『六番目の小夜子』9話ネタバレと感想│敵意をむき出しにする雅子!恐怖の文化祭・後編!!

にこ

今回は『六番目の小夜子』第9話「恐怖の文化祭・後編」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

出典:NHK

ついに文化祭で、全校生徒が参加するサヨコの芝居が行われた!

 

しかし直前に台詞がすり替えられ、玲(鈴木杏)たちはパニックに…。

 

そんな中、事態は思いもよらぬ方向へ…!

それではさっそく、9話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

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『六番目の小夜子』9話のネタバレあらすじ

「ここに」

「ここに」

 

─── 来た 

 

玲(鈴木杏)が台詞を読むと後方の扉がバーンと開き、なだれ込むように風が入ってきて窓ガラスが割れ、ガラスの破片が飛び散った。

 

ようやく舞台袖から出られた黒川(村田雄浩)は生徒たちを落ち着けようとするが、パニックになった生徒たちは泣き叫ぶ。

 

そのとき、玲は見た。

カシャッ。カシャッとスライドを替える音がして、

髪をなびかせ、赤いスカーフをした制服姿の少女が後ろ向きに舞台の上に立っているのを。

 

誰だ?

誰かいる…!

まさか…

───サヨコ?

 

雅子(松本まりか)がつぶやいた瞬間、少女のしている赤いスカーフが強風にあおられ、飛んでいく。

 

『津村さん!』

玲は隣にいるはずの沙世子(栗山千明)のほうを見るが姿はない。

その間に、秋(山田孝之)加藤(山崎育三郎)溝口(鳥居紀彦)らも見つめる中、煙のように少女の姿は消えていた…。

 

嵐の後…

翌日、何事もなかったかのように文化祭が行われた。

あれだけの騒ぎが起きたのに、新聞には何も出ていなかった。

大怪我をした人もいなかった。

 

まだ昨日の惨状が残る体育館を歩いていた玲は「私がサヨコ」と書かれた紙を拾う。

その線には、上に薄く線が入っていて──…。

玲は修理に来ていた作業員から、ステージの上に落ちていた赤いスカーフを渡される。

 

疑われる沙世子

『でも確かにあのとき、舞台の上に誰かいたよね?』

 

雅子たちがそんな話ばかりしているので、せっかく「うたごえ喫茶 みぞぐち」に来たお客さんが帰ってしまう。

 

玲はなんとか話をやめさせようとするが、雅子はやめない。

『もしかしてあの芝居の仕掛け人、津村さんかな?』

 

あのお芝居を計画し、みんなを驚かせようとしたのは津村さん。

それがあんな結果になってしまった。

 

すると『だからあの時、隣にいなかったのか~』と溝口は納得。

実行委員長の設楽(内野謙太)までそのことを問題視し、

『じゃあ、ひょっとして扉を開かなくさせたのも?』

『ガラスを割ったのも?』

『照明を壊したのも?』

と全部、沙世子のせいにされてしまう。

 

『違う!津村さんがやったんじゃない!』

玲は必死に沙世子をかばうが、

『どうしてそう言い切れるの?』

と雅子たちににらまれ、言葉につまる。

まさかみんなの前で、自分が6番目のサヨコだと明かすわけにはいかない。。

 

すると『やめろよ!文化祭をつぶしてるの、おまえらじゃん』と加藤が叫ぶ。

 

でも『カトがそれを言うの?最初に亡霊とかジンクスを信じたのはカトじゃない』という雅子の言葉に、加藤は何も言い返せず、走って去る。

 

そのとき、いつの間にかテーブルに座っていた秋と由紀夫(勝地涼)の父親・多佳雄(古尾谷雅人)がエーデルワイスをリクエストする。

『は…!?』

『だってここ、うたごえ喫茶だろ?』

 

多佳雄のおかげで話は中断され、教室に和やかな空気が戻った。

楽しそうに歌う玲と多佳雄たちを、雅子は冷たい目でにらみつけた。

 

行かない方がいいんじゃない?

