『六番目の小夜子』10話ネタバレと感想│サヨコは自分を映し出す鏡…。

にこ

今回は『六番目の小夜子』第10話「サヨコはここにいる」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

出典:NHK

ついに、6番目のサヨコは自分だとカミングアウトした玲(鈴木杏)…!

 

はたしてみんなの反応は?

 

一方、秋(山田孝之)と由紀夫(勝地涼)は親の都合で、また一緒に住むことに抵抗を感じていて…!?

それではさっそく、10話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

その他のあらすじ
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 最終回

『六番目の小夜子』10話のネタバレあらすじ

『6番目のサヨコは、私なの』

 

ついに玲(鈴木杏)は自分がサヨコであることをみんなの前で打ち明けた。

 

みんなが何かあるとサヨコのせいにしたり、

サヨコの災いだというのは、サヨコが誰かわからないから。

 

サヨコはその正体を誰にも知られてはいけない。

だから玲はずっと黙っていた。

けどそのせいで沙世子(栗山千明)が悪者にされるのは嫌だった。

だから話した。

それなのに…。

 

『玲がサヨコぉ?』

溝口(鳥居紀彦)がすっとんきょうな声をあげ、雅子(松本まりか)がプッと吹き出すと、クラスメートたちは一斉に笑い出した。

 

玲が『本当だって!』と鍵を見せても、

『どこから持ってきたのよ、そんな古い鍵~』

誰も信じてくれない

 

そこに黒川先生(村田雄浩)が『何やってるんだ、そろそろ開場時間だぞ』と歌詞カードを持ってきた。

 

『先生!体育館の事故で怪我人が出て、職員室で責められてるって本当ですか?』

『は?なんだそれ』

 

みんなは先生がその責任をとって学校を辞めさせられるんじゃないかと心配していた。

でも、おいおい勝手に俺のこと、辞めさせるなよ~とそんなことはないようだった。

 

誰も信じてくれない

その後、話はまた玲が6番目のサヨコかどうかという話に。

 

しかし始業式に照明を落としたのも、

赤いパラの花を活けたのも、

掲示板のメッセージも、玲がしたわけじゃない。

ましてや、体育館に強風を起こし、ガラスを割るなんてこと。玲にできるわけがない。

 

台本を書いたのは玲だが、直前にすり替えられたため、上演されたのは玲の台本ではない。

 

『じゃあ、玲は何をやったの?』

と雅子に言われ、言葉につまる玲。

 

『つまり…、玲はサヨコじゃない』

 

勝ち誇ったように雅子が微笑むと、間もなく開場時間になりますと校内放送がかかった。

 

『黒川先生のことで疑ってごめんなさい』

雅子は沙世子に謝ると、うたごえ喫茶の開店準備をするようみんなを促した。

 

ごめんね

玲は悔しさと虚しさと無力感に襲われ、自分の部屋に閉じこもった。

 

「わたしがサヨコ」か。。

なにげなく体育館で拾った台詞の紙を見ていた玲は、左上に横線が入っているのに気づく。

 

そこに沙世子から電話がかかってきて、2人は近くの公園でこれからどうするか話をすることに。

 

これで2度、玲たちはサヨコの約束を破った。

・2人でゲームを始めたこと。

・サヨコの正体をバラしたこと。

 

伝説では約束を破ったら、

「全ての扉は閉ざされ、2度と開かない」

と言われている。

 

このままじゃ終わらない。

何か起こるような気が沙世子はしていた。

本当に自分たちが試されるのは、これからかもしれない。

 

玲は勝手にサヨコだとバラしたことを謝ると、もう1つ。

スカーフの色が変わっているのを見て沙世子のことを疑ってしまったことを謝った。

 

すると沙世子も『ごめん!』と。

前に、秋(山田孝之)が妨害者じゃないかと告げ口みたいになってしまったことを謝った。

 

『それと今日のこと。ありがとう!

あんなふうに誰かにかばってもらったの初めてだったから。

それだけ言いたくて…』

 

けれども今日、玲がサヨコだと告白したのは沙世子をかばったわけじゃない。

もっと別の理由だった…。

 

亀裂

一方、由紀夫(勝地涼)は母・千夏(多岐川裕美)に、一緒に住むのは断ると伝えにいく。

 

2人の話を陰で聞いていた秋は、

『親の都合であっちにやったりこっちにやったり、今さらなんだよ…!』

と苛立ちをあらわにする。

 

それを聞き、無言で出ていく由紀夫。

千夏が後を追おうとすると、

『ほっとけよ。そういう気まぐれをあいつは怒ってんだよ』

と秋は止める。

 

でも千夏は放っておけず、由紀夫を追いかけた。

 

浸透

文化祭が終わってから、みんなは燃え尽き症候群にかかり、すっかりダレていた。

授業中も身の入らない生徒たちを見て、そんなんじゃすぐ3年生になってしまうぞと発破をかける黒川先生。

 

すると『同じ教科書を広げ』と溝口が芝居の台詞をつぶやき、

『同じ知識を試される』と雅子が続きを言った。

 

