ドラマ『アシガールSP』ネタバレあらすじと感想│未来の尊だけじゃなく、今の尊に感謝したいスペシャル

アシガール ネタバレあらすじ

にこ

今回は『アシガールSP』のネタバレあらすじと感想をまとめました。

お待たせしました(≧▽≦)

 

唯(黒島結菜)と若君・忠清(伊藤健太郎)の2人が スペシャルになって帰ってきました〜!

 

若君と婚約してしあわせ気分の唯ですが、和議を結んだはずの高山宗鶴(村田雄浩)が戦を仕掛けてきたからさぁ大変。

 

若君を守るため、唯はふたたび走って走って走り抜けます…!!

それではさっそく、『アシガールSP』のネタバレあらすじをご紹介したいと思います。

 

今までのあらすじはコチラ

『アシガールSP』のネタバレあらすじ

平成の世から戦国時代にタイムスリップしてきた速川唯(黒島結菜)は、若君・羽木九八郎忠清(伊藤健太郎)にひと目惚れ。

でも羽木家は永禄2年(1559年)に滅亡する運命だった…。

 

唯は若君を守ることを決意し、たくさんの人たちの力を借りながら足軽(アシガール)となり、若君をお守りしてきた。

そして、ついに2人はお互いの気持ちを確かめあい、婚約することに!

 

ところが永禄3年。和議を結んだはずの宿敵・高山宗鶴(村田雄浩)が再び戦を仕掛けてきた!

宗鶴をそそのかしたのは、織田信長の家臣・相賀一成(西村まさ彦)

無為な戦を止めるため、すぐさま忠清は国境の小垣城に向かうことにした。

 

心配する唯に、忠清はもし城主・羽木忠高(石黒賢)が戦をしようとしたら止めてほしいと頼む。

忠清にとっての勝利とは、“ただ…生きること”。

 

『わしはお前を、羽木のものを、誰ひとり死なせはせぬ。わしも死なぬ。5日後の祝言までには必ず戻る』

忠清は唯を抱きしめると出発した。

 

戦を止める唯

翌朝、高山が攻めてきたという知らせが城に入り、忠高はすぐに兵を出そうとした。

成之(松下優也)と唯は止めようとするが、忠高は聞く耳をもたない。

そこに源三郎が忠清の伝言を伝えに戻ってきた。

 

小垣城の周りを囲む織田軍と高山勢は、合わせて1万5千。

忠清は既に小垣城に入り、唯に想いを託したという。

 

それを聞いた唯は『若君は戦を止めに行ったんです』と、忠高の前に進み出た。

唯は織田信長がいかに恐ろしい奴かを伝えると、戦ってもやられるだけだと訴えた。

若君が『城や家名よりみんなの命のほうがずっとずっと大事だ』と言っていたことを伝えると、忠高は出陣をやめ、様子を見ることにした。

じいたちの奇襲攻撃

だが夜になると、城下は早くも高山軍で埋め尽くされ、成之たちは籠城戦を覚悟する…。

 

そんな中、あろうことか、“じい“こと天野信茂(イッセイ尾形)千原元次(升毅)が高山軍に奇襲をかける。

しかしあっという間に敵軍に囲まれ、2人は大ピンチ。

唯はけむり玉を使い、救出に向かった。

 

でも敵軍に斬られた千原じいは無念の死を遂げ、唯は『ひとりも死なせないって若君と約束したのに…』と落ち込む。

そんな唯に、吉乃(ともさかりえ)は若君に託されたタイムマシンの起動スイッチを渡す。

 

なにかあったら、唯にこれを渡してほしい。“許せ 頼む”と…

 

若君からの伝言を聞いた唯は、許せは、これを隠していたこと。

頼むは、これを使って私に逃げろということだと判断する。

 

『“許せ”は許すけど、“頼む”は嫌です。若君を残して去るなんてできません』

自分にはまだやらなければならないことがある。

唯は奮起し、ある作戦を思いついた。

唯の作戦

それは高山軍に気づかれずに、この城からひとり残らず逃げること!

