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ディア・ペイシェント:最終回「私の願い」 貫地谷しほり、田中哲司の抱えていた苦悩を知り… https://t.co/hQVUMPNkmH
— MANTANWEB (まんたんウェブ) (@mantanweb) September 18, 2020
いよいよ最終回!
千晶(貫地谷しほり)は車に轢かれそうになったところを座間(田中哲司)に助けられる。
でもその事故で、座間は意識不明の重体に…。
はたして座間の意識は戻るのか?
そして、座間が千晶につきまとっていた本当の理由とは?
原作は南杏子さんの小説『ディア・ペイシェント』です。
それではさっそく、10話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。
『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』10話【私の願い】のネタバレあらすじ
座間(田中哲司)が介護中の母と心中を考えるほどに苦しんでいることを知った千晶(貫地谷しほり)。
でもあれから座間は来院しなくなり、千晶は気になる毎日を送っていた。
そこに、1階ロビーで座間が暴れていると連絡が。
千晶が慌てて駆けつけると、座間は『この病院の真野千晶は最低ですよ!私の家に不法侵入したんです!』などと大声でわめき立てていた。
千晶が話は診察室で聞くと言っても、座間はそれを断る。
そんな座間に、千晶は『ずっと気になってました。座間さんともっとお話させていただくべきでした…』と語りかける。
すると座間は突然叫んで走り出し、壇の上に上がって大きな声で『上を向いて歩こう』を歌いだした。
歌い終わると、座間はホッとしたような表情を浮かべ、『やっと終わる…』と壇上から降りる。
『…何が終わるんですか?』
千晶は尋ねるが、座間は軽く会釈をして外に飛び出していく。
走っていく座間を必死に千晶は追いかけた。
転んだ座間を千晶は心配して、話しかける。
自分も同じだと。きっかけひとつで、誰でもみな病院にクレームをつけるモンスターになってしまうと…。
『私も正直、患者さんとどう向き合っていいのかわからないことばかりです。
だからこそ、座間さんが何を求めているのか教えていただきたいんです』
涙を浮かべ、必死に問いかける千晶を見て、黙り込む座間。
そこに、認知症疑いの浅沼知恵子(鷲尾真知子)が運転する車が暴走し、突っ込んできた!
車は他の車に突っ込み、停車。
千晶は無事だったが、座間は意識不明の重体だった。
事故を起こしてしまった知恵子
意識を取り戻した千晶はすぐに、浅沼さんが取り調べを受けている小会議室へ。
警察はおそらくブレーキとアクセルを踏み間違えたのだろうとのことだった。
千晶は警察に、知恵子は認知症の傾向があるため、本当にわからなくなったのだと思うと説明。
『こんなことが知られたら、マー君(息子さん)に施設に入れられてしまう…。先生、私を1人にしないで』
と泣き出す知恵子を抱きしめた…。
意識不明の座間
一方、座間の手術は無事に終わり、骨折で3週間の入院と診断される。
でも座間の意識は戻らないまま。
千晶はベッドに横たわる座間を心配そうに見つめた。
そこに警備の蓮見主任(平田満)が巡回にやってきた。
病院内に週刊誌の記者が入り込んでいるので警戒を強めているらしい。
千晶は、知恵子に運転はやめるよう言うべきだったと自分を責める。
蓮見はそんな千晶を優しく慰め、警備室でコーヒーを淹れてくれた。
蓮見から、座間の母親は一時保護という形で施設に入所したと聞き、安心する千晶。
蓮見はこの機会に、座間が病院のマニュアルを持ち出したことや診療中の暴言、誹謗中傷ブログなど、今までの問題行動も警察に相談したという。
でも千晶には気になることがあった。
座間は知恵子の車が突っ込んできたとき、千晶を助けるために突き飛ばしたような気がしたのだ。
それに座間は生活保護を受けていないのに、他の病院で糖尿病のインスリン治療を受けたり、狭心症や腰痛の薬をもらっていた。
そのお金はどこから出てきたのか?
