『六番目の小夜子』11話ネタバレと感想│ついに明かされたサヨコの正体…!偽サヨコの正体も!

にこ

今回は『六番目の小夜子』第11話「サヨコの正体」のネタバレあらすじと感想をまとめました。

出典:NHK

『先生が1番目のサヨコだったんですか?』

 

秋(山田孝之)の問いに、黒川先生(村田雄浩)は黙り込む…。

 

はたして先生と歴代のサヨコの関係は…?

 

このゲームを始めたのはいったい誰なのか…?

それではさっそく、11話のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

その他のあらすじ
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『六番目の小夜子』11話のネタバレあらすじ

黒川先生(村田雄浩)は15年前、この中学を卒業した。

先生は“1番目のサヨコ”だった。

そうですよね?答えてください!』

 

秋(山田孝之)の問いかけに先生は答えない。でも否定もしない。

 

2番目のサヨコのとき、先生はバスケ部の OB として学校に来ていた。

3番目のサヨコのときは、教育実習生だった。

4番目のサヨコからはすべて教え子。

先生はすべてのサヨコを知っていたのだ…!

 

『先生はどうしてこのゲームを始めたの?なんのために?

私たちが振り回されてるのを見て、先生は満足だった!?』

 

玲(鈴木杏)は今まで抱いていた疑問を先生にぶつける。

 

『潮田…。すまなかったなぁ。

先生もこんなふうになるとは思ってなかったんだ。

今年は予想外で…』

 

先生が謝ると、雅子(松本まりか)が言った。

 

『なんで?なんで秋くんがこんなこと調べたの?

興味ないって言ってたじゃん。

6番目のサヨコなんて、ただのジンクスだって』

 

それを聞き、『玲に鍵を譲ったのは自分だ』と秋は明かす。

秋に送られた鍵を、玲が勝手に持ち出し、赤い花を活けようとしたのだ。

でも沙世子(栗山千明)に先を越されてしまった。

 

沙世子がチリリンと鈴の音を響かせ、鍵を取り出すと、みんなはどよめいた。

今年のサヨコは2人いたのだ。

 

春休みに、沙世子が転校するか迷っていた時にこの鍵が送られてきた。

まだ神戸にいた頃。

この学校に伝わるサヨコ伝説を書いた手紙と一緒に。

 

それを送ったのが先生…。

 

『答えてください!

先生は何でこのゲームを始めたんですか?

2番目以降のサヨコとはどんな関係なんですか?』

 

『私に鍵を送ったのはなぜ?』

 

『私たちが何かしようとするたびに先を越された。

それも先生のしわざなの?』

 

玲たちが次々に質問すると、『先生!』『先生!』と他の生徒からも声が上がった。

 

『少し考える時間をくれないか。

人にはすぐに打ち明けられることと、そうでないことがある…。

でもこれだけは信じてくれ』

 

先生は、沙世子と玲の邪魔をするようなことはしていないし、台本をすり替えてもいないと主張。

それ以外のことも、あとで必ずみんなに話すと約束した。

 

職員室に戻ると、先生は引き出しの奥に隠していた鍵を取り出した。

 

先生が1番目のサヨコだという噂はすぐに学校中に広まった。

 

「じゃあ先生が伝説の仕掛け人?」

「文化祭の事故も?」

「今までのサヨコ伝説も全部?」

「先生のしわざかよ!」

 

想像以上の反響に黒川は肩を落とす…。

今度こそ本当に学校を辞めさせられるのではないかと、噂が立った。

 

ただ、踊らされてただけ?

特に溝口(鳥居紀彦)の落胆ぶりは激しかった。

正体が分からないうちはすごくワクワクしていたけど、

サヨコのことでみんなが驚いたり騒いだりするたび、先生が陰で笑っていたのかと思うとなんだか白けてきた。

 

『津村さんも災難よね〜。

転校までしてきたのに、先生に振り回されていただけなんて』

 

溝口がボヤくと、沙世子がツカツカと歩み寄り、溝口をにらみつけた。

 

『…な、なによ』

溝口が引きつった笑いを浮かべると、沙世子は何も言わず、教室を飛び出した。

 

『溝口、言いすぎ!』

玲は沙世子の後を追いかける。

 

『そうよ!先生が全部やったわけじゃないんだから!』

 

まだ本物のサヨコがいると信じている雅子と、いない派の溝口はつかみ合いのケンカになった。

 

沙世子にないもの

溝口の言うとおり、ここに来てから沙世子がしたのは、すべて先生が仕組んだことだった。

 

沙世子は100点をとるのも、試合で勝つのもなんでもできてしまう自分に飽き飽きしていた。

でもそんなの大したことじゃない。

100点満点なんて、その気になれば誰でもできる。

 