 

まず、まぼ兵くんを使い、城の前方に大軍ありと見せかけ、敵の目をひきつける。

その間に、見張りのいない北門から全員逃げる。

 

だが北門を出た先は、野上衆の地。

そんなところに出たら挟み撃ちにされてしまう。

唯が困っていると、如古坊(本田大輔)が野上の使いを連れて現れた。

 

若君はかねてから、如古坊を通じて野上との和睦を探っていたのだ。

そしてその甲斐あって、10日前に和議を結び、窮地に陥ったときはお互い助け合うことを誓ったという。

 

『お殿様、ここを経ちましょう。みんなで生きましょう』

唯や成之たちの言葉を聞き、忠高は城を出ることを決意した。

 

阿湖姫の告白

唯は悪丸(MAX)にまぼ兵くんを託すと、最後まで使い切るように頼んだ。

これで残っているのは、でんでん丸とタイムマシンの起動スイッチだけ。

満月は3日後の夜。

『っしゃ!』

唯は気合いを入れて、ひとり若君のところに向かおうとした。

 

それに気づいた成之は『やみくもに駆け回り、何ができる?己が骸になるだけじゃ』と、唯の前に立ちはだかった。

すると『成之様は、くれぐれも気をつけて行ってまいれと言っておる』と松丸の阿湖姫(川栄李奈)が通訳しながら現れた。

 

阿湖姫は松丸に帰る途中で、黒羽城に戻ってきたのだ。

一緒に野上についていくという阿湖姫に、『わかっておるのか。羽木家はもう城を追われた落ち人ですぞ』と成之は言う。

 

そこに、若君がわずか200の軍勢で高山軍を食い止めているという知らせが入った。

今こそ、若君のところに行く時です』

阿湖姫は唯に向かって言うと、成之の方を見た。

『私も羽木家についていくわけではありません。成之さまについてまいるのでございます』

 

阿湖姫の宣言を聞き、成之はハトが豆鉄砲を食らったような顔で面食らう。

 

『この先は苦しい旅になります。それでも険しい道をいく覚悟がおありか?』

成之に問われ、阿湖姫は『はい』と答える。

『もし 生き延びることができたなら、その時は…』

『成之さま…』

 

ふたりのただならぬ様子を見た唯は、この続きが見た〜い!とジタバタする。

でも唯は道を急がねばならない!

唯は若君のもとへ走り出した。

走れ、唯!

その後、唯は山の中を2日間、ひたすら走り続けた。

そして若君と離れて5日目の朝。

唯はようやく小垣城が見えるところまでやってきた。

 

『若君さま、足軽の唯之助が参ります』

唯はでんでん丸を抜くと、戦場を走り抜けた。

今日が結婚式だったのに〜〜!!!

唯は銃弾の中を走っていくが、転んでしまう。

その拍子にでんでん丸は壊れ、唯は敵兵に取り囲まれてしまった。

 

それを助けてくれたのは、“くま”こと高山宗熊(加藤諒)だった!

若君に会いたいという唯に、宗熊は高山の使者となり『降伏せよ』と伝えてほしいと頼む。

唯は戸惑いながら、小垣城に向かった。

 

唯と若君の結婚式

そこで唯はようやく、愛しの若君と再会を果たす。

黒羽城の者たちが全員逃げたことを知り、若君は降伏することを決意する…。

 

となれば、小垣城で過ごすのも今日が最後。

唯はその最後の晩に、ここで祝言をあげさせてほしいと頼む。

 

若君は先もわからぬ身で結婚などできないと言うが、『だからこそ、半日でも1日でも若君の妻になりたい』と唯は訴えた。

 

今宵は満月。

小垣城・城主の木村殿(正名僕蔵)の後押しもあり、若君はここで祝言をあげることにした。

 

唯はこんな時のため、いつも肌身はなさず持っていたフローラルの香りのボディーソープを持ち歩いていたら。

唯はそれで支度を整えると、花嫁衣裳に身を包み、若君の前へ。

 

『これは化けたな…』

木村殿たちと若君が見惚れたのもつかの間、唯は駆け出し、若君の前に座る。

〈こんな夫がいる女子高生なんて私だけ!〉

『超スキ!』

『…うん』

若君は目を丸くすると、にこっと笑い頷いた。

 

こうして、唯と若君は結婚!

ついに、問題の夜を迎えた。

 

腹を決めた夜

唯はタイムマシンのスイッチをふとんの下に隠し、緊張しながら若君を待つ。

でも丸2日間寝ずに山道を走り続けた唯は、睡魔に襲われてしまう。

そこで唯は気合いを入れて倒立前転。

入り口に仰向けに倒れたところに、ちょうど若君が入ってきた。

 

若君はそんな唯を抱き上げると『待たせて すまなかったの』と布団に運ぶ。

『命懸けでここまで参ったのだな』

若君は唯の頬をなで、キスしようとした。

 

でも唯はドキドキして、若君を突き飛ばし起き上がる。

『怖がる女には何もしないって言ってたじゃないですか』

慌てまくる唯を、若君は後ろから引き寄せ抱きしめた。

たわけ。夫婦の間で遠慮はいらぬ。よい香りじゃ。速川の家の匂いじゃ』

 

