は無事に乗鞍岳頂上につき、休憩をとった。

雨が降らずにここまで来れたことを、美幸は喜ぶ。

家族旅行の時は必ず雨が降るというジンクスがあったからだ。

それで美幸は、いつも希美のことを『雨女』だと言っていた。

 

そんな中、牧野は冷静に気圧をチェック。今日1日は晴れるという。

 

筋肉疲労の回復のため、アミノ酸サプリを飲む牧野を見て、本郷は呆れる。

本郷にとって、山は己の体力を自然相手にぶつける真剣勝負の場なのだ。

 

柚月はそんな2人のやり取りを見て、助け舟を出す。

山の楽しみ方は、人それぞれ。自分の楽しみ方を見つけるのも楽しみの1つじゃないかと。

 

しかし昔ながらの登山スタイルにこだわる本郷は、なかなか今のやり方を受け入れられない。

『ましてやスカートをはいて山登りするなんて…』と非難していると、『こんにちは!』とスカートをはいた木村富江が声をかけてきた。

山岳ガイドの木嶋も一緒だ。

山に登るのが初めての富江は、1人で登るのは怖いのでガイドを頼んだのだ。

 

でも富江は自己紹介を済ませると、休憩も取らずにまた山頂目指し、歩き始めた。

『おばさんは元気だな〜』

『おばさんじゃありません!山ガールです!』

美幸たちに睨みつけられ、おじさんの本郷は大人しくなった。

 

子どもは子ども 親は親

その後、白馬大池に着いた1行は、木嶋と富江と合流。

絶景を前に、お昼ご飯を食べた。

 

希美は、自分の家で作っている小玉葱のワイン漬けをみんなに振る舞う。

みんなは美味しいと絶賛する。

 

希美は、母が亡くなってから父と2人で暮らしていた。

『早くいい人見つけて結婚してくれるといいんだけど…』

美幸の言葉を聞き、不機嫌になった希美はその場を離れた。

 

そんな中、富江は本郷が懐中時計を持っているのに気づく。

聞けば、仕事で海外を飛び回っている娘からの退職祝いだという。

 

『このまま孫の顔も見ずに死ぬんでしょうかね〜』という本郷を見て、富江は『大げさね〜』と笑う。

 

『お嬢さんにはお嬢さんの考えがあるんだから。

子どもは子ども。思いどおりになんてなりません。

親はそれを素直に受け入れて見守るしかないんです』

 

富江に笑顔で諭され、本郷は『はい』と素直に頷いた。

 

ニート扱いされる希美

一方、ひとりみんなから離れた希美は、おばの葬式の後のことを思い出していた。

 

おばは結婚せずに仕事を選び、最後は医大の総婦長まで務めた人だ。

それに対し、希美は結婚もせず、仕事も翻訳の仕事を少しして、あとは畑仕事を手伝っているだけ。

結局、父の年金で食べさせてもらっていた。

 

そのことで美幸に急に責められた希美は『お母さんが生きていれば、大学を辞める必要もなかったし、翻訳の仕事だってできた』と言い張る。

 

そんな希美に、美幸の夫・徹も『もっと現実と向き合ったほうがいい』と言う。

翻訳の仕事ができないのは実力がないせいで、周りのせいにするのは違うというのだ。

 

徹は両親に迷惑をかけないように必死に頑張り、医大の特待生になった努力家だった。

 

美幸と徹に、なんの努力もしていないように言われた希美はたまらず席を立った。

すると今まで口を閉ざしていた父が、重い口を開いた。

 

俺は自分1人のことならなんとかやっていける。ゆくゆくは老人ホームに入ることも考えている。でも、このまま希美を養っていくのは、正直辛い…

 

廊下でそれを聞いてしまった希美は、涙を流した。

 

ライチョウ発見

一方その頃、柚月と美幸は、なかなか戻ってこない希美を心配して探していた。

 

その道すがら柚月は、今はこんなことをしているけど、いつかは面倒をみなければならない親がいるという話をする。

柚月にとって、今の希美の状況は他人事ではないのだ。

 

すると無事に希美を発見!

希美はライチョウを見つけて写真に撮っていた。

 

無邪気な希美の姿を見て、美幸は微笑む。

でも次の瞬間、美幸は夫の徹から『酔った勢いで話したことだと思わないでほしいんだ』と言われたことを思い出し、顔を曇らせた…。

 

希美は、美幸の娘・七花にライチョウの写真を送るが、圏外だった。

 

柚月のお願い

それから柚月たちはまた山頂目指して歩き始めた。

天気は今日はなんとか保ちそうだが、明日は寒気が入って崩れそうだ。

 

ここから白馬岳山頂まで3時間半。本格的な山道が続く。

そんな中、美幸は低酸素症でめまいを起こしてしまう。

酸素不足になれば、高山病になる。

柚月はみんなに呼吸法を教え、注意を促した。

 

実は美幸は、学生時代にこの山に登ったことがあった。

あの頃はもっと楽に登れたのにと、美幸は呟いた。

 

その後、美幸は回復。1行はまた山道を登り始めた。

だがストックを使わない本郷は、荒い息をして苦しそうだ。

牧野は自分のストックを貸そうとするが、拒否される。

そのうち本郷はその場に座り込んでしまった。

 

それを見て、牧野は父と冬にこの山に登ったときのことを思い出す。

ストックを使わず、自分の足で登ることにこだわっていた父。

牧野は『誰も見てないんだから、使えるものは使ったらいいじゃない』とストックを渡そうとするが、『山は見てる』と怒られる。

 