『同じ色の洋服』

『同じ形の髪』

『みんな前を見て』

『みんな何時間も』

『狭い場所に』

 

みんなあの時の芝居の台詞をなんとなく覚えてしまったのだ。

 

自分を映す鏡

放課後。

『サヨコってなんなんだろう?』

と、沙世子はベランダで写真を撮っていた秋に尋ねる。

 

いつの間にかみんなの間に染み込んで、ただの言い伝えやゲームじゃない。

 

すると『鏡なんだ、サヨコは。覗いた人間のことを映す』と秋は答える。

 

だから自分のことを誰よりわかってくれそうな気がして、みんな夢中になる。

 

『よくわかるのね、サヨコのこと。

ひょっとして…、関根くん知ってたりして。サヨコの正体』

 

『だとしたら?』

『教えてあげて』

沙世子は玲に教えてほしいと頼む。

 

あの晩、玲はなんで私じゃダメなんだろうと嘆いていた。

 

『津村さんみたいになんでもできて、秋みたいに冷静で頭がよかったら、信じてもらえたのかな?

そういう子なら、サヨコに選んでもらえたのかな?

偽物のサヨコは、私のほうだったのかな?』

 

そこまで玲は自分を追いつめていた。

 

『だからお願い!サヨコのことで知ってることがあったら…』

でも

『言ったろ?サヨコは鏡だって』

と秋は沙世子の言葉を強い口調でさえぎる。

 

自分でのぞこうとしなければ、何も映らない。

他人がそれを教えても意味がない。

 

自分がサヨコだと絶対言ってはいけないと言ったのに、玲は自分からバラしたのだ。

そうしようと自分で決めて。

それならその先も自分で決めるしかない。

 

秋の言葉を聞き、『そういうことか』と沙世子はつぶやく。

 

サヨコが自分を映す鏡なら、秋と沙世子に鍵を送った人は、どういう自分を映してほしかったのだろう?

 

どうして自分たちに鍵を送ったのだろう?

 

歌詞カード

一方、教室で歌詞カードを片付けていた玲は、左上に横線が入っていることに気づく。

それは「わたしがサヨコ」という台詞の紙に入っている線とまったく同じだった。

 

歌詞カードを印刷したのは、黒川先生だ。

玲は急いで職員室に向かうが、先生は研修でもう学校にはいなかった。

 

秋の頼み

秋は学校の帰りに、父・多佳雄(古尾谷雅人)の動物探偵事務所へ行き、

動物を自由に操る能力をもった人間はいるか尋ねた。

 

たとえばすごく興奮するようなことがあったり、カッとなったときに

ガラスを割っちゃったりするような能力。

 

すると『あるかもなぁ、そういうこと』と多佳雄は答える。

 

追われてる動物が信じられない距離を跳ぶのを何度も見たことがあるし、

逃げようのない場所からふっと姿を消した猫もいた。

 

だからひょっとしたら、人間も同じことができるんじゃないか?

ただ、できないと思い込んでいるだけで。

そういうふうに考えれば、どんな突拍子のないことでも可能性のないことなんてない。

 

『なんか、バカみたいだなぁ…、俺の言ってること』

多佳雄が言うと、

『そんなことないよ!よくわかる』

と秋は驚いて否定する。

 

それに多佳雄は文化祭で、秋の写真を見てくれていた。

でも秋の写真は風景ばかり。

誰もいない校庭。

誰もいない教室。

誰もいない階段。

 

『好きなんだよ、風景が』

バツが悪そうに秋がつぶやくと、

『俺もそうだった』

と多佳雄は微笑む。

教室の窓から校庭や空を見ていて、よく先生にしかられたものだ。

 

『今度、俺のことを撮ってくれよ。

自分がどんなふうに映るか、見てみたいんだ。

自分で自分を見るって、勇気がいるだろ?

その勇気がなかなかなくてな。。

そんなだからお母さんにも愛想つかされたのかなと思うんだ』

 

その話を聞いて、秋は帰ろうとする。

でも『コーヒー、飲んでくだろ?』と多佳雄に呼び止められ、

秋は黙ってイスに座る。

 

『今日来たのは、本当は頼みがあるんだ』

『なんだ?』

 

『ユキ…、うちに来ちゃダメかな?』

 

やっと息子の本音が聞けて、多佳雄は嬉しそうだった。

 

先生とサヨコ

その頃、玲はまだ学校から帰らずに教室で卒業アルバムを見ていた。

 

そこに雅子がやってきて、

『これ、同じ黒川先生のワープロで印刷されたと思わない?』

と、玲は歌詞カードと台詞の紙を見せる。

 

『それにこれ』

玲は2番目のサヨコがいた年の卒業アルバムを開き、黒川先生が映っているページを指さす。

 

前に、2番目のサヨコは先生の教え子なのか聞いたら、先生はそんな年寄りにするなと怒っていた。

でもバスケ部のOBとして、この学校に来ていたのだ!