『言ってみたい…、私も』

沙世子の話を聞いた玲は、ほぉっとつぶやいた。

 

沙世子は誰にもできない冒険がしたかった。

鍵をもらった時も、自分ならできると信じていた。

でも、できなかった。

いつも誰かに妨害されて、先を越されて…。

教科書みたいに進んでくれないと何もできない。

 

それに比べ、玲は何が起きても平気だし、くじけない。

そんな玲がまぶしく見えた。

 

『そんなことないよ!津村さんがいなかったら、何もできなかったと思う』

玲はそう言うが、

『私がいなくても、潮田さんは何も変わらないと思う』

と沙世子は言う。

 

まっすぐで元気で明るくて…。

そういうところがときどき苦手だった。

 

サヨコの正体

先生がサヨコの碑のそばで、事故があった国道を見下ろしていると、玲がやってきた。

後を追うように雅子も現れ、クラスを代表してこの前の続きを聞きに来たという。

 

『サヨコの正体か?』

 

先生が吹っ切れた様子で答えると、秋がバケツを持ってやってきた。

 

石碑に水をかけ、手を合わせる先生。

2番目のサヨコのことを、先生は知っていた。

 

それから4人は北校舎に移動し、話をした。

 

先生が鍵を送るようになったのは、3番目のサヨコから。

 

最初はちょっとした伝言のつもりだった。

その時々に、迷いを感じていることをお芝居にして演じてもらう。

そのゲームに乗るか乗らないかは、選ばれた生徒しだい。

 

生徒を選ぶ基準は特になく、転校生、優等生、自信家もいたし、臆病な生徒もいた。

その時々に、なんか手渡してやりたいなぁと思うやつにとりあえず鍵を送ってみた。

 

サヨコの取り合いになったこともあったし、

佐野美香子みたいに、そんなことやってられないと鍵を埋めたやつもいた。

 

1番優等生だったのは、3番目。

指令書どおりにサヨコをやり遂げて、黙って卒業していった。

それは見事なものだった。

 

『へ〜ぇ』

それを聞き、雅子は誇らしそうな顔で微笑んだ。

 

同じサヨコなんて1人もいなかった。

同じ制服、同じ髪型でも、みんな、なろうとするサヨコは違っていた。

 

それを見ているだけで楽しかった。元気が出た。

この子たちだけじゃない。まだ自分も何かできる力が残っているかもしれないと思えた。

 

『私のことも?』

玲が尋ねると、

『人の鍵をとりあげた生徒は初めてだったけどなぁ』

と先生は愉快そうに笑った。

 

玲は、なんか別の人になりたかった。

自分みたいにどこにでもいるような、そんな女の子じゃなくて、

特別で、どこにもいないような女の子に…。

 

玲がサヨコになりたかったのは、そういう理由だった。

 

逆に、秋はそれが嫌だった。

別の誰かになりたいなんて、意地でも思いたくなかった。

 

退院してもう1度3年生をやると決まったとき、そう思った。

そういうもので自分をごまかすのはやめようと…。

 

残された扉

鍵と指令書を3年ごとに送る。

送られた生徒のその後を見守る。

黒川先生がしていたのは、それだけ。

それで全部。

 

掲示板のメッセージや、台本をすり替えたのは先生じゃない。

誰かが先生のワープロを使って作ったのだ。

 

最近、黒川は思うのだ。

自分が鍵を送り続けてきたのは、そうなるよう仕向けられていたのかもしれないと。

 

『誰に?』

『本物のサヨコ…?』

 

『さぁ?』

ひとごとのように首をひねる黒川に、玲は苛立つ。

でもこの物語はもう黒川の手を離れすぎている。

 

『扉はまだ残ってる。

残された扉は、俺たちで開けって、そういうことだろ?』

 

秋の言葉に、先生はうんうんと微笑む。

笑顔の雅子と玲と秋の肩を抱き、先生は北校舎を後にした。

 

資料の処分

翌日。

来年の文化祭実行委員になりたいと、雅子が部室にやってきた。

 

ちょうど設楽(内野謙太)部長(平田裕香)は資料を整理していたところで、3年に1度のサヨコのマニュアルを雅子に見せる。

 

『これがサヨコの…』

羨望の眼差しで資料を見つめる雅子をよそに、

『君の最初の任務は、この書類を処分することだ』

と設楽は言い放つ。

 

あんな事故が起きてしまったし、サヨコ伝説の首謀者は黒川先生だとわかった。

”だからもう2度とサヨコは現れない”

 

来年、北校舎が取り壊されるまで、資料は戸棚に封印しておいて、取り壊しのときに燃やそう。

設楽はそう考えていた。

 