『もしかしたら金銭をエサに、座間さんを操っている人間がいるのかもしれませんね』
『私を陥れるために…』
『いえ、佐々井記念病院を陥れるためです』
実は最近、保健所に根も葉もない病院の不正を通報する電話や嫌がらせが多発していて、
その内容から、内部の人間の可能性が高かった。
座間が『やっと終わる…』と言っていたのも、それが関係しているのかもしれない。
『座間さんも必死だったのかもしれませんね。お母さんを守るために』
蓮見に言われ、千晶は心を痛めるのだった。
実家に戻るか迷う千晶
千晶が家に帰ると、暴走事故のニュースを見た妹の万里(高梨臨)が心配して来ていた。
『運転していた人が認知症で、お母さんのことを思い出して胸が痛くなった』と千晶が話すと、
『大丈夫なの?その人』と万里。
あの後、知恵子を迎えにきた息子さんは泣いていた。『これからは母と向き合います』と。
『人って、なんで大切なことに後からしか気づけないんだろう』
万里は呟くと、千晶に本当に山梨に戻る気なのか尋ねた。
『うん…』
千晶はそう答えるが、まだ迷っていることがバレバレだった。
千晶は正直に、陽子先生(内田有紀)が亡くなったばかりだし、いつかは診療所を継ぐつもりだが、まだ心残りがあることを伝える。
万里はそれを応援したいが、母・佑子(朝加真由美)のことを考えるとそうも言えないと答える。
やはり今が覚悟の時なのかもしれない…。
千晶はそう思うのだった。
瀬戸が遊びにやってきた!
そんなある日、ここで介護士として働いていた瀬戸翔太(笠松将)が病院にやってくる。
千晶といつもコンビニの煮卵おにぎりを取り合っていた青年だ。
彼は今、都内に10店舗ほどのレストランのチェーン店に就職していた。
介護士時代、誤嚥に人一倍気を遣っていた瀬戸は、単純に誰かが元気に食べている姿を見たくなったのだ。
千晶と瀬戸が話していると、受付の美咲(小川紗良)がやってきた。
さっそく千晶たちは、西園寺(竜雷太)の病室へ。
しかしあんなに瀬戸に会いたがっていたはずの西園寺は、知らん顔。
でも瀬戸が『お手紙、嬉しかったです』と言うと、『お前はすぐに季語を忘れるんだ…』と西園寺。
やはり西園寺はしっかり瀬戸のことを覚えていた。
さらに西園寺は、瀬戸と美咲がつき合っていることを言い当てる。
千晶は全然気づいておらず、びっくりする。
座間を操っていた犯人
その後、入院中のカネゴンこと金田直樹(浅香航大)の調べで、座間がブログに載せていた千晶のピンボケ写真が、この病院に入職したときに撮られたものだと判明する。
その時写真を撮った美咲によると、写真の管理は事務局の沼田(浜野謙太)が行っているとのこと。
千晶は沼田を呼び出し、『座間さんを操っていたのはあなたですか?』と尋ねた。
すると沼田は、前に働いていた大原中央病院で30万円着服してしまい、それがバレて脅されたという。
“佐々井記念病院に転職して、評判を落とすことができたら、このことは黙っていてやろう”と。
それで沼田は、お金に困っていた座間に話を持ちかけ、迷惑行為をさせて病院の評判を落とさせたのだ。
千晶を狙ったのは、千晶なら患者がごねても決して投げ出さないからだった。
それもこれも、子どものためにお金が必要だったからという沼田に、
千晶は『お子さんのせいにしないでください』ときっぱりと言う。
『私は、あなたが時折かけてくれた励ましの言葉は本心だったと思いたいです。
追いつめられていた私にとって、救いでした。
お子さんのためにも、罪を償ってください』
沼田は床に崩れ落ちると、『申し訳…ありませんでした』と妻子の写真を握りしめながら謝罪した。
その後、沼田は偽計業務妨害で逮捕された。
でも大原中央病院は巧妙に証拠が残らないようにしていて、それは沼田が勝手にやったことだと罪を認めようとしなかった。
利用されていたのは、座間だけじゃなかったのだ。
人と人を繋ぐ糸
蓮見が防犯カメラを確認したところ、やはり座間は千晶を助けるために突き飛ばしていた。
座間は命がけで千晶を守ってくれたのだ。
それは千晶の医師としての姿勢が間違っていなかった証だと、蓮見は言う。
でも千晶は、いつも座間さんに怯えていたと否定する。
そんな千晶を見て、蓮見は優しく語り出す。
『人と人とのつながりが糸でつながって見えたら、人はどんなに安心でどんなに不安なのかと考える時があります。
座間さんは、何をしても自分を見放さなかった真野先生に、そんな糸を、…絆を感じていたんじゃないでしょうか?』
そんな糸が、自分と座間さんや、他の患者さんとの間にあるのなら、
それを勝手に断ち切っていいのだろうか?
わからなくなった千晶は、山梨の実家に帰り、一時帰宅していた母・佑子の小指に毛糸を結んだ。
『ごめんね、お母さん。ずっと一緒にいられなくて』
すると佑子は笑って、千晶のことを考えると心が温かくなるという。
朝はちゃんと起きられたかしら?
昼はちゃんとご飯を食べられたかしら?
夜は布団を蹴飛ばして風邪をひいていないかしら?