若君は速川家のお風呂を知っているのだ。

若君が尊(下田翔大)に髪を乾かしてもらったと聞き、唯は羨ましくなる。

これからあれも、これも若君としたいことがいっぱいあるのに。

離れたらもう2度と会えない気がして、唯は涙を流した。

 

『今宵はこのまま、しばし眠れ』

若君に頭を優しく撫でられ、唯はいつしか眠りに落ちた。

 

ただ、生きてほしい

その夜、唯が目を覚ますと、若君はタイムマシンの起動スイッチを手に、縁側に座っていた。

唯が若君の元に駆け寄ると、若君はそれで平成の世に逃げてほしいと頼んだ。

 

降伏するということは、若君が死ぬということ。

でも若君が逃げたら、他の誰かが責めを負う。

『若君を守れないなら、こんなもの!』と、唯は起動スイッチを壊そうとした。

それを止める若君。

 

わしが同じ気持ちだと、なぜわからぬ。お前を失のうたら、わしは…

全てを押し殺しすような若君の表情を見て、唯はハッとする。

それでも若君を守りたい。どうしても守りたいんです

涙を流す唯を見て、若君は唯から離れ、庭に立った。

 

『もしお前が先の世で生きるというのなら…、わしも生きよう』

『私が戻れば…、約束してくれるんですね?生きるって』

『生きる。おまえに守られた命を、必ず…』

 

若君に差し出された起動スイッチを受け取ると、唯は着替えて庭に出た。

少し空が白みかけていた。

『さぁ、いけ。わしはここでしばし月を眺めていよう』

 

短刀を抜く唯に背を向け、若君は月を見上げた。

…若君。生きて。

でも若君はまだ私を一生分抱いておられぬから、一生どころかまだ一度も抱いておられぬから…!

振り返る若君の目の前で、唯は消えてゆく。

たわけ。それが今生の別れの言葉か

若君は瞬きもせず涙をこらえると、いなくなった唯の口元をつぐんだ。

おまえはまことに面白い

 

平成の世

2018年。唯が平成の世に戻ってきて、5ヶ月が経ったある日、唯は木村先生の案内で、若君の墓に行った。

 

墓には『永禄3年黒羽城 生害』と刻まれていた。

おそらく黒羽城を追われた羽木一族は野上元丞を頼ったが、忠清はひとり城に残り、自害したのだろう。

 

『私のせいだ…。私があの時離れたりしたから…。若君の嘘つき!私の大たわけ!』

唯は若君の墓にすがり泣き崩れた。

 

それから唯は何も食べず、家族は心配していた。

戦国から帰ってきて5ヶ月。唯は抜け殻のような毎日を過ごしていた。

 

でもタイムマシンを直すにはかなり時間がかかる。

そこで父・覚(古舘寛治)と母・美香子(中島ひろ子)は、2人同時に移動が可能で、到着日時は満月の1日前という新しいタイムマシンが作れないかと尊に頼む。

そのメモを見た尊はあきれ顔だ。

 

未来の尊

一方、唯は、若君が亡くなったのが小垣城ではなく黒羽城だということに気づき、昔の資料を調べた。

すると唯が若君と別れてから死ぬまで、半年経っていることがわかった。

ということは、その間に何かがあったということだ。

 

この日までに戦国に戻れれば、若君を救うことができる!

唯はこの1日だけ、1回でいいから新しいタイムマシンを完成させて!と尊に頼んだ。

 

だが何年もかけて作ったものをそんな簡単に作れるわけがない。

『無理だよ』という尊に、『私は戦国で命張って頑張ってきたんだ。あんたは未来で命張って仕事しろ』と、唯は迫った。

 

そこで尊は急に閃く!

父と母の書いたメモを大切に保存し、何十年後かの尊がそれを完成させる。

そして、ニュータイムマシンが完成したら平成30年11月23日の尊に送ってもらうのだ。

 

到着時間は、13:15。

尊は赤字でメモに書き込むと、タイムマシンが届くのを待った。

未来の尊が完成させていれば、タイムマシンは来るはずだ!

 

すると目の前に、ニュータイムマシンの起動スイッチが現れた!

