『ディア・ペイシェント〜絆のカルテ〜』7話あらすじと感想│辛すぎる結末。陽子先生に何が…

にこ

今回は、2020年8月28日放送『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~第7話【母子の事情】のネタバレあらすじと感想をまとめました。

千晶(貫地谷しほり)は引きこもりの息子をもつ秋絵(松金よね子)と知り合い、なんとか力になりたいと思う。

 

その一方で、医療訴訟を抱える陽子(内田有紀)の身に大変なことが起きてしまい…!?

原作は南杏子さんの小説『ディア・ペイシェント』です。

それではさっそく、7話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

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ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』7話【母子の事情】のネタバレあらすじ

ある日、千晶(貫地谷しほり)のもとに、自分ではなく、息子の薬がほしいという年配の女性・遠山秋絵(松金よね子)がやってきた。

もちろん千晶は、無診察治療はできないと断った。

でも秋絵は『息子は外に出られないので、そこをなんとか…』と頼み込む。

『外に出られないくらい具合が悪いんですか?』

千晶が真面目に尋ねると、秋絵は『何がルールよ!さっさと薬を出しなさいよ!母親の私が言ってるんだから間違いないわよ!』と怒り出した。

 

実は秋絵の息子・遠山譲二(六角慎司)は引きこもりで、20歳から20年も家を出ていないらしい。

金田(浅香航大)=カネゴンが当直の日に、譲二がサバの刺し身にあたって病院に来たことがあり、カネゴンはその日のことをよーく覚えていた。

なんでも秋絵の夫は他界し、今は秋絵がパートを掛け持ちして譲二を養っているという。

 

座間の奇襲

そんな中、また座間敦司(田中哲司)が突然現れた。

母の看病続きで気分転換に病院に寄ったという座間。

『診察以外で来てはいけませんか?』

『…いえ』

千晶はそのままエレベーターに乗り込んだ。

すると座間も一緒に乗ってくるではないか!

 

千晶は座間も母親と2人暮らしなことを思い出し、『お母さまとの2人暮らしは大変ですか?』と訊いてみた。

すると座間は『親の介護をするのは当然。施設に入れるのは悪魔だって言ったじゃないですか』と答えた後、

『わかったようなこと言わないでくれよ!』と、エレベーターのドアをガンガン蹴り始めた。

 

『…座間さんはどうして私を攻撃するんですか?』

『攻撃なんてしてません。千晶先生は僕の主治医。僕の心と体をしっかり把握してほしいだけです』

 

エレベーターが開き、座間は出ていった。

かと思うとドアをこじ開け、『僕は千晶先生との絆を信じてますから!』という座間。

 

千晶はそんな座間に嫌な気配を感じる…

 

手を怪我した秋絵

そんなある日、秋絵がアパートの隣りの住人に連れられてやってきた。

手を刃物で切られたようで、かなり出血している。

秋絵は台所で包丁が落ちてきたと説明するが、付き添ってきた女性は『違うでしょ、これはアイツが!』と声を荒げる。

 

秋絵の容態は安定したものの、検査の結果 心臓に問題があることがわかった。

千晶が循環器内科が専門の陽子(内田有紀)に相談すると、秋絵は虚血性心疾患と心臓弁膜症の疑い、不整脈に心肥大もあった。

 

その後、千晶が秋絵に付き添ってきた女性に話を聞くと、どうやら秋絵の手を切りつけたのは息子の譲二らしい。

秋絵は日頃から、譲二に暴力を受けており、女性は『このままじゃ秋絵さん、殺されちゃうよ』と不安な面持ちで呟いた。

 

事務局の判断

千晶は陽子に相談し、翌日 高峰事務長(升毅)に直接掛け合うことにした。

親子とはいえ、傷害事件の可能性もあるんだし、事務長も警察に通報してくれるだろうと…。

 

しかしその考えは甘かった。

譲二が秋絵を傷つけたのは今回が初めてではなく、他の病院が警察に通報したところ、秋絵は怒って名誉毀損と虚偽報告で訴えると騒ぎ立てたというのだ。

そのため、事務長は通報は控え、秋絵を別の病院に転院させることにした。

 

千晶が何もできないことに落ち込んでいると、座間ブログが更新されていた。

今度は陽子のことだ。

“魔の千晶に加担して患者様に暴言三昧!その名も、はま愚痴陽子”

 

千晶は陽子に謝るが、陽子は気にしていない様子だ。

陽子に誘われて、2人は食堂に行った。

函館出身の陽子はイカにうるさく、イカフライを食べながら懐かしそうに地元の話をした。

 

陽子はなかなか実家には帰れないようだが、両親のことを尊敬しているという。

『私も両親のことを尊敬しています』

そう言うと千晶は胸のつかえが取れたような気がした。

 