その後。

遅れてやってきた沙世子と廊下で出会った加藤は、

『行かない方が身のためだ。向こうも来てもらったら困るんじゃない?』

と気まずそうに去っていく。

 

沙世子が教室に行くとちょうど、

『津村さんなら、いません!』

と、玲が設楽とバスケ部の部長(平田裕香)を追い返しているところだった。

 

実行委員が昨日のことで何か聞こうとしているのに気づいた沙世子はそのまま帰っていく。

 

第2章のはじまり

加藤が校庭の碑の前に行くと、バケツにぞうきんを持ったゆりえ(冨士眞奈美)がやってくる。

黒川先生も一緒だ。

昨日、体育館にいたゆりえは、ガラスで手を切り包帯を巻いていた。

 

ボーっと突っ立っている加藤に、黒川は『おまえもやれよ』とゴム手袋を投げる。

これから碑の周りをきれいにするのだ。

 

加藤が学校に戻ってきた理由は、あいつらに言ってやりたいことがあったから。

 

喘息で休んでいただけなのに「祟り」なんて言うやつがいて…と黒川がゆりえに説明すると、

『サヨコなんて知りません!サヨコなんか…』

と加藤は否定し、下を向く。

 

『けどよかったな。

やり直せるってことは、これから第2章があるってことは、いいことだぞ』

 

黒川が加藤に声をかけると、

校内放送で三田先生(小日向文世)から呼び出しがあった。

 

『なに?何かあったの?』

ゆりえは心配して尋ねるが、

いいえ何も…と黒川は笑ってごまかす。

 

秋のカメラ

一方、多佳雄はなにか用があったようだが、秋の写真を見ただけで帰っていく。

なにやら、由紀夫に関する話のようだが…。

 

その頃、秋は昨日、下駄箱に置いておいたカメラを写真部の部室で見つけ、驚く。

いつの間にここに…。

さらにフィルムを替えたばかりなのに残り枚数がわずかになっている。

 

『誰かが面白がって撮ったんじゃねぇの?

もしかしたらサヨコが撮ったとか。何が起こったってもう俺は驚かないけどね』

 

設楽に言われ、秋は現像室に入っていく。

『そういえばさ、サヨコには面白い共通点があって…』

それを聞き、秋は驚く。

 

マー VS 沙世子

今日の「うたごえ喫茶 みぞぐち」の来客数は110人を超え、盛況だった。

歌詞カードがボロボロになったので、雅子は翌朝、黒川先生のワープロを借りてもう1度刷り直すという。

 

そのとき、沙世子が遅れて入ってきて、みんなの間に緊張が走る。

玲は沙世子のスカーフの色が違うことに気づく。

昨日の騒ぎで逃げた時に破れたので、前の学校のものをしているという。

 

すると雅子が、実行委員の人が何度も探しに来ていたのにどこに行ってたの?と沙世子に尋ねる。

 

『俺が言ったんだよ、来るなって。行ったら吊し上げになるからって』

加藤の言葉に、変な言い方しないで!と雅子は憤る。

 

雅子はただ、昨日のことを聞きたいだけ。

昨日の芝居は、沙世子が仕掛けたものじゃないかと。

 

それを聞いたクラスメートたちは

『前もあった!こんなこと!』

『ああ、津村が亡霊の生まれ変わりかもっていう奴?』

と口々に言い始める。

 

『ねえ、あの風が吹いた時、どこにいたの?私の隣にはいなかったわよねぇ?』

溝口が尋ねると、

『舞台にいたの』

と沙世子は答え、

『そういえば満足?』

と微笑む。

 

するとツカツカと早足で雅子がロッカーへ行き、昨日ゆりえから預かった沙世子の封筒を取り出す。

それは全校生徒参加の「6番目のサヨコの台本」だった…!

 

これを見せたら実行委員は大騒ぎになる。

雅子はなぜ沙世子がこの台本を持っているのか、答えを迫った。

 

すると沙世子は、文化祭で「サヨコ」という芝居をすることを知り、自分でも書いてみようと思っただけだという。

 

『中身を見て。昨日のお芝居とぜんぜん違うはずよ』

沙世子がノートを開いて見せると、雅子は悔しそうに口をつぐむ。

 

『どう?』

沙世子はもう1人、秋にもノートを見せた。

秋はちゃんと違うと言ってくれるだろうか?