『お姉ちゃん、行けるよ!これで戦国時代に戻れる!』

その日は偶然にも満月だった。

唯は未来の尊に感謝すると、家族に見送られて戦国時代に戻っていった。

 

若君のその後

唯が戻ると、そこは山の中だった。

唯はすぐに忠高や吉乃、成之たちと会うことができたが、そこに若君の姿はなかった。

 

若君はひとり黒羽城に残り、織田信長の家臣・相賀一成の家来になっているという。

今や高山も、相賀の臣下にすぎないと聞き、唯はあの後何があったのかと木村殿を問いただした。

 

木村殿によると、唯が平成に戻った翌朝、小垣城に相賀と宗熊がやってきた。

命だけは助けてほしいと頭を下げる若君に、相賀は馬に乗る手伝いをしろと命じる。

若君は黙って相賀の踏み台になると、その屈辱に耐えた。

 

それを聞いた唯は『私はただ生きてほしかっただけなのに…』と呟き、吉乃に激しく責められる。

どんな事情があっても、若君のそばを離れた者に、そんなことを言う資格はない。

よいか。総領殿のお命とは、ただ生きながらえるのを言うのではない。誇りも、名も、羽木の者にはすべて若君さまのお命です。

それらを守れずして生きてほしかったなどと…、妻として心得違いも甚だしい!恥を知りなされ!』

それを聞き、唯は改めて若君の命が、若君1人のものではないことに気づく。

逃げることは恥じゃない!

そんな中、忠高はこの地を捨て、母の里・禄合に行こうと考えていた。

だがそんなことをすれば、相賀の思うつぼ。

天野小平太(金田哲/はんにゃ)や源三郎は、若君を置いていくのならここで切腹したほうがましだと言い始める。

 

それを聞いた唯は『そんなことをしたらダメ!私がここに、若君を連れ戻す』と宣言する。

だが相賀は若君のことをいたく気に入り、娘の婿にしようとしていた。

このままでは、若君は“相賀忠清”になってしまう。

それでは、羽木の名も名誉も誇りも、相賀に若君ごと奪われたも同然である。

 

若君が私たちを裏切るわけがない!

唯の強い眼差しを見て、『行け!』と三之助が叫ぶ。

『行けぇ〜!』と孫四郎が可愛い声で指を指す。

『若君を取り戻すのは、お前しかおらぬ』

『さっさと走れ〜!』

みんなの声援を受け、唯は走り出した。

 

『行きおったわ』『行きおった』

忠高は愉快そうに笑うと、立ち上がった。

これから禄合に出発する!我らは我らを生きる

 

若君、救出!

一方、黒羽城では若君が祝言の時を迎えようとしていた。

自分が相賀の仲間になれば、羽木に手は出さないだろうという若君。

じいは、全てをひとりで背負おうとする若君がかわいそうでならなかった。

 

そして祝言の時。

宗熊のはからいで、この地に伝わる月光舞が披露されることになった。

『いざ!』

宗熊の掛け声と共に、鈴の音を鳴らしながら現れたのは、一笠座のあやめ(森優作)だ。

そして途中であやめと入れ代わり、唯が現れた!

『今宵月より舞い降りて、愛しき夫を迎えにまいった』

 

唯は一笠座の女性たちに紛れ、若君を連れ出した。

まんまと逃げ出すことができた唯と若君は、再会を喜ぶ。

若君は唯に近づくと『2度と会えないと思っていた』と唯のほっぺをビローンと引っ張った。

 

だが追手の声がして、若君は唯に早く逃げろという。

自分は羽木のみんなを守るため、ここに残るというのだ。

 

そんな若君に、唯は新しいタイムマシンの起動スイッチを見せた。

これなら2人同時に平成にタイムスリップできる。

 

唯は、羽木家のみんなが禄合に向かったことを伝えると『あいつらの目の前で、この満月の下で、できるだけ派手に消えてやりましょう!』と若君に言った

そうすれば誰も、月まで追いかけていこうとは思わない。

 

月に向かって飛べ

するとそこに、矢が飛んできた。

若君は刀で矢を払うと、唯の手を引いて逃げた。

 

あっちからもこっちからも追手が現れ、2人は相賀たちに取り囲まれる。

『若君は戻らないわよ。私の夫なんだから』

唯の言葉を聞き、相賀は唯を斬ろうとした。

それを助けようと、剣を抜く若君。

『ほう、我らに刃を向けられるというか。なれば、若君はすべてを失っても構わんと見える』

相賀は唯に刀を突きつけた。

 

『…唯、逃げよ』

『嫌です、離れるのはもうイヤ!離れるくらいなら私、若君の手で。

斬って!!!』

 

しかしその時、唯のお腹が鳴る音がした。朝から何も食べていなかったのだ。

それを聞き、若君は笑う。

お前はまことに 面白い

 

若君は相賀と家臣のちょんまげを斬ると、その隙に唯を連れて高台へ上った。

 