そんな父の姿と、本郷の姿が重なって見えた。

 

すると見かねた柚月が『そろそろ使用されたらいかがでしょうか?』と、本郷に声をかけた。

 

たしかにストックの使用は場所によっては環境破壊になることもある。

でも体力温存のためには むしろ積極的に使ったほうがいいと、柚月は勧めた。

 

それでも意地を張る本郷に、柚月は『これはアドバイスではなく、私からのお願いです』と頭を下げた。

 

本郷は慌てて、ようやくストックを使うことを了承してくれた。

牧野は驚きながらも、柚月の指示で、本郷のストックを115cmくらいに調節した。

登りの時は、短いほうが楽なのだ。

 

本郷はストックを突きながら、再出発。

牧野はそんな本郷の姿を見て、『やっぱりガイドさんですね。自分の言うことなんて何もきかなかったのに、さすがです』と柚月に言う。

柚月は『自分にも同じくらいの歳の父がいるから扱いになれてるだけです』と謙遜するが、牧野はなんだか『山は見てる』と、父の声が聞こえたような気がした。

 

高山病になる富江

その後、1行は無事に小蓮華山の山頂に到着。

ここが白馬岳の山頂だと思った希美はガッカリする。

 

すると柚月たちより先に出発していた富江が、木嶋に介抱されていた。

木嶋が止めるのもきかず、無理して一気に登ったため、富江は高山病を起こしてしまったのだ。

 

そのため、木嶋は富江と一緒に白馬大池まで戻り、その後下山しようと考えていた。

 

その時、携帯の電波が入り、美幸の娘・七花から返事が来た。

七花は今、徹と一緒に家にいるという。

美幸は、徹も七花も用事があるから行けないと言っていたのにどういうことなのか?

希美は疑問に思いながら、富江の元に戻った。

 

富江が急いでいた理由

富江はすっかり参ってしまって、本郷が勧める氷砂糖も水も口にしない。

それで本郷は、富江にストックを使ったらどうだと勧めはじめた。

 

すると富江は、山登りが趣味の夫から『ストックを使うなんて邪道だ』と言われて頭にきてやめたという。

 

富江は結婚して30年、『おまえは何もできない』とずっと夫に馬鹿にされてきた。

山登りもお前には無理だからと、夫は1人で勝手に地域の山登りの会に入って登っていた。

それが悔しくて、富江は夫を見返すためにこの1ヶ月ずっとトレーニングを積み、白馬岳に登ることにしたのだ。

 

そんな富江に、木嶋は高山病だから登頂は無理なことを伝える。

高山病は高度を下げなければ治らない。

ガイドとしてこのまま富江を登頂させるわけにはいかないのだ。

 

それを聞いた富江は『ヤダ!嫌だ〜!』と立ち上がって暴れ始めた。

柚月たちが必死に止めると、『それなら私も山を下りる』と本郷が言い始めた。

富江をおいて、自分たちだけ行くことはできないというのだ。

 

そこで柚月は、今日は全員白馬大池まで下って山荘に1泊し、明日もう1度登ることを提案した。

 

でも牧野は『明日晴れる保証はありますか?』と反対する。

牧野にはどうしても今日中に登りたい理由があったのだ。

 

実は牧野はこの山に2回登ったことがあった。

でも2回ともこの場所で、同じ理由で引き返していた。

牧野はそのジンクスを破るために、3度目の正直と思って登ってきたのだ。

 

『いったいここで何があったんですか?』

柚月は尋ねるが、牧野は『ここからは1人で登ります』と行こうとする。

柚月は必死で牧野を引き止めた。

 

〜 6話につづく 〜

 

『山女日記〜女たちは頂を目指して〜』5話の感想

今回はみんな、家族の悩みを抱えている人たちでしたね。

それはツアー客に限らず、柚月も離れて暮らす父と疎遠だし、木嶋もお母さんとうまくいっていない。

 

その中でも、

牧野の父に考え方がそっくりな本郷さん、

富江の旦那と同じようなことをしている本郷さん

という構図がすごくわかりやすくて、ほぉほぉと頷いてしまいました。

 

ストックをつくと環境破壊になるとか、邪道だとか考えたこともなかったけど、山の世界にもいろんなルールや考え方があるんですね。

 

でも、ストックをつくとそんなに違うんですね〜。

見違えるように元気に登る本郷さんが印象的でした!

 

考えてみれば、実際に登りながらドラマの撮影をしているわけで、ただ登るだけでもキツいのに演技もしてるんですからすごいですよね〜!

本当に高山病になりそうで怖いわ(>_<)

 

ハイペースに登ると危ないんですね。

あの木嶋が強く言えないなんて、富江はすごいな〜と思いました。

 

でも旦那さんを見返してやろうと、トレーニングを積んできた富江の気持ちを考えると、次回みんなで登頂できるといいなと思わずにいられません。

 

心配なのは天気ですね。

雨女の希美もいるし、その日の登頂にこだわる牧野の理由も気になる!

お父さんが原因なのはわかるけど、ジンクスを破ることで、牧野は何を変えたいのか…。

 

美幸の旦那さんが『酔った勢いで話したことだと思わないでほしい』と、美幸に話した内容も気になるし、次回の解決編?が早く見たいなぁ。

 

湊かなえさんの原作だからか、前編の謎が後編で解ける的な話が多くて、前編はすごくモヤモヤしますね〜。

でもそのぶん、後編で解けたときはスッキリしますよね♪

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/

またの〜。

 

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