玲が緊張の面持ちでまなざしで見つめる中、

『全然違う!』

と秋が答え、玲はほっと胸をなでおろす。

 

それでも雅子は諦めず、昨日体育館でどこにいたのか、何をしていたのか、沙世子を問い詰める。

 

『私の何が気に入らないのかな…?』

ついに沙世子は今まで抑えていた気持ちを爆発させる。

 

『今度だけじゃない、前からそう』

雅子は沙世子が転校してきてから、事あるごとに沙世子になにか言ってやろう、なにか言いがかりをつけてやろうとしていた。

 

『転校生だから?

転校生なのに自分から混ぜてってすり寄ったり、

私、何もできないのって謙遜したり、みんなのご機嫌を取らなかったから?』

 

でも沙世子はみんなと同じ、ただの14歳だ。

特別な生徒でもないし、そんな力もない。

みんなの言葉で傷つくし、悲しくだってなる。

 

『なのに前の学校が進学校だったからとか、

昔亡くなった生徒と同じ名前だからとか、

そんなことでイチイチ大騒ぎするのはやめて!』

 

そう言って沙世子は出ていこうとする。

『待ってよ!待ってってば!』

沙世子の腕を、雅子がつかむ。

『離して!』

沙世子が半狂乱でその手を振りほどこうとすると、

窓ガラスがガタガタ揺れ、地震が起きた。

 

『やめてぇ…』

恐怖に顔をひきつらせ、耳をふさぐ雅子を見て、

『違う!私じゃないっっ!!!』

と沙世子は叫び、つかまれていた玲の手を振りほどく。

 

すると地震は止まり、辺りはシーンと静まり返った。

 

涙を流して玲は、みんなのほうを振り返る。

 

そこには恐怖に震える雅子と、完全に沙世子のしわざだと思い、1歩後ずさるクラスメートの姿が。。

 

沙世子は悲しそうな顔で教室を飛び出した。

 

味方か敵か

泣きながら荷物をバッグにつめこむ雅子に駆け寄り、

『見損なった!見損なったよ、マー』

と玲は責める。

雅子はキッと玲をにらみつけ、泣きじゃくる。

 

すると溝口が走ってきて玲に言った。

『玲。わかってあげなさいよ~、マーは玲のことを心配してるのよ。

ちょっと嫉妬も混じってると思うけど』

 

『嫉妬?』

『そうよ、玲が津村さんばかりかばってるから』

『違う!だからそれは…!』

玲はサヨコであることを言いそうになるのをグッとこらえる。

 

『でも津村さんは危険よ。ちょっと興奮しただけであんな…。

みんな玲の味方なんだから。ね?』

 

溝口がみんなのほうを振り返ると、クラスメートたちはうんうんと頷く。

 

『違う!そんなんじゃないの…!!』

やりきれなさでいっぱいになった玲は教室を飛び出し、沙世子のもとへ。

 

『ごめん、津村さん…。さっき何も言えなくて…』

しかし沙世子は『ごめん、独りにして…』と帰ってしまう。

 

サヨコの意外な共通点

その夜。

設楽からサヨコの意外な共通点を聞いた秋は、黒川先生の後をつける。。

そう、歴代のサヨコはみな同じ担任のクラスだったのだ!

 

しかし先生が向かったのは、秋の母・千夏(多岐川裕美)が経営する花屋。

相談があって、千夏が先生に来てもらったのだ。

 

それは、由紀夫を引き取ってこの家で一緒に暮らしたいということ。

由紀夫が話があると秋に言っていたのはこのことだったのだ。

 

先生が帰った後、不機嫌そうな秋に『怒ってる?』と千夏は話しかける。

 

でもこれは前から考えていたこと。

秋の心臓手術も終わったし、

多佳雄はいつまでたってもきっとあのままだし、

由紀夫のこれからを考えたらそのほうがいいと思ったのだ。

 

けど秋は『何言ってんだよ、今さら…』と、すぐには受け入れられないようだった。

 

沙世子のためにできること

一方、玲はベッドに寝転んで沙世子のことを考えていた。

 

そこに『どう?秋の夜長の充電タイム』と母・真弓(美保純)が焼きいもを持って入ってきた。

『のった!』

アツアツの焼き芋を食べながら、2人は話す。

 