千晶のことを考えているだけで幸せだという佑子。
千晶は赤ちゃんの頃、あまり泣かない子で、佑子はよく大丈夫か確認しにいったという。
すると『スーッ スーッ』と小さな寝息が聞こえてきて、思うのだ。
『生きていてありがとう』と。
それを聞き、『お母さん、ありがとう』と涙を流す千晶。
佑子は涙ぐんだ目で笑って千晶を抱きしめると『千晶ちゃん、ありがとう』と背中をさすってくれた。
千晶の手と佑子の指に結ばれた糸はしっかりと繋がっていた。
家族の絆
一方、父・徹(伊武雅刀)から、ある患者のカルテを見せられた千晶は、やっぱり命に関わる決断を下すのは辛いと本音を漏らす。
『だが、背負わなければならない時がある』という徹。
『人はいつか死ぬ。だからこそ、治すための医療以上に、幸せになるための医療を誠実に考えてきた。
誠実であれば、気持ちは必ず患者さんに伝わると信じて』
徹は千晶にも、どんなことがあっても誠実に患者を癒やし続ける人でありなさいと言うのだった。
さらに徹は『こっちに戻る必要はないからな』と千晶に告げる。
万里も来年から看護大学に入って、診療所の戦力になれるよう頑張るという。
『だからお姉ちゃんも、いいお医者さんになって帰ってきてよ。
こっちは大丈夫。ちゃんと待ってるから』
千晶は家族に背中を押され、佐々井記念病院でもう少し学ばせてもらうことにした。
座間がモンスターペイシェントになった理由
翌日、千晶が病院に行くと、座間の意識が戻っていた。
千晶が病室に駆けつけると、
座間は『すいませんでした』と千晶に何度も何度も泣きながら頭を下げた。
そんな座間に、千晶は『助けてくれてありがとうございました』と感謝する。
実はブログを書いていたのも座間ではなく、沼田だった。
でも座間は自分も共犯です…と呟く。
座間は、千晶が怯える姿を見て介護のストレスを発散しているところがあったのだ。
座間が沼田に話を持ちかけられた時は、ちょうど母の飲み込みが悪くなった頃だった。
座間は好物の刺し身を買ってやりたいがそんな余裕もなく、役所に相談に行った。
すると母親を施設に預けて、働けばいいと言われた。
でも母は嫌がるし、座間は生活保護を受けたくなくて口論になった。
その帰りに、沼田から『モンスターペイシェントになって、ある女医に嫌がらせをしてほしい』と持ちかけられたのだ。
もちろん座間は断ろうとした。
でも『月に3万でどうですか?』と言われ、座間の心は揺れ動いた。
他にも、母の介護や、座間の糖尿病などの診察費用も面倒見てくれるというのだ。
結局、座間はその話を引き受け、どうやって迷惑をかけたらいいのかわからず、当直室にあったマニュアルを見て嫌がらせをした。
でも千晶が家に来て、力になりたいと言ってくれたとき、座間は自分がしてきたことが恥ずかしくなった。
それでもう千晶のことを攻撃したくないと、沼田に言いに行った。
でもやめればお金は払わないと言われ、ロビーで歌を歌ったのだ。
『母と死のうとしたけど、できなくて…』
か細い声で涙する座間を見て、千晶は『座間さんのお母さんはどんな人ですか?』と尋ねる。
すると、昔は働き者で、職を転々とする父に代わって生活費を稼いでいたと答える座間。
母は、一人息子の座間に迷惑をかけたくないと、病気になった時に施設に入る手続きをしようとした。
でも母は本当は行きたくなかった。
この家でずっと座間と一緒にいたかった。
涙ながらにそう打ち明けられ、座間は在宅介護に踏み切ったのだ。
でも時が経つにつれ、母の認知症が進行し、介護はどんどん大変になっていった。
心身ともに余裕がなくなった座間は、母に蹴られて思わず手を上げそうになった。
泣きながら話す座間に、千晶は言う。
『座間さん、ご自分の心を守ってください。
認知症でも、心の深いところでお母さんは座間さんの想いをわかってくださるはずです。
今は生きにくい世の中かもしれません。でも助けてくれる人はきっといます。
助けをもらいながら、介護をしませんか?』
千晶は座間の手に、自分の手を重ねると、
『座間さん、一緒に生きていきましょう。患者さんの笑顔で、私たちも前が向けるんです』
と涙を流した。
『千晶先生、ありがとうございました』
座間は深々と頭を下げた。
千晶の願い
それから…
佐々井記念病院では、システマ講師の吉良(永井大)が呼ばれ、講演が行われた。
長い棒を振り回す吉良の隙をついて中に入り、吉良の手元を押さえ、足を引っ掛けて転がす千晶。
千晶は次々に、みんなの前で吉良を投げ飛ばし、拍手喝采を受ける。
その後、システマを体験し、笑い合うみんな。