その後、設楽たちは資料と花瓶を戸棚の中におさめ、鍵をかけた。

 

何ものっていない正面玄関の机を見つめ、雅子はある決意を秘め、学校を出る。

 

その姿を赤い服の女の子が見つめていた…。

 

もう頼らないで

一方、玲は『津村さんはどういうサヨコになりたかったんだろう?』と考えていた。

 

残りの扉を開くには、沙世子の力が必要だ。

でも沙世子はもうこの件から離れたいと言っていた。

 

そんな玲に、

『津村は自分に腹が立ってるんだよ。

ハードルをうまく跳べない自分にムカついてるんだ』

と秋は、よくわかったことを言う。

秋も今、沙世子と同じ気持ちなのだ。

 

『どうしたらいい?

とうしたら津村さんの力になれる?』

 

玲は沙世子ともう1度、バスケしたり話をしたりしたかった。

 

『玲、前に言ったよな?

俺に何かあったら、守ってくれるって。

けど本当に危険な場所は、自分で歩かないと駄目なんだ』

 

それはもう、自分には頼るなという意味だった。

 

『俺も頼らない。だから玲ももう守ってくれなくていい』

 

突然、秋に突き放されるようなことを言われ、玲は激しいショックをうける…。

 

ふたりの問題

秋が家に帰ると、明かりもつけずに思いつめた表情の由紀夫(勝地涼)が待っていた。

 

秋が多佳雄(古尾谷雅人)に言ったことを怒っているのだ。

『由紀夫にその気があるなら、母さんのところに住まわせてくれ』と。

 

『兄貴ヅラしてよけいなことすんじゃねえよ!』

 

いつも温厚な由紀夫が秋の胸ぐらをつかみ、叫ぶ。

そこに千夏(多岐川裕美)が帰ってきて、2人を止めようとする。

 

『来るな!これは俺とユキの話だ…!』

 

秋のあまりの迫力に、千夏は立ちすくむ。

 

『おまえこそ、家に来たいなら素直にそう言えばいいんだよ…!』

『なんだと?』

 

2人はつかみ合いのケンカになり、わかり合えないまま、苦しい想いを抱え、別れた。

 

変わるきっかけ

──なんで私たち、こんなふうになっちゃったんだろう…?

 

こんな気持ちではシュートも決まらない。

玲は体育館で首からさげた鍵を取り出した。

 

その頃、沙世子は家でロウソクの灯りを見ていた。

 

フッと沙世子が炎を消すと、その音で揺り椅子でうたた寝をしていたゆりえ(冨士眞奈美)が目を覚ました。

 

『おや、珍しい。

今まではじ〜っとロウソクを見ているだけだった人がねぇ。

温かくて静かなものもいいけれど、

優しくてにぎやかなもののほうがいい時もあるわよねぇ〜』

 

『なんの話?』

『お友だちの話』

 

その言葉に、沙世子はハッとして暖炉でココアをつくる手を止め、尋ねる。

 

『もしかして、おばあちゃん?

私が転校を迷ってるって…。

黒川先生に教えたの』

 

でも待ってもゆりえの返事はなく、ゆりえはユラユラと揺り椅子を揺らしながらもう夢の中にいた。

 

離れていてもケンカしてても

一方、家を飛び出した秋は、玲の家へ。

そのとき家にいたのは、玲の父・俊作(上杉祥三)と弟の耕(伊藤隆大)だけだった。

 

耕に対しては厳しい俊作だが、秋には甘い。

秋も俊作には素直に自分の気持ちを言えるようだ。

 

『最近いろいろ、自分の気持ちがうまくおさまらなくて、玲やユキにひどいことを言っちゃって…』

 

落ち込んでいる秋を見て、

『無理して取り繕うと、よけい傷つくぞ。

いいじゃないか、自分の気持ちが1番先で。

玲や周りの気持ちばっか考えてたら疲れるんじゃない?

 

自分のことを好きになれば、応えてくれる人はきっといる。

ケンカしてても、離れてても』

 

と俊作は微笑む。

 

そこに耕ができたての特製ハーブティーを持ってきて、秋の目の前に置く。

 

秋は両手でガラスのカップを手に取り、薄緑色のハーブティーをひと口飲んだ。

後ろでは、仲良くやり合う俊作と耕の声がする。

秋はじっと自分と向き合った。

 

動き出した雅子

夜もとっぷり暮れ、北校舎の電灯に明かりを灯すものがいた。

雅子だ。

 

後から由紀夫がやってきて、

『来てくれたんだ。助かる〜』

と雅子は喜ぶ。

 

『何をすればいいの?』

『簡単簡単!

ちょっと荷物を運ぶだけ

 

天井からつり下げられた電灯が、うなるように変な音をたてた。

 

偽のサヨコ!