相賀殿。妻が迎えにまいったゆえ、忠清 月に戻らねばならぬ。ご容赦ください

忠清は月に向かって刀を高く放り投げると、唯を抱き上げた。

唯は起動スイッチを抜くと『もう2度と離さないで』と若君をぎゅっと抱きしめた。

2人が消えた瞬間、刀が落ちてきた。

驚いた家臣たちは、2人は月に帰ったのだと一斉に拝み始めた。

つかの間の平成デート

こうして唯と若君は無事に、平成の世にタイムスリップ。

一緒に朝ごはんを食べる喜びを堪能する。

 

だがいくら戦国時代で夫婦になったからといえ、唯はまだ高校生。

部屋は別々、面会時間は夜8時までと決められる。

 

放課後、唯を待つ制服姿の若君を見て、女子高生たちは大騒ぎ。

そんな中、唯は若君と手をつなぐと公園へ。

若君に壁ドンしてもらい、唯はドキドキを満喫した。

 

でもタイムマシンが使えるのはあと1回。

戦国で生きるか、平成で生きるか、どちらかを選ばなければならない。

いつでも戦国時代と行き来できると思っていた唯はショックを受ける。

 

もう 若君と離れて、生きているか死んでいるのかも、わからないのは嫌ですから

唯ははっしと若君の腕を掴むと、若君の目を見つめた。

そのまま縁側で眠ってしまった2人を見て、覚と美香子はもうしばらくこのままにしてあげようと思う。

 

淋しそうな若君

そんなある日、唯は黒羽城の城壁に手をあてる若君を見かける。

若君は自分の墓を見てきたのだ。

『我らはあの日、死んだことになっておるのだな。それでよい』

歩いていく若君を、唯は後ろから抱きしめる。

『案づるな。わしはどこへも行かぬ』

 

淋しそうな若君の背中を見て、唯は戦国の世に戻ることを決意する。

羽木の人たちを幸せにすることが 総領の役目なら、若君の本当の幸せは あの場所しかない。

 

戻りましょう、一緒に。羽木のみんなのもとへ』

 

若君は唯のほっぺをムギュっとすると、フフッと笑い、自転車をこぎ出す。

『ついてまいれ』

『若君様〜!』

 

お嫁にください

若君は家に戻ると床に座り、『唯を伴い、永禄に戻りたい』と覚と美香子、尊に頼んだ。

 

向こうで何があるかわからない。

それでも唯を守り、ふたりで命を全うするという若君。

どうか、唯を妻にすることをお許しくだされ

頭を下げる若君を見て、唯も一緒に頭を下げた。

 

それを聞いた覚と美香子は涙を浮かべ、『こちらこそお願いします』と2人の旅立ちを許してくれた。

 

満月の夜はクリスマスイブの1日前だった。

少し速いけど家族でパーティーをして、唯と若君はケーキ入刀。

まるで結婚式みたいだなぁと尊は思った。

 

2人はキラキラのクリスマス飾りを首からぶら下げ、レンコンのはさみ揚げをお土産にもらい、戦国の世に旅立つ。

『無事だったら知らせる。どうにかして知らせる』

 

これが最後だと言って、今まで何度も別れてきた。

でもそのたびにまた、こうして会えた。

『だからきっと、これからもある』

尊の言葉に、若君は静かに頷いた。

 

お父さん、お母さん、今まで育ててくれてありがとう。尊、新しいタイムマシンは次のクリスマスまでにお願いね。今度こそ絶対…』

その言葉を言い終わる前に、唯と若君は消えていった。

 

『ぜんっぜんわかってない』

尊はあきれ顔で呟いた。

 

最後は、森の中で幸せそうに抱き合う唯と若君の姿で終わりでした。

 

〜 アシガールSP・終 〜

 

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『アシガールSP』の感想

まさかSPだけでこんなにタイムスリップするとは、すごいドラマだアシガール!

未来の尊がタイムマシンを作ってくれるところは、そんなパラレルワールドあり?と思いつつも、目頭が熱くなりました。

 

ほんと唯は、実の弟と両親に対して扱いがひどいよ〜。

おふくろさまや三之助、孫四郎のほうが敬いがあるじゃないか〜。

と思いながらも、そこはホントの家族だから甘えているのかなと…。

 

最後まで唯は、これが今生の別れだとは思ってないようでしたね。

そんな姉のために、尊はまたタイムマシンを作るんだろうな。

そして過去の自分に送り届ける。

 

まさにエンドレスワールドだなぁ。と思いました。

 

唯と若君も、何度別れてもまた出会い、そのたび想いを深くしてきた。

大好きな羽木家のみんなに囲まれ、今度こそ平和な国をつくっていくんだろうなぁと思いました。

 

それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました\(^o^)/

またの〜。

 

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