2人は笑い合うと、モリモリご飯を食べ始めた。

 

そして医局に戻ろうとした時だ。

陽子に電話がかかってきた。

それは陽子が抱えている医療訴訟についてらしく、何かよくないことのようだった。

 

陽子はいくつか連絡しなきゃいけないところができたというと、慌ててその場を後にした。

 

優しい風

その夜、千晶は母・佑子(朝加真由美)のことが気になって、妹の万里(高梨臨)に電話してみた。

するとちょうど万里と父・徹(伊武雅刀)は施設を訪れていた。

 

佑子に電話を変わると、佑子は自分のことより千晶のことを1番に気にかける。

ちゃんと食べてる?

千晶ちゃんの好きな桜もちを作るわね、と。

 

千晶はそんな佑子に『昔 野菜を送ってくれたのに要らないって言ってごめんね』と謝った。

 

するとお父さんも電話に出てきて、千晶はお礼を言った。

自分は家族に恵まれて育ったと、しみじみ思ったからだ。

『…そうか』

千晶の言葉に、徹は微笑んだ。

 

家族という密室

翌日、千晶は病院のメディカルソーシャルワーカーに、秋絵たち親子のことを相談しようと思った。

でも秋絵は転院するんだし、助けを求められたわけでもない。

カネゴンは千晶に『余計なことはするな。放っておけ』と言う。

 

家庭の中は密室だ。

親が子どもに支配されているのか、子どもが親に支配されてるのかなんてわからない。

 

目に見える傷だけが暴力か?

カネゴンに問われ、千晶は何も言えなくなった。

 

その夜、千晶はいつものようにシステマ道場に行くが集中できなかった。

それを講師の吉良(永井大)に見抜かれ、『心が疲れてるんじゃないですか?』と言われる。

 

吉良曰く、現代人は追い詰められ、平常心を失っていることに気付いていない。

だから呼吸で心を整えることを学ぶのだ。

自分と向き合い、人と向き合うために…。

 

それを聞き、千晶は今できることに集中しようと、気持ちを切り替えた。

 

血まみれで運ばれてくる親子

翌日、千晶が秋絵の転院先に電話すると、秋絵は大動脈弁狭窄症で手術できない状態だとわかった。

『薬でうまくコントロールしていければいいけど…』という陽子。

訴訟のことも大丈夫だと笑顔で言う陽子に安心する千晶だったが…

 

その後、秋絵と息子の譲二が救急搬送されてきて、千晶は驚く。

譲二は秋絵に腹部を刺されて重傷。

詳しいことはわからないが、秋絵は病院を抜け出し、無理をしたせいで心不全を起こしかけていた。

 

秋絵は苦しみながらも、息子の名前を呼び、そばに連れて行ってと頼む。

私たちは2人でいないと生きていけないの。生きられないの

泣き出す秋絵を、千晶と陽子は必死になだめた。

 

医者が踏み込めない領域

秋絵はもしかしたら向こうの病院で、自分の余命を知らされたのかもしれない。

それでこんなことをしてしまったのではないか?

 

千晶は『なんでこんなことを…』と落ち込むが、『それはわからない』という陽子。

家族の問題には、医者でも踏み込めない領域があるのよ。

医者として正しいことをしたとしても、それを患者さんの家族が受け入れてくれるかどうかはわからないわ…』

陽子は立ち上がると、千晶の隣に座った。

 

患者さんに良くなってほしい、幸せになってほしいって、それだけなのにね。

自分の力ではどうにもならない現実があるんだって思うと、淋しいというか虚しいような、絶望的な気持ちになるわね』

 

医者も1人の弱い人間。でも、医者は命を預からなくてはならない。

 

『千晶先生なら、どんなことでも乗り越えていけるわ』

『陽子先生がそばにいてくれるなら大丈夫だと思います』

 

陽子は千晶を抱きしめると『大丈夫、ずっと一緒よ』と、千晶の頭を撫でた。

 

浅沼さん親子

けれども翌朝、陽子は病院に来なかった。

電話をかけても出てくれない。

 

そんな中、認知症疑いの浅沼知恵子(鷲尾真知子)がとうとう息子の雅彦を連れてきてくれた。

 

雅彦は開口1番、こんなに待たされるなんてユーザビリティが低いと千晶に文句を言った。

マー君が歯科医で、近々分院を作るので忙しいというのは本当のことらしい。

 

千晶は知恵子の物忘れが進んでいることについて話すが、家では特に問題ないらしく、雅彦は話も聞かずに出ていってしまう。

千晶はがっかりして、椅子に座り込んだ。

 

しかし外来が終わって、千晶が診察室を出ると、知恵子がまだ待合室にいるではないか。

知恵子はいつも自分の車で来るので、タクシー乗り場がわからなくなってしまったのだ。

 

千晶が知恵子を案内しようとした時、電話が鳴った。

千晶は知恵子を置いていくこともできず、一緒についてきてもらうことにした。

 

暴れる譲二

すると譲二が、秋絵を殺そうと病室で暴れていた。

千晶は止めようとするが、譲二に突き飛ばされる。

 

どうやら秋絵は譲二が施設に入るのを拒んだために、殺そうとしたらしい。

譲二は自分がこうなったのは全て秋絵のせいだと言うと、責任を取って保険金でもなんでも自分が一生暮らせるだけの金を用意してから死ねと、暴言を吐いた。

 

『いい加減にしてください!』

千晶は譲二を怒鳴りつけると『自分がうまくいかないことを全部お母さんのせいにしないで』と言った。

 

確かに秋絵のしたことは許されることではない。

命を奪われかけた譲二が怒るのも無理はない。

でも秋絵は、自分の身にもし何かあったら譲二が生きていけないと思って、してはいけないことをしてしまったのだ。

 

『あなたも苦しいと思います。でもお母さんの気持ちが少しはわかりませんか?』

千晶が必死に譲二に呼びかけると、秋絵が千晶の手を掴んだ。

譲二が悪いんじゃない、全部自分が悪いという秋絵。

『ごめんね、譲二。痛かったね』

秋絵は譲二の腕にすがると、何度も何度も謝った。

 

 

それを見ていた知恵子は『嘆かわしい親子関係ですわね』と千晶に言う。

でもそれと同時に、知恵子は羨ましく感じていた。

息子にあんなに必要とされている、秋絵のことを。

 

千晶は依存し合う親子関係を幸せだとは思えない。

でも陽子の言っていたとおり、家族には医者が踏み込めない領域があるのかもしれない。

 

それが明らかに歪んだ関係だとしても、医者は簡単にそれを否定することはできないのだ。

 

 

ベッドで眠る秋絵を見守る譲二…。

 

暴れる母親の介護に疲れ、思わず殺そうとしてしまう座間…。

 

家族という密室で何かが壊れても、周りの人間が気づくのはずっと後のことなのだ…。

 

座間の再来…

千晶はとても陽子と話がしたくなって、電話をかけた。

でもやはり電話は通じない。

 

そんな中、座間が風邪薬がほしいとやってきた。

浜口(陽子)先生、無断欠勤されてるようですね?

座間の問いに答えず、千晶が口の中を見ようとすると、座間はいきなり口を閉じた。

それに医療訴訟も抱えているとか…

 

座間は笑い出すと、千晶のことならなんでも知っていると言い出した。

何してるんでしょうね?浜口先生

 

その言葉が引っかかり、千晶は受付の渡辺美咲(小川紗良)と一緒に、陽子のマンションを訪ねた。

でも応答がない。

 

管理人に事情を話して中に入ると、陽子はベッドで眠っていた…。

 

陽子は自分で塩化カリウムを点滴し、自殺を図ったのだ…

 

〜 8話につづく 〜

 

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ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』7の感想

くぅ~、これは辛すぎる…

陽子先生が自殺しちゃうなんて、こんなの立ち直れないよ。。

患者さんと家族のためを思ってしたことが、家族に受け入れられなかったということでしょうか?

 

今回はドラマ中に、『わからないけど』『これは私の憶測だけど』という台詞がたくさん出てきて、

本当のことは渦中の人にしかわからないんだということが、ヒシヒシと伝わってきました。

 

家族という密室。

家族ですらわかりあえないこと。

家族だから知られたくないこと。

家族だから立ち入れないこと。

 

でも医者は命を救うために、その領域に踏み込まなければいけないときがあるのかもしれない。

 

陽子先生が言っていた『患者さんに良くなってほしい、幸せになってほしい。それだけなのにね…』という言葉が、辛かったです。

その後、マンションで夜風に当たりながら微笑む陽子先生。

海外にいる旦那さんや函館の両親には心配かけまいと言わずにいたんだろうな。

 

最後まで陽子先生は、千晶を心配させまいと笑顔を貫き通しました。

 

なのに千晶、陽子のマンションに行くの遅すぎやしないかい?

もうちょっと早く行っていれば…と思わずにいられません。

 

ただただ、悲しい回でした。

これ読んでくださった方も、辛い気持ちになってしまいましたよね、ごめんなさい。

 

でも本当に陽子先生みたいな人、なかなかいないよ〜!

陽子先生がいなくなってしまったら、どうやってこれから座間と闘っていくというのか…。

 

残り3回、しっかりと見守りたいと思います。

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/

またの〜。

 

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