一方、家に帰ろうと廊下を歩いていた玲は、暗闇の中でチリリンと鈴の音を耳にする。

吸い寄せられるように正面玄関に向かうと、掲示板にメッセージが貼られていた。

 

わたしは今年のサヨコ。

 

みなさんが知っているサヨコの正体は、真実のわたしの姿ではありません。

 

わたしはまだここにいます。

 

皆さん、わたしを信じてください。

 

わたしと一緒に最後の扉を開いてください。

 

わたしはいつも、あなたの横に。

 

 

6番目のサヨコ

 

そのとき、誰かが歩いてくる音がして玲は下駄箱の陰に隠れて様子をうかがう。

 

掲示板に画びょうをさしていたのは、雅子だった!

 

わたしがサヨコ

『なんで、マーが?』

玲が尋ねると、

『あたしがサヨコになっちゃダメなの?

玲だって秋くんから鍵をとりあげて無理やりなったじゃない。

津村さんだってそう!

去年までこの学校とはまったく関係なかったくせに!』

と雅子は敵意むき出しの表情で、玲をにらみつける。

 

『でも私も津村さんも、失敗してばかりだった』

『そうよ。

玲たちのせいで永久に扉は閉ざされた』

 

サヨコは、もうおしまい。

実行委員会は全部を封印して、資料も全部処分する気だ。

だからその前に戸棚から出して、安全な場所に移しておこうと思ったのだ。 

 

『今年のサヨコはわたし…。

わたしがサヨコを救い出すの…』

 

『なんで…?なんでそんなにサヨコになりたいの?

まさかマーが偽のサヨコだなんて…』

 

そのとき、ジリリリリ…と遠くで火災警報器の音が鳴り響いた!

 

火事!

その頃、沙世子はロウソクに勝手に火が灯り、驚いていた。

 

職員室にいた黒川先生は、「友情」と書かれたサヨコの碑がピカーッと輝いているのに気づき、嫌な予感がして外に出る。

 

先生が北校舎に続くドアを開けると、そこは火の海だった!

 

『誰かいるか…!』

先生はジャケットで炎を払いながら叫ぶ。

 

そこに玲と雅子が走ってきた。

『危ない!早く逃げろ!』

先生は2人を追い返そうとするが、

『中にいる…。中にいるの…!

運び出すのを手伝ってもらおうと思って。待っててって…!』

と雅子は叫び、膝をつく。

 

『ねぇ。誰かいるの?誰…!?』

 

 

燃えさかる炎の中、由紀夫が床に倒れていた…。

 

 

〜最終回につづく!〜

 

 

『六番目の小夜子』11話の感想

結局、黒川先生は他の質問にはすべて答えていたけど、1番目のサヨコなのか?という質問に『うん』とうなずくことはなかったですね。

無言の肯定という奴なのか、なんなのか…。

原作が曖昧だから、その部分は曖昧にしたのでしょうか?

ちょっとモヤモヤ…。

 

でも先生が1番目のサヨコなら、誰かが先生をサヨコにしたということですよね。

2番目のサヨコに鍵を送ったのも、その人?

まだ他にもサヨコ伝説に関わっている人がいるんですね!

 

にしても15年前に卒業したってことは、先生まだ30歳なのか〜若い!

もっと年上かと思ってました、ごめんなさい。

 

秋と由紀夫の兄弟げんかも、印象的でした。

たぶんあの2人は、今までほとんどケンカしたことないんじゃないかな。

お母さんが入ることのできない、2人の世界。

由紀夫と別れて反対方向に歩き出したときの、秋の表情がむっちゃ切なかった。

大切な人とわかり合えないときの悲しさ、苦しさ、そういうものが詰まっていて、胸が苦しくなりました。

 

そして火事が起きる前の不思議現象!

たぶん赤い服の女の子が教えてくれたんですね〜。

彼女は、沙世子という名前をお墓のお姉ちゃんに教えてもらったと言っていたから、2番目のサヨコではないんですよね。

あの辺で亡くなった子なのか、はたまた精霊なのか。

 

彼女が知らせてくれたおかげで、そういうのに敏感な沙世子と先生は気づくことができた。

体育館の事故は彼女のしわざじゃないと思いますが…。

百物語と同じ状況だったから、ああいう惨事が起こったのかなぁ?

 

とにかく、サヨコに固執している雅子の狂気に満ちた目が怖い。

怖いのは死んだ人間より生きている人間だと言われますが、まさにそんな感じ。

 

はたして由紀夫は助かるのでしょうか?

そして扉は開かれるのでしょうか?

いよいよ次回、最終回。

結末が気になりますね〜!

 

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました(=^・^=)

またの〜。

 

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