佐々井院長(石黒賢)は、これからはスタッフ一丸になって病院を立て直さなければならないと希望に燃えていた。
そんな中、千晶は思う。
私の願いは、実は単純だと。
治療の場を争いの場や対立の場にしたくない。
真摯に患者さんと向き合いたい。
誠実であり続けたい。
病院をいつも温かい言葉で満たしたい。
千晶は、この場所が、すべての人にとって癒やしの場になりますように…と願うのだった。
〜 『ディア・ペイシェント』 完 〜
現代の様々な問題を患者を通して考え、解決するというより向き合い方を示唆してくれるドラマだった。貫地谷しほりの魅力に気づき、田中哲司の演技力に舌を巻き、しつこいけど内田有紀に癒された(最終話も出してくれてありがとう)。 #ディア・ペイシェント https://t.co/kE3AbyL8MR pic.twitter.com/2tY8j2L14D
— ミスターK (@arapanman) September 18, 2020
ドラマ「ディア・ペイシェント」最終回はクレーマ-患者の座間さんが最後は改心し自分の命を賭けてまで交通事故から千晶先生を助けた姿に思わず泣けたと同時に重度の認知症の肉親を座間さんの様に独りで自宅介護する深刻な問題を改めて提議する奥深い内容の社会派ドラマだった。#ディア・ペイシェント pic.twitter.com/4dXMUkYyer
— ALABAMA (@ALABAMA35593901) September 18, 2020
『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』10話の感想
やはり犯人は沼田さんでしたね。
まさかブログも沼田さんが書いていたとは!
じゃああの、“魔の千晶”とか癖の強い文章考えていたのは、沼田さんだったのか…。
だから会議で高峰事務長が追い込まれたときも、『今、座間ブログがアップされました!』って操作できたんですね。
座間さんがお客様マニュアルを渡した相手も、沼田さんだったんだなぁ。
やっぱり人の弱みにつけ込むのはいかん!
たとえ子どものためであろうとも、やるなら自分だけでやってほしかった。
座間さんを巻き込んでほしくなかった。
でも千晶を選んだ理由が、患者を投げ出さないからって。
沼田は、人を見る目はあるんですよね〜。
その才能を、別のところに活かせたらよかったのにと思います。
でも1番悪いのは、黒幕の大原中央病院か〜!
けど佐々井記念病院には誠実な院長がいるから、なんとか立て直せるかな?
まさか最後に、システマ講習をみんなで受けると思わなくてびっくり!
私はだいたいドラマを1.5倍速で観ることが多いんですが、
千晶が吉良の足を引っ掛けるシーンは、通常の速さでも『あれ、これ1.5倍速だったっけ?』と思うくらいに速かったです。
貫地谷しほりさんも、永井大さんもホントにシステマやってる感じがしました。
特に永井さんはジムとか向いてそう。ジムを開いたらすごいお客さん来そうだなぁと思ってしまいました(^_^;)
でもやっぱり1番泣けたのは、千晶がお母さんに抱きしめられるところでした。
毛糸を指に巻きつけるのはちょっとやりすぎな気もしたけど、
佑子さんみたいに無償の愛で包めこめたら素敵だなぁと。
あんな家族いるのかしらと思いながらも、憧れてしまう。
私もただ、あんなふうに抱きしめてもらいたかったんだ。
と思います。
座間さんもこれからは無理せず、自分のできる範囲でお母さんと過ごせそうだし、
介護士を辞めた瀬戸さんがサプライズで来てくれたのも嬉しかったですね!
瀬戸さんがまさか美咲とつき合っていたなんて〜。
私は、千晶のことが好きなのかと思ってました〜。
西園寺さんも相変わらずの憎まれ口で、元気そうでよかったです(*^^*)
そして何より蓮見さんが最後までスーパーアドバイザー、心の警備員でしたね。
実はちょっと、蓮見さんが怪しいと思ったこともあったけど、蓮見さんは誠実な人のままでよかったです。
終わってみれば、みんないろんな事情を抱えていて、本当に悪い人は誰もいなかった。
どんなに誠実に生きていても、何かのきっかけで道を間違えてしまうことはある。
だけど、人と人とが目に見えない絆で結ばれているのなら、
きっと引き戻してくれる人がいるはず。
千晶には家族が、
座間さんと沼田さんには千晶がいてくれてよかった。
本当に、病院が癒やしの空間になったならどんなに有り難いか。
介護のことや、認知症のこと、これから起きるであろういろんなことを考えさせられたドラマでした。
それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/
またの〜。