『ねえ、お母さんにも友達っていた?』

『もちろん。でも最近、全然会ってないな』

『会ってないのに友達なの?』

『そりゃあそうさ、今はそうじゃなくても、その時いっぱい話をしたから。

一緒に試験勉強したり、修学旅行の門限破ってしかられたり…。

それに大げんかして殴り合ったり』

『え~!?お母さんが!?』

 

玲にも友達はたくさんいる。

秋にマーに、溝口に、津村さん。

『美人なだけじゃないんだよ。バスケもうまいし、頭もいいし、とってもかっこいいんだ!』

と玲は自慢する。

玲にとって沙世子は、憧れの人だった。

 

『でも津村さんはそれでいいのかな。。

私、何もしてあげられなくて、何も言ってあげられなくて…』

落ち込む玲に

『そんなことないよ。玲が津村さんにしてあげられること、きっとあるよ』

と真弓は優しく声をかける。

 

『あるかなぁ?背はちっこいし、頭はスカスカだし、ドジだし。。』

『でも世界中で、玲は玲だけなんだから。

もっと自信をもって!』

真弓が玲をドーンと押し倒すと、

『リベーンジ!芋星人』と玲は元気になって真弓に仕返しする。

2人は無邪気にふざけ合った。

 

サヨコはわたし

翌朝。

溝口がすごい剣幕で教室に飛び込んできた。

 

芝居を最後までやらせるよう他の先生を説得したのも、

部外者のゆりえに見学を許したのも黒川先生だから、責められているというのだ。

 

そこに沙世子がやってきて、雅子はまた沙世子に突っかかる。

『ねえ、ゆりえさんを呼んだのはあなたなの?』

『違うわ』

『でも現に黒川先生も私たちも迷惑してるじゃない、あなたのせいで。

何をたくらんでるの?神戸の進学校からわざわざこの街に、この学校にやってきて…』

 

それを聞いた玲は覚悟を決め、雅子に話しかける。

『津村さんは、何もたくらんでない。

津村さんは亡霊でも、この間の事件の犯人でもなんでもない』

 

『じゃあ、サヨコは誰なの?

津村さんが6番目のサヨコじゃないなら』

 

言えるもんなら言ってみなさいと勝ち誇ったように言う雅子を見て、

 

『違う。6番目のサヨコは… 私 』

 

と玲は告げる。

 

 

その頃、黒川先生がワープロで印刷していたうたごえ喫茶の歌詞カードには、

「わたしはサヨコ」と書かれた紙と同じように、左上に線が入っていた…。

 

 

『六番目の小夜子』9話の感想

来ましたね〜!

嫉妬むき出しの雅子。

そしてついに抑えていた感情を吐き出す沙世子。

 

あのとき起こった地震?ポルターガイストみたいな奴はなんなんだろう?

あのタイミングで起こったら、たまたま地震が起こったのだとしても、沙世子が起こしたと思われてしまうよな〜。。

 

しかしあれだけ素直に気持ちを伝えても、半年間一緒に過ごしてても、みんな沙世子の味方にはなってくれないんだね。

沙世子だってこの半年間でずいぶん人間らしくなったのに。

やっぱ強いものに流されるというか、周りに合わせてしまうよね…。

 

そんな中、友達を守るため、自分がサヨコだと名乗りをあげた玲は、何にも流されない揺るぎない目をしていてかっこよかった!

 

お母さんとのやり取りもほのぼの。

中学生の多感なお年頃の娘と、あんなふうに対等に、でも欲しい言葉をかけてあげれたら最高だよなぁ。

しかも全部教えないで、ちゃんと考えさせるところは自分で考えさせるところが素敵でした。

 

肝心の考察部分では、

「わたしはサヨコ」という紙に入っていた線と、歌詞カードに入っていた線が同じだったことから、

台本をすり替えた犯人が判明しそうですね!

黒川先生のワープロを勝手に使った人物は誰なのか〜。

歌詞カードを印刷すると言っていたのはマーだから、やっぱりマーなのかな?

 

でもそれだけじゃ説明つかないことがいっぱいですからね。

ステージに落ちてた赤いスカーフが沙世子のものなら、なんで沙世子はあの風の中、舞台に立っていたんだろう。

いろいろ謎が残ります(;´∀`)

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました♪

またの〜。

 

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