 

先生は2番目のサヨコのことを知っているかもしれない。

もしかしたら他のサヨコのことも…。

 

するとバンッと雅子が音を立ててアルバムを閉じた。

『だから何?先生がサヨコと関係のある人だったら、どうだっていうの?』

 

雅子は、玲が今年のサヨコだということを知っていた。

北校舎で花瓶が割れているのを見た、あの時から。

 

『でも玲がサヨコだって、みんなは信じなかった。

自分は本物だと証明するために、先生のこともバラすの?』

 

雅子に言われて、

『違う!私が知りたいのはサヨコの正体』

と玲は否定する。

 

なんでサヨコというゲームがこの学校にあるのか?

誰がなんのためにそれを続けてきたのか?

玲は知りたかった。

 

だけど雅子は聞いてくれない。

『みんな、文化祭のお芝居に感動してる。

自分たちのことをサヨコはよくわかってくれてるって。

なのにそれはすべて、先生の陰謀ですなんて言えると思う?

みんなをがっかりさせて、

それでも本当のことが知りたいっていう勇気、玲にある?』

 

『じゃあ、私に偽物でいろっていうの?

 

『そうよ』

雅子はきっぱりと言い放ち、教室から出ていった。

 

その話を偶然聞いてしまった秋は、部室で現像した写真を見る。

その中の1枚、教室の中をモノクロで撮った写真を見て、秋はハッとして後ろを振り返る。

鏡の中に自分が映っていた。

 

家に帰った秋は、勇気を出して自分で自分の写真を撮ってみる。。

 

北校舎の取り壊し…!?

一方、黒川先生は戸棚に新しい鍵をつけていた。

そこに三田先生(小日向文世)がやってきて、北校舎が取り壊される前に教材の整理にきたという。

 

戸棚の鍵を見て、

『なくなるのにこんなのつけてどうすんだ?』

と悪態をついて去っていく三田。

 

『なくならないよ、何も…。な…?』

先生は優しく戸棚に向かって話しかけた。

 

気持ちのパス

翌朝。

玲が体育館に行くと、沙世子の姿が。

沙世子は『鏡を覗きにきたってところかな?』という。

 

対する玲は、自分のダメなところや弱いところと勝負しにきたところ。

 

すると沙世子はいきなりボールをパスする。

それを受け止める玲。

 

『ねえ、バスケの試合でみんながどこで何をしてるのか、全部見えるような気がするときってない?』

玲が尋ねると、

『ある!

そんなはずないのに、私以外のみんながどこにいるのか全部わかる』

とハツラツとした顔で沙世子は答える。

 

『なんでだろ?』

『パスをしてるからかな?

こうして話してるのかも。パスをしながら』

 

2人はパスをしながら、ドリブルしながら会話を続ける。

 

『ねえ、私が今、何を考えているかわかる?』

『困ってる、すごく』

『それから?』

『探してる、答えを!』

 

沙世子がゴール前でパスすると、玲はきれいにシュートを決めた。

 

『それでいいと思う。何を迷っているのか知らないけど。

潮田さんが決めたままで』

 

にっこりと沙世子が微笑み、玲もにこっと笑顔になる。

2人は近づき、チョンっとこぶしを合わせた。

 

1番目のサヨコ

そして朝の学活の時間。

玲が何か言おうとすると、後ろの席の秋が先に立ち上がった。

 

『先生! サヨコ伝説について聞きたいことがあるんですけど』

 

先生は15年前、この中学の卒業生だった。

そして先生は、この中学の1番目のサヨコだった。

 

『そうですか?答えてください、先生』

 

秋の問いに、先生は大きく1度、瞬きをした。

 

〜11話につづく…!〜

 

 

『六番目の小夜子』10話の感想

6番目のサヨコだと玲がカミングアウトしたのに、みんな笑って誰も信じてくれないのが厳しかったなー。

たぶん私がサヨコだと言っても信じてもらえないと思う…。

そんな感じかな…。

たしかに沙世子や秋がサヨコだとしたら、みんな怖れたり敬服したりするのかもしれない。。

そういうのって嫌だけど、人間ってそういうところあるよね…。

 

サヨコは自分を映す鏡。

自分が思う自分。

なりたい自分。

人から見た自分。

人から見られたい自分。

私がもしサヨコに選ばれたとしたら、5番目のサヨコのように何もしないで消えたか、

何もしないと怖いからやらざるを得なくてやるかのどちらかだろうな。

とにかくできるだけ荒波たてず、できれば誰とも関わりたくない、何もしたくないくらいの勢いなので…。

ダメダメ人ですね…(;´д`)トホホ…

 

でも秋とお父さんの会話、なんかよかったなぁ。

相手の考えを否定しない。まず、そこがいいよねぇ。

今まで毛嫌いしていた父親が自分と似たような感覚を持っていることがわかり、グッと距離が縮まったような。

やっぱなんでも話してみないとわからないよなぁ。

秋がお父さんが淹れたコーヒーを両手で包んで恥ずかしそうに飲む姿が子どもみたい印象的でした。

 

そして、黒川先生が1番目のサヨコかもしれないとは…!

スライドでは1番目のサヨコは三編みをした女子でしたが、真実はいかに…!?

次回が気になりますね〜☆

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(=^・^=)

またの〜。

 

その他のあらすじ